優しさあふれる台湾ドラマです。メインの出演者がイケメンと美女!
いつでも君を待っている(全20話 2019 原題:用九柑仔店)
(キャスト)デレック・チャン、ロイ・チウ、クリスティーナ・モク、他
《いつでも君を待っている》あらすじ
祖父・進德(ジンダー)が倒れ、病院へ急ぐ30歳の青年・俊龍(ジュンロン)。手術は無事終わったが72時間が峠で、意識が戻るかどこまで回復するかは患者次第だと宣告される。
俊龍は台北から3時間ちょっとの場所にある、祖父が切り盛りしていたよろず屋【用九商店】に一年ぶりに帰る。懐かしい店内を見て歩き、壁に飾られていた集合写真を見つめる。それは祖父が若かりし頃、店の前で家族や仲間たちと撮ったものだった。
……1960年代。ダンスホールで働いていた進德。そこで裕福な令嬢・銀月(インユエ)と社長の子息が来月婚約すると発表される。その夜、進德は銀月を迎えに行き、二人は駆け落ちをする。実は二人は恋仲だった。しかし、親に見つかり追いかけられ、ちょうど開いていた商店に囲まってもらう。二人はここで泊まらせてもらい、翌朝の始発のバスに乗ってこの町を出る。
その後、銀月はお腹に子を宿し、二人はボロボロの古い家を借りる。銀月は母の形見の首飾りを質に入れ大金を作り、進德がそれを咎めると、「前からよろず屋をやりたかったの」と銀月は笑う。
俊龍は祖父・進德のよろず屋に閉店セールの張り紙をする。すると、近所に住む勇おじさんが「じいさんが倒れたとたん店を閉めやがって。この店はじいさんの命なんだぞ」と言ってくる。そのとき常連の廟公おじさんがタバコを買いにやって来て、場所が分からず困る俊龍に場所を教える。次に農家のおじさんおばさんもトラクターでやって来て、店番しているのかと聞いてくる。「いや、二日休みをもらった。この店は売るつもりだ」と俊龍が答えると、思い入れのある店なのにと驚かれ…。
ネタバレなし感想
ときどき私は【こういう系】の話が観たくなります。期待通り、人情味あふれる設定、展開で心が浄化されました。恋愛や友情部分はそれぞれ幼い頃の出来事も描かれているので、キャラの心情にグッと入りこめました。
おじいさんが営んでいた【よろず屋】。おじいさんが倒れたんだし、古くさい店だし、主人公の青年・俊龍同様、私も「売ればいいんじゃ」と最初は簡単に思いました。でも、お店には色々な人の想いがつまっているのだとドラマを観ていくうちに分かり…。そして、皆がお店を守ろうとしていく姿に感動し、かけがえのない存在だと思うようになっていきました。
実際、自分の身の回りでも見かける古いお店にも、こういう歴史や想いがつまってるのかな?なんて考えたり、今までとは見る目が変わった気がします。
台湾ドラマなので台湾が舞台で、画面から伝わる素朴感や温かみが、いっそうドラマを良くしていたと思いました。
ネタバレあり感想
※ネタバレしてます。ご注意ください。
当たり前のことなんですが、おじいさんにも若い頃があって恋をしたり血気盛んだったり青春してたんだなぁと思いました。出だしの進德の駆け落ちの結末が気になって気になって…。銀月とは別れたままなの?復縁できる可能性もあるの?どっちのパターンもあり得る気がしたんですが、やっぱりお互い別の幸せに落ち着いたんですね。(ちょっと残念だった)。でもラスト、歳をとった銀月と再会し、銀月は良い人そうな旦那さんと一緒にいたので幸せに過ごしてたんだなとホッとしました。
熱い恋愛をしたおじいさんとは違って、孫の俊龍は30歳なのに恋愛には奥手で淡泊な感じで、今の若者っぽい気がしました(よくは知らないんですが笑)。でも出世街道にのっていた建設会社を辞めて、よろず屋を継ぐあたりは熱い部分を感じました。昭君との出会い(というか再会?)から少しずつ心が近づいていく様は良かったです。台風の夜のあの行動は凄かったですね!!(笑)。気持ちが伝わりました!!(笑)。
昭君の今までの人生がとても可哀想でした…。母親には本当に腹が立ちました。昭君自体は特別擦れもせずグレもせず一生懸命生きているのに(これも神父のおかげかな)なんであんなに迷惑をかけてくるのか…。回想シーンで初めて、母親が昭君を生むまでの経緯、産んだ後少なからず愛情をもって育てていたことが分かり…生活の【余裕】がなかったからこうなってしまった面もあるのかなとも考えましたが…。母親の多額の借金を恩沛が払ってくれた上、母親に手切れ金も渡し、昭君の前からいなくなるよう条件を言ったときは、なんてありがたい存在…!!って思いました。でも少し切なかったかな。自分のような母親が傍にいたら駄目って思った部分もあるかもしれないけど、子供よりお金という感じもして…。本当に子供のことを想ってたら、お金を貰わずに離れればいいのに…。
よろず屋が競売にかけられたとき、村の皆が大切なお金をだしてくれたエピソードは感動しました。結婚資金や子供の学費に貯めていたお金まで【よろず屋】存続のために出すことが出来るなんて…。最後にいきなり第三者が落札したときは唖然としましたが、実は廟公おじさんだったとは!オーナーになってくれてよろず屋が存続出来て良かった!このドラマは予想外だけど納得できるエピソードが上手く作られていると思いました。両金の恋愛も、鳳玉と上手くいくのかと思いきや…そうではなかったのが展開として良かったです。(どれだけ想われても恋愛相手として考えられないってことはあると思うので)両金は可哀想だったけど、とっても前向きで0・001パーセント(かな?)の可能性で喜んでいたのが素晴らしいなと思いました。確かに0ではないんだから、両想いになる可能性もあるかもしれませんね。
最後に。こんなに人との絆にあふれた優しい世界はどこにあるんだろう?と羨ましく思いました。昭君は幼い頃、村ではハーフだった見た目のせいで疎外されて辛い日々でしたが、最終的にはよろず屋関連のみんなと出会い、癒されたわけだし、本当に羨ましくなる温かい世界でした。
ちなみに…評価の星4.5にしようと思っていたんですが、エンディング終わった後のシーンを見て気分が下がり4.0にしました…。このエピソードいる?続編作る気なのかな?(今のところないようだけど)。恩沛がいきなりやってきて、これからが勝負だとか言い出して…。感動ではなく変な終わり方になってしまったのが残念でした。
キャスト紹介
俊龍(ジュンロン)役・デレック・チャン
1992年12月17日台湾生まれ 身長183cm 体重72kg(出演ドラマ)我的男孩(年下のオトコ)、狼王子、不得不爱、他
2015年4月《不得不爱》でドラマデビュー。2016年7月のアイドルドラマ《狼王子》で皆に知られる。
恩沛(エンペイ)役:ロイ・チウ
昭君(チャオジュン)役:クリスティーナ・モク
1987年5月5日アメリカ生まれ(アメリカ国籍)身長169cm(出演ドラマ)恋爱是科学、2049、镜子森林、他
2012年モデルとして国際マラソン大会の広告に出て皆に知られる。2013年正式に女優になり《真爱黑白配》に出演。 2020年8月26日第55回台湾テレビ金鐘賞のドラマ主演女優賞の最終選考に残る。
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