《陳情令》各話あらすじ!感想付き。イケメン達が奏でるブロマンスファンタジー!中国でキャスト陣が大ブレイク。人気作です。

各話あらすじ

ドラマは折り返しに入りました。1話の出だしのエピソードのあと、すぐ16年後になり、2話の終わりで元に戻る(16年前に)という構成になっています。主役二人の深い友情だけでなく、話の展開も面白いです。※目次はクリックできます。

【1~24話は前ページになります】

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25話~28話

25話【不協和音】交流度

雲夢に金子軒が【母上の意向で江厭離にも狩りを観覧してほしい】と狩猟大会の招待状を持ってくる。江厭離は「金夫人のお招きとあらば」と了承し、金子軒は嬉しそうにする。その後、魏無羨に父からの伝言を話す。「以前薛洋を捕らえたとか。3つの陰鉄は破壊され残りは一つ。その行方をご存じか?」「役人風を吹かせてるのか」魏無羨は答えないのだった。

狩猟大会が開催される。そんななか藍忘機が「琴譜を研鑽してみた。効果があるか試してみたい」と魏無羨のもとに来る。「藍忘機よ、俺はお前の何なんだ?俺に関わらないでくれ」「私はお前の何だ?」逆に藍忘機が聞く。「かつてはお前を…生涯の知己だと」魏無羨が答えると「今もそうだ」藍忘機は言い、二人はお互いの顔を見る。そのとき江厭離と金子軒が歩いているのを見つける魏無羨。「金氏の狩場には珍しい獲物が大量にいる。来月でも連れて行こう」金子軒は言い江厭離は「結構です」と断る。「狩りを見るのが好きでは?」と聞かれ首を振る江厭離。「ではなぜ来た。嫌なのは狩りではなく私といることか」「違います。けしてそんな…」「もうよい」金子軒はそっぽを向く。「すみません」謝る江厭離に「なぜ謝る?君の勝手だ。こたびも私が招いたのではないしな」金子軒はこう言い放つ。見かねた魏無羨が二人の間に入ると「また因縁つけたのか」と金子勲たちも現れる。「あんたの従弟は何度も師姉を罵倒した」魏無羨が言うと金子勲は【3割の獲物を魏無羨が獲った。笛が鳴ると獲物が雲夢江氏の網に自らかかった】と文句を言い「下僕の息子のくせに思いあがるな」と馬鹿にする。怒りにかられた魏無羨は笛を吹こうと持ち上げるが、藍忘機と江厭離がその手を抑える。

江厭離は狩った獲物について代わりに謝るが、金子勲に【魏無羨を下僕の子】と侮辱したと謝罪を迫る。そのとき藍曦臣と金光瑶が「何が起きた」と来る。魏無羨は江厭離の腕を取りこの場を去ろうとすると金子軒は「違うのだ、母の意向ではない。君を連れてきたかったのは私…」と言い、江厭離は振り返る。しかし皆の視線が気になった金子軒は逃げていく。

その後。魏無羨が一人で街を歩いていると温情と出くわす。一方、藍忘機は兄に「ずっと憂いをたたえてるが悩みでもあるのか」と聞かれ「兄上、ある者を雲深不知処に連れて帰りたい。
連れて帰り隠します」と言う。「隠す?ただ彼は望まぬだろうな」兄は察してこう答える。

(感想)生涯の知己。今もそうだと答える藍忘機がとても良い。金子軒と師姉の恋愛も何気に良い。魏無羨を隠したいってそこまで思ってるのね。

26話【雨の中の選択】交流度

蘭陵金氏で百家宴が開かれる。金子勲は藍曦臣と藍忘機に酒を無理に飲ませようとする。「俺が代わりに飲む」と藍忘機に出された酒を飲む魏無羨。そして「金の若君に大切な話がある」と言う。宴の後でと返す金子勲だったが魏無羨は「一刻たりとも待てないね」と皆の前で「温寧を知っているか?」と聞くが金子勲は知らないと言い張る。魏無羨は「岐山温氏の生き残りが暮らす収監所であんたと口論になったのが温寧だ。門弟たちは痛めつけられその後行方知らずになった。あんた以外誰に行き先を聞けばいいんだ?」と皮肉気に言う。「どういう意味だ?奴らを差し出せと?」「とにかく引き渡せ」魏無羨が強く言うと金子勲は「いい気になるな」と返す。金宗主に宴に水を差すなと咎められると魏無羨は「金宗主は岐山温氏さえ滅びれば蘭陵金氏が取って代わって当然だと?」と言い返す。「温氏は死んで当然、かばってやる必要が?」金子勲が問い「無辜の者まで殺せるなら、お前を殺しても文句はないな?」魏無羨は笛に手をやる。金子勲は観念し「勝手に連れていけ、窮奇道だ」と白状する。その後、金宗主はいら立って金光瑶に当たる。金光瑶は藍曦臣に「魏の若君は軽率すぎです」と言うと藍忘機は「彼の話が間違っているか?」と返す。

魏無羨は温情を連れて窮奇道へと向かう。最初はごまかす金氏の配下だったが【屍は谷に捨てた】と白状する。温寧はそこに横たわっていて号泣する温情。金氏たちは殺したことを認めず事故だと言い張り「本人に証言させよう」と魏無羨は笛を吹き温寧の傀儡を呼び寄せる。温寧は金氏たちを襲い倒す。なぜか魏無羨に制御できず、ずっと殺し続ける温寧。温情は「止めて。温寧は死んでない、霊識を奪われてるだけなの」と泣く。魏無羨が温寧の名を叫ぶと温寧は止まる。その後、魏無羨は温寧と温情、温寧の配下を連れ「早く逃げるぞ」とこの場を去る。皆で馬に乗った道中、追ってきた藍忘機と遭遇する。「藍湛阻むのか?」「魏嬰どこへ行く」「分からない。だが天地は広い。身の置き場はある」「覚悟はあるのか?この先は道を外したとみなされ後戻りもできぬ」こう言う藍忘機に「道を外した?何の道を外したと言うんだ。藍湛。あの時の誓いを忘れたのか?」魏無羨はこう返すのだった。

(感想)温氏が滅びたと思ったら次は金氏が…。温寧の最期には泣けたけど死んではいないのかな?

27話【揺るがぬ誓い】交流度

姑蘇藍氏での座学終了後、皆で天灯をあげ「この魏無羨が一生悪をくじき弱気を救えるように」と魏無羨が祈ったことを思い出す藍忘機。「だが今はどうだ?なぜ非のない弱き者がくじかれる?」魏無羨は藍忘機に「戦いが避けられないならおまえと勝負したい」と笛を向ける。
藍忘機は道を譲り、魏無羨は温情と温寧たちを連れて夷陵の乱葬崗へ向かう。藍忘機は涙を流す。

一方、金氏のもとで「逃走した温氏残党は50人。乱葬崗のふもとに結界をはり近づくこともできない」と金光瑶は報告する。江氏宗主となった江澄は責任を感じ金宗主に謝罪し、魏無羨の陰虎符を取り上げると約束する。江厭離は江澄と乱葬崗に向かおうとするが、金子軒が江厭離の腕をつかみ「ここにいてくれ。他人は関係ない、私を信じてくれ、一生君を守る」と伝えるのだった。

その頃、乱葬崗で魏無羨は温寧の傀儡にたくさんの呪符を貼り、心を呼びおこそうとしていた。江澄は結界を破り乱葬崗にやってくる。

(感想)天灯のときのあのセリフがここで効いてくるのね。

28話【双傑の対峙(たいじ)】交流度

江澄は「どれだけの目がお前と陰虎符に注がれているか。彼らが動く前に温氏と手を切ることだ。彼らを引き渡して一緒に戻るんだ」と魏無羨に言う。魏無羨は温情と温寧から受けた恩を話す。江澄は「確かにあの二人に救われた。だが今、温氏残党は極悪人とみなされている。その温氏を守る者も大罪人だ。温氏を守れば世を敵に回す。私がお前を守れない」涙ぐむ江澄。
「守れないなら捨てていい。今後、魏無羨がいかなることをしようと雲夢江氏とは無関係だ」魏無羨はこう返す。

その後、江澄は温情に以前渡した櫛を返される。「なぜこの櫛をもって私を頼らなかった?」「蘭陵で先にあなたに会っていたら何も顧みず温寧を助けてた?」こう言って去る温情。翌日、魏無羨と江澄は決闘をする。魏無羨は腹部を刺され、江澄は左腕を負傷し口から血を流す。その後、江澄は仙師たちに「魏無羨が裏切り各世家を敵に回した。よって雲夢江氏より追放する。完全に縁を切る」と伝える。

一月後、夷陵を訪れていた藍忘機は魏無羨と遭遇する。

(感想)温氏残党は極悪人って…温情と温寧たちは悪いことしてないのに。

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29話~32話

29話【我が道を行く】交流度

魏無羨と藍忘機と乱葬崗で過ごす子供、温苑は一緒に食事をする。温苑は街でおもちゃを買ってくれた藍忘機になつく。食事中、藍忘機は半月後に江厭離と金子軒が婚姻すると話す。そんななか乱葬崗で異変が起きたことを感じとる魏無羨。藍忘機も一緒に乱葬崗へ戻る。

乱葬崗では呪符をはがし目覚めた温寧が暴れていた。藍忘機は琴を弾き温寧を鎮め、温寧は理性を取り戻す。温氏の皆は安心する。その後、魏無羨は藍忘機を自分の住む部屋に案内する。
「本当に抑えられるのか?」藍忘機は温寧のことを聞く。「当然問題ない」こう答える魏無羨に「また暴れだしたらどうする?」心配する藍忘機。「陰虎符によって制御すれば大丈夫」「お前や陰虎符に問題が生じたら?」「大丈夫だ」魏無羨は断言する。藍忘機は帰り際「今の状況を続けるのか」と問い「みんなを見捨てるなんて俺には無理だ」魏無羨は答える。

その後、温氏の皆で酒を飲む中、魏無羨は「師姉に誰より盛大な婚礼を開くって約束したのに
今じゃ婚礼に参加もできない」と温情に辛そうに言う。

(感想)魏無羨…自分なら制御できるって、陰鉄の封印を解いて後悔してた藍翼と同じこと言ってる…。

30話【涙の晴れ姿】交流度

ある日、魏無羨は温寧と街へ行く。そこに江澄が現れ、人気のない家に連れていかれる。魏無羨が中に入るとそこには花嫁姿の師姉、江厭離がいた。「もうすぐ嫁ぐから花嫁姿を見せたくて」と江厭離は一周して衣装を見せる。「きれいだよ」と魏無羨は涙ぐむ。そこで江厭離はまだ生まれていない息子の字(あざな)を考えてと言う。「金如蘭(ジン・ルーラン)は?」魏無羨は思いつき、江厭離は「いいわよ」と返す。その後3人で師姉の作った蓮根の汁物を味わう。
師姉は外にいる温寧にも汁物を持っていく。「この前の傷はどうだ」江澄は気にしたように聞き「もう治った。だけど本当に刺すか?」魏無羨は不満げに言う。「私の手を砕くからだ」「手加減するとバレるだろ」言いあう二人。別れ際、魏無羨は師姉に「父上の書斎で見つけたの。あなたへの品だわ」と玉佩を渡される。「先に行け、誰かに見られる」と江澄は促し魏無羨は温寧と歩き出す。「阿羨」師姉に呼び止められるが、涙をこらえ振り返らず去る。

一年後。魏無羨は街の人々の噂で江厭離が子供を産んだと知る。俺の甥だぞと魏無羨は喜ぶ。蘭陵金氏では7日間の祝宴が行われることになり、金光瑶は「皆が魏無羨を連れ戻す気があれば一人で宴に来るように伝え、けじめのため陰虎符を差し出せと言い、もし同意したらその場で雲夢江氏への復帰を布告するのです」と提案する。

(感想)師姉本当にきれいだった!次はいつ会えるか分からないと思うと別れ際はつらいだろうな。

31話【予期せぬ悲劇】交流度

魏無羨は金子軒と江厭離の息子、金凌(ジン・リン)の満一月を祝う宴へ招待される。温寧と共に祝宴のある金麟台へ向かう途中、窮奇道で金子勲が大勢の子弟を連れて待ち伏せていた。彼は自分の体の千瘡百孔の呪いを解けと言うが、そんなことしていないと返す魏無羨。「認めないのか」「俺じゃないのに何を認める?」「呪いを解かないのならお前を殺すまでだ」「俺を殺す?お前ごときの力で?俺を恨むなよ」魏無羨がこう言うと、温寧は子弟たちを襲いに行く。そんななか、金凌のために魏無羨が用意していた贈り物を金子勲に取られ「本当に出席するつもりでいたとは」と金子勲は言う。

そのとき金子軒が現れ「なぜ襲撃なんて真似を。手を引け」と金子勲を責める。「奴なんぞ金氏の宴に顔を出す資格はない。お前や奥方、お前の子にとっても一生拭えぬ汚点となる」こう言い放つ金子勲に「黙れ」と金子軒が咎めると金子勲は魏無羨の贈り物を握りつぶして粉々にする。怒りにかられた魏無羨は金子軒に「この計画を本当に知らなかったのか?」と問う。「私を疑うのか?」「金子軒、そこをどけ。お前に乱暴はしない。だが俺を怒らせるな」魏無羨は笛を吹く。すると温寧は理性を失い、金子軒を背後から一撃する。「江厭離が待ってる、子の祝いに駆けつけてくれるのを…」金子軒はこう言い残して死んでしまう。魏無羨は呆然と立ち尽くす。温寧は金子勲も殺す。その後、金麟台にいた金光瑶のもとに「若宗主が温寧に殺されました」と報告が入る。その場にいた江厭離、江澄、藍忘機はショックを受ける。

気が付くと魏無羨は乱葬崗で横たわっていた。起き上がり「一体誰を殺したと?」魏無羨はそばにいた温寧を蹴り放つ。「師姉はどうなる、金凌はどうなる、俺はどうすればいい?」泣きながら温寧を責める。「私が悪いんだ、ごめん」温寧は謝る。(温寧が悪いのか?こんな風に変えたのはこの俺だぞ)魏無羨は思う。その後、泣き叫ぶ魏無羨に温情は針をさし魏無羨は体が動かなくなる。「あなたが眠っていた間、蘭陵金氏が私たち二人を差し出せばひとまず不問に付すと叫んでいた」温情は言う。「なぜ俺を呼ばない、温寧を操ってたのは俺。俺が命じた」こう魏無羨が返すと、温情は魏無羨を眠らせ「ごめんね、そしてありがとう」と言い残し、温寧と温氏の生き残りの皆を連れて金鱗台へ行く。

(感想)衝撃でした。まさかここで金子軒がこんな死に方をするなんて!!今まで制御できると言いきっていた魏無羨だけど、藍忘機の心配通り…こうなってしまった。

32話【絶望の叫び】交流度

目覚めた魏無羨は金麟台に行き、金子軒の棺の前で悲嘆に暮れていた師姉を陰から見つめる。魏無羨に気づいた師姉は近づいてくるが、魏無羨に気づいた者たちにより騒ぎになり魏無羨は逃げる。その後、温氏の生き残りたちの屍がつるされている場所に来た魏無羨。そこで温情と温寧も灰に化したと人々が話しているのを耳にする。そして今夜、各世家の宗主や仙師たちが不夜天で決起大会を開くと知る。

不夜天に魏無羨が現れると金宗主は【窮奇道で大勢の子弟を殺した、温寧に金麟台を襲わせた】と責める。魏無羨は「襲撃は誰の差し金か?そもそも先に挑発したのは一体誰だ、どうやって遠くから温寧を操り金麟台で殺戮させる?」と言い返すと「金子勲が先にお前を陥れても残忍な手で大勢を殺す必要はない」姚宗主が言い出す。「俺を襲うのは許され、俺が反撃するのはダメってことか?」「窮奇道の死んだ三十数名に罪はない」「乱葬崗の温氏十数人にも罪はない。なぜ巻き込んだ」魏無羨は叫ぶ。「そもそも金子勲に呪いをかけるほうが悪い」仙師が言い出す。「俺が呪いをかけたという証拠は?」「屁理屈言うのはよせ」仙師は怒り「屁理屈を言ってるのは誰だ」魏無羨は失笑する。他の仙師が「悪行の数々にはヘドが出る」と言い出し、金宗主は「決して奴を生かして帰すな」と叫び、各仙師たちが魏無羨に攻めてくる。魏無羨は笛を吹き、怨霊たちに反撃させる。しかし江氏たちには怨霊は攻撃しなかった。

魏無羨が屋根の上で笛を奏でていると藍忘機が現れる。「予想はついてた、結局俺たちは刃を向けて殺し合うってな」「やめるのだ」剣を向けた藍忘機を魏無羨は怨霊で跳ね返す。「今の俺に他の道があると?」「どうも妙だ、私を信じよ。何か裏がある」藍忘機は言う。そんななか師姉の声が響く。魏無羨は下に降り師姉を捜す中、魏無羨とは別の者の笛の音が聴こえ、怨霊にやられた仙師たちは傀儡に変わっていく。そして江澄と魏無羨の目の前で師姉は傀儡に後ろから斬られてしまう。「傀儡を止めろ」藍忘機が声を荒げる中、魏無羨は師姉のそばに行く。「御せるはずでは?」江澄が叫び「殺せなんて命じてない、俺に御せないはずないだろ。なぜ制御できないんだ」魏無羨は自分を責める。「さっきは顔も見ることもできなかったわ。言葉をかけることも。あなたに伝えたかった…」師姉が魏無羨の顔を撫で話している途中、突然現れた仙師が【兄の敵】だと魏無羨を刺そうとする。師姉は魏無羨をかばい胸を一突きされ死んでしまう。絶叫する魏無羨。江澄は死んだ師姉を抱きしめ、魏無羨は師姉を殺した仙師の首を絞め殺す。

(感想)師姉…。ここでこうやって死んでしまうのね。魏無羨じゃない者が笛を吹いてた。魏無羨は怨霊に江氏を攻撃させなかったし、本人の言う通り制御できてたんだと思う。

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33話~36話

33話【16年後】交流度

江澄は師姉を抱きしめ泣き続ける。「夷陵老祖を殺せ」各派仙師たちが魏無羨を囲むなか、
魏無羨は笛を吹き跳ね除けていると、魏無羨の口から血が出る。「負傷したぞ。陰虎符を奪え」姚宗主は叫び「そんなに欲しいか」魏無羨は陰虎符を粉々にする。その後、一人魏無羨は崖に向かい谷底へと身を投げる。藍忘機が現れ魏無羨の手を掴み、江澄は剣を振り下ろす。「手を放せ」「放さない」こう言う藍忘機の手を振り払い、魏無羨は谷底へ落ちていく。

……16年後に戻る……
江澄の紫電にやられ気を失った魏無羨は藍忘機の弾く琴の音のなか目を覚ます。姑蘇藍氏の雲深不知処にいた。「驚くよな、生きてたとは」魏無羨は話しかけ「お前が落ちた谷底を江澄は捜索させたが骨しかなくてな」藍忘機は答える。「お前は?俺を捜したか?」「3年後行ってみたが白骨も無くなっていた」「なぜ3年後なんだ?」魏無羨は聞くが藍忘機は答えない。「この16年自分でもどこにいたか分からない。信じるか?」「信じるとも」藍忘機は答える。「でもあのときは本当に俺を信じてたか?」こう聞かれ、黙る藍忘機。

魏無羨が雲深不知処を散歩していると、冷泉に藍忘機がいて、その背中に傷跡があるのを見てしまう。胸元には焼きごての痕もあった。「重い罰を受けるなんて何があった?」魏無羨は聞くが藍忘機は答えない。そこに【問霊中に霊が暴れだした】と子弟たちが知らせに来る。莫家荘の剣霊のせいで藍先生が負傷し、魏無羨と藍忘機は琴と笛で霊をおさめる。その後「陰虎符の黒霊はどこから?」藍忘機は不審に思う。魏無羨は「16年前、俺は陰虎符をバラバラにした」と話し【縁もゆかりもない莫玄羽が俺の行方を知っていた。莫家荘での騒動、武天女の幻影を作った奴も。そいつが何者であったとしても何もかも俺を狙ってのことだ】と考える。魏無羨と藍忘機は「剣霊の主人が誰かわかれば謎も解決する」と剣が指し示す北西の清河へ向かう。

(感想)16年後に戻ってきた!魏無羨が谷底に落ちて3年後に藍忘機は探したって、その間に罰受けてたってことかな?

34話【懐かしき顔】

清河で金凌と再会し、金凌の飼う犬の仙子(センズ)が魏無羨を追いかける。「藍湛助けてくれ」魏無羨が叫ぶと藍忘機が飛んできて、藍忘機に睨まれた仙子は逃げていく。その後、町で「この先にある人食い霊堂に住む妖怪は人を食う妖怪だ」と教えられる。そして「昔の聶氏なら見過ごさないが今の聶氏の家主は知らぬ存ぜずだ」と聞く。以前の聶宗主は怪死をとげ、現在、聶懐桑が宗主になっていたのだった。

魏無羨たちは霊堂に着く。姿のない犬の鳴き声がし入り口は破壊されていた。金凌が忍び込んだと考える魏無羨。中に入ると刀が入った棺が並び、藍忘機は琴で剣の霊識に15~16歳の少年が来たか聞くと「来た、ここにいる」と教えられる。琴は金凌のいる方角を教え、そこの壁を破壊すると中に金凌が埋まっていた。他にも屍がいくつもあった。霊堂を出ると怪しい人影があり、清河の宿で落ち合う約束をして藍忘機はその者を追う。結局逃げられてしまうが藍忘機はその者の衣装の切れ端を手に入れる。一方、魏無羨は宿屋で金凌を介抱していると、彼の足に悪詛痕という呪いがかかっているのに気づく。そのとき目覚めた金凌は驚いて逃げていき、捜しに来た江澄につかまる。隠れて様子をうかがっていた魏無羨の前に仙子が来て吠えたため、魏無羨は逃げ出し江澄たちの前に出る。逃げようとする魏無羨の足を江澄は紫電で捕まえて戻す。「自分で仮面を取れ」と江澄は言い、魏無羨はためらいながらも仮面を外す。魏無羨の顔を見て江澄は驚いたあと「私に何か言いたいことは?」と言う。「なんて言えばいいんだよ」魏無羨が返すと「反省の色がない。温寧はどこにいる」と江澄は聞く。「何年もたってるのにまだ恨んでるのか?」「奴がいなければ金子軒は死んだか?姉上はどうだ。お前たちのせいで…。この恨みは消えぬ、今日私が奴をとらえお前共々屍を粉砕してくれよう」江澄はこう言い放つのだった。

江澄は外に出て行き、金凌に魏無羨を監視しておけと言う。金凌は魏無羨の縄を解き「これで貸し借りなしだ」と助けてくれる。魏無羨は金凌を気絶させ悪詛痕を自分の体に移す

(感想)犬から逃げる魏無羨が可愛い。そしてすぐ助けに来る藍忘機(笑)

35話【刀霊の導き】交流度

橋の上で待っていた藍忘機は魏無羨の足の悪詛痕に気づき「私が背負ってやる」と言う。「紫電に打たれて脚が痺れてるだけだ」魏無羨は断るが藍忘機は彼を背負う。宿に戻ると聶懐桑が待っていて魏無羨は仮面をつけて会う。藍忘機は聶懐桑の衣装と同じ模様の切れ端を見せる。最初は「通りがかっただけだ」と言っていた聶懐桑だったが、二人が追及すると「我が聶家の墓だ」と明らかにし「我ら歴代家主の刀は強い殺気を帯びていて、どの家主も最後は気が暴走し錯乱して死ぬ。家主が死ぬと刀は誰も制御できず手を付けられぬ凶器となる。だから邪祟を副葬品として刀と一緒に葬った」と説明する。「あの金の坊ちゃんは壁に穴をあけて石霊堂の迷陣を起動してしまい、気絶した坊ちゃんは自分から壁に入った。私は定期的に見回りをしていた」と金凌の件も話す。

その後、魏無羨たちは前聶宗主の聶明玦(赤鋒尊)の刀、覇下だけが霊堂にないことを知る。彼の骸も見つかっていないため莫家荘にこの刀霊を放った者の目的は聶明玦を捜させることだと考える。「聶明玦の非業の死には裏がある」藍忘機は言い「前宗主が殺されたとして、俺や陰虎符と何の関係がある?」魏無羨は不思議に思う。櫟陽に向かった二人が茶楼にいると、客が薛洋が金氏の客卿になったと話していた。魏無羨は驚き藍忘機に聞く。「客卿ではない。16年前、薛洋が突然金麟台に現れ各世家が処刑を主張する中、金宗主だけが反対した。すると常氏の唯一の生き残りも証言を変え、常氏が滅ぼされたことと薛洋は関係ないと。その後、金宗主が死に、金光瑶が宗主になり薛洋を追放した」と話す。「薛洋を追っていた暁星塵と宋嵐は反対しなかったのか?」魏無羨が聞くと、二人とも失踪していると知らされるのだった。

(感想)16年前にも入った櫟陽の茶楼。懐かしい。薛洋が世に放たれたのね。

36話【知己の告白】交流度

酒に酔った藍忘機を寝床に横たえる魏無羨。その後、魏無羨は外に出て笛を吹くと温寧が現れる。鎖にまかれ魏無羨のことが分からない温寧を調べ、温寧の頭に刺顱釘が埋め込まれているのに気づいて抜くと温寧は意識を取り戻す。温寧は【あの日、金麟台に行って捕らわれて笛の音が聴こえたあとの記憶がない】と話し、誰かに操られていたのだと分かる。そのとき酔った藍忘機が現れ、魏無羨は藍忘機を宿に連れ戻そうと歩くと、帰る道を間違えてしまう。藍忘機は近くの空き家にいた鶏をつかみ取ったり柱に落書きしたり色々するのだった。

無事に宿に戻ると、鬼面の男が部屋に入り刀霊の入った封悪乾坤袋を奪っていた。藍忘機が剣で戦い封悪乾坤袋を取り返し、男は消える。その後、酔ったままの藍忘機に「これから質問に答える時間だぞ」と魏無羨は言い出し「ウサギは好き?」と聞く。「好きだ」笑う藍忘機。「なぜ俺を助ける?」「悔いがある」「どんな悔いだ?」「不夜天でお前と共に戦わなかった」こう答えた藍忘機に「藍湛、お前には少しも関係ない。俺が詭道術法を修めたのも俺自身が選んだこと」魏無羨は言う。翌朝。何も覚えていない藍忘機は「昨夜私は…」と聞き「昨夜は何もしてないさ。少し饒舌だったが」魏無羨は答える。「何を話した?」「例えばすごく好きなんだろ?…ウサギが」と魏無羨は笑う。そして二人は「鬼面の男は聶明玦の死と関係ある。封悪乾坤袋を狙ったんだからな」と話す。

その後二人は刀霊の指し示す蜀の東、義城に向かう。濃い霧に覆われた獣道の先にあり、人っ子一人いない町だったが夜狩の途中迷い込んだ金凌と姑蘇藍氏の子弟、藍思追(ラン・スージュイ)たちと遭遇する。傀儡と鬼面の男が現れ、藍忘機は戦い追っていく。魏無羨は傀儡の毒に侵された子弟を治したいなら全員俺に従えと言い、老人のいた家に入れてもらう。

(感想)酔った藍忘機が面白い(笑)翌朝、魏無羨はすごく好きなんだろって言った時、藍忘機は焦ったのかな?

 

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37話~40話

37話【操りし者】交流度

魏無羨は老人の家で解毒作用のある粥を作り、子弟たちに食べさせる。その後、外を杖をついて歩く少女に気づく。魏無羨は声をかけるが、白瞳で声を出せない少女はその後消える。その直後、傀儡の毒に侵された白い目隠しをした男が現れ、魏無羨はその男を家の中に入れ解毒薬を飲ます。「敵か味方か分からないのになぜ家に入れる」金凌は文句を言うが、その男の持つ霜華剣を見た皆は「暁星塵?」と驚く。

そのとき屋根の上から傀儡が来る。魏無羨は笛を吹き、子弟たちも応戦する。その後その傀儡を縛ったとき、その傀儡は舌が抜かれているのに気づく。温寧のように頭の後ろに刺顱釘が刺さっていて魏無羨は抜く。思追に問霊をさせ、その傀儡が宋嵐だと分かる。「誰に斬られた?」と問うと【暁星塵】と答え、皆は驚く。「誰に操られた?」宋嵐は【後ろにいるその男】と目隠しの男だと答える。魏無羨は子弟たちに外に出てろと言う。目隠しの男は魏無羨に霊識を渡し、修復してほしいと頼む。魏無羨は「量が少なすぎる。それに霊識が望まないのなら無理だ。死んでいるなら救いようがない」と答えると「嫌でも修復させる」と返す男。「何年たっても性格は変わらないな薛洋」魏無羨がこう言うと、その男は目隠しを取り、暁星塵の顔をした皮面を破って自分の顔を出す。薛洋だった。薛洋は元祖の陰虎符なくして陰鉄に陰虎符の効力は組み込めないと話し、魏無羨に協力を願うのだった。薛洋は「あんたを殺す気はない、霊識を修復してもらいたいだけだ」と言い「無理だって言ってるだろ」と返す魏無羨に襲いかかる。そこに藍忘機が現れ薛洋を阻止し、二人で戦い始める。

杖をついたさっきの少女が再び現れ、道端に置かれた棺を杖で叩いたため魏無羨は棺を開ける。中には本物の暁星塵の骸が置かれていた。少女は泣き出し「どうやら込み入った事情のようだ」と魏無羨は察し【共情】をすることにする。

(感想)薛洋登場!霊識の修復してほしいってしつこいけど…。

38話【束の間の安息】交流度

金凌は「危険だ、少しの不注意で身を滅ぼす」と言うが「時間がない、すぐ始めるぞ」と魏無羨は少女と手をつなぎ、彼女の記憶の中に入る。

10年前、失明したふりをして盗みをしながら暮らしていた阿箐(アージン)。ある日、本当に失明した暁星塵に男に絡まれていた現場を救ってもらう。その後、一緒にいれば協力できると二人で旅をすることになる。その道中、大怪我をして倒れた男を助け、義城の空き家で治療をする。この男は薛洋だった。目覚めた薛洋は救ってくれたのが暁星塵だと気づく。「俺の名前を聞かないのか?」薛洋は問い「無理に聞き出すつもりはない。ご縁で助けることくらい大したことではないからな。傷が癒えれば互いの道に戻る」暁星塵は答える。阿箐は「自分の身分をひた隠しにして絶対善人じゃない」と薛洋のことを暁星塵に訴えるが、暁星塵は「追い出さずとも傷が治れば立ち去る」と気にしないのだった。

3年後、義城に宋嵐が訪れる。阿箐に「目の見えぬ白衣の修師を知らぬか」と聞き、彼女は「質問に答えれば思い出すかも。友達なの?どんな剣を持ってる?」など聞くと、宋嵐はきちんと答え、阿箐は暁星塵のもとへ連れて行く。宋嵐は暁星塵と薛洋が一緒にいるのを見て驚く。阿箐は「白衣兄さんに救われてから一日中べったりよ」と教える。その後一人になった薛洋と宋嵐は戦いになる。「あいつに近づいた目的は?目が見えぬからとこれほどまでに欺くとは」しかし宋嵐は薛洋に傀儡にされてしまい、暁星塵の持つ剣は傀儡に反応し導き、宋嵐は背後から暁星塵に刺されてしまうのだった。

共情から目覚める魏無羨。少女(阿箐)に「こうなったのも薛洋のせいだな?」と聞くと彼女は頷く。

(感想)薛洋は暁星塵と過ごしてどうするつもりなのかな?暁星塵は宋嵐だと気づかず刺してしまうなんて…。

39話【こぼれ落ちた飴】交流度

魏無羨は怒りに震えながら「お前に嫌気がさした暁星塵を呼び戻しこんな遊びに付き合えと?」薛洋に聞く。「誰が奴と遊ぶかよ」「じゃあ俺に霊識を修復させる目的は?」「目的?高潔の士でいようなんて冗談じゃない」薛洋は答えた後、霧の中に隠れる。音のほうへ藍忘機が剣を飛ばし薛洋の体に突き刺さるが、同時に薛洋は阿箐を殺していた。そこに鬼面の男が現れ薛洋の胸元から陰虎符を取って去る。笑う薛洋に宋嵐はとどめを刺す。薛洋は子供の頃、飴が欲しくて馬車の前に行き手を振った。中から出てきた男がうるさいと鞭で薛洋を打ち付け倒し、馬車の車輪が薛洋の指をひき潰して小指を失くした。中から出てきた男は常慈安だった。だから薛洋は常氏一家を殺したのだった。

薛洋は死ぬ間際、暁星塵とのことを思い浮かべる。「俺が一番嫌いなのが正義を自負し高潔だと気取った奴らだ。俺たちは数日ごとに邪祟を始末してるよな?お前は失明していて殺した奴のことが見えない」薛洋はそれが邪祟ではなく舌を抜いた人間だったと明かし、ショックを受ける暁星塵。そして傀儡になった宋嵐に気づき、暁星塵は自らの命を絶ったのだった。「死んで好都合だ」笑う薛洋だったが、彼の体の血をふき呼びかけて泣く。もし毎日誰かが飴をくれたらいいのにと子供の頃から思っていた。暁星塵は薛洋に飴をくれていたのだった。

魏無羨たちは阿箐を埋葬し、正気に戻った宋嵐に暁星塵の霊識を渡してここを去る。刀霊が示す空の棺の下にもう一つ棺があり、開けてみると陰虎符の痕跡とともに首のない骸が入っていた。刀霊は本人を確認して聶明玦(赤鋒尊)の剣、覇下の姿になる。魏無羨たちは潭州に戻り藍曦臣に骸が赤鋒尊だと話す。「鬼面の男は姑蘇藍氏の剣法を知り尽くし金氏の必殺技も使えた。心当たりは?」仮面をつけた魏無羨は藍曦臣に聞く。「そいつは聶氏の祭刀堂の存在を知り恐らく姑蘇藍氏とも非常に近しい、しかも赤鋒尊ともゆかりがある」続ける魏無羨に「ではない」藍曦臣は答える。「移動はまず不可能、よって鬼面は彼ではない」と。そして藍曦臣は魏の若君、と呼びかけ、魏無羨だと気づいていたのが分かるのだった。

(感想)薛洋が常氏一族を殺すのはやりすぎだとは思うけど、憎む気持ちは分かる。暁星塵は飴をくれていたのね。薛洋は彼に愛憎入り混じった気持ちがあったんだろうな。

40話【首級(しるし)の行方】交流度

宿屋で過ごす魏無羨と藍忘機。「来月金麟台に行き首級を捜すぞ」藍忘機が言った時、藍曦臣が来て「証拠が見つかれば公正に処断しよう」と言う。

蘭陵金氏の金麟台で開かれる清談会に行く魏無羨と藍忘機、藍曦臣。仮面をつけた魏無羨は莫玄羽と思われていて金氏たちに変な目で見られる。以前、莫玄羽は金光瑶の妻である秦愫にちょっかいを出していたからだった。その夜、赤鋒尊の首級を捜すために魏無羨は紙人形に術をかけ、紙人形は金光瑶の寝殿へと入り込む。寝殿では秦愫が「ある人に会って色々教わった、文まで」と金光瑶に話していた。金光瑶はその文を読み「事実ではない。私を貶める罠だ」と返す。「この期に及んでまだ偽るつもり?どこまで恐ろしいの」秦愫は吐き気をもよおす。紙人形を通してそれを見ている魏無羨。「教えてくれ文を渡した者は誰なのだ」金光瑶は聞くが「教えたらまた口を封じるつもり?」秦愫は教えない。金光瑶は秦愫の動きを封じ込め、奥の秘密部屋へと連れていく。そして首級の置いてある棚を見つめる。金光瑶がいなくなると紙人形は赤鋒尊の頭に乗り【共情】をする。

(感想)やっぱり金光瑶なのね。秦愫夫人に話したり文を渡したのは誰??

41話~44話

41話【両者の溝】交流度

金光瑶が孟瑶だったころ聶氏子弟たちに【金光善の息子だなんて嘘だろ、金光善は外で大勢産ませてる、妓女の産んだ子なんぞ相手にするか?】と言われ馬鹿にされていた。それを陰で聞いていた聶宗主、赤鋒尊は「心ない言葉を吐くとは」と子弟を叱り「後ろ暗きことなく堂々とあれ」と孟瑶を副将に命じるのだった。その後、孟瑶は総領を殺したため聶氏を追放されるが温氏討伐の功労者となった孟瑶は金光瑶となり、赤鋒尊、藍曦臣と共に義兄弟となった。

ある日、金光瑶は藍曦臣と共に琴で【清心音】を弾き、それを聴いていた赤鋒尊は血を吐く。藍曦臣は「最近赤鋒尊は刀霊にむしばまれている。お前が毎日清心音を弾かなければ」と金光瑶に話す。そんな中、赤鋒尊は金氏が薛洋を放免にしたことで怒ってくる。金光瑶は「薛洋が常氏を虐殺した証拠がない」と説明するが「薛洋は陰鉄を持っている。その奴を抱き込む理由はあまりに明白だ」赤鋒尊は金光瑶を責める。「父の命令なのです」「孟瑶あざとい芝居はやめよ。お前のその手など私には通用せぬわ」「どんな手です?」「結局薛洋を殺さないのは蘭陵金氏での地位を守るためか」「いけませんか」こう答えた金光瑶を赤鋒尊は蹴り倒し、金光瑶は階段から転げ落ちる。「妓女の子め。程度が知れる」赤鋒尊はこう言い捨てるのだった。頭から血を流した金光瑶は「義兄上は油断しすぎだ。なぜ気づかないのです。私と藍曦臣が弾く清心音はどこか違うと」不敵に笑う金光瑶。赤鋒尊はその後、発狂して金光瑶に捕らえられる。「どうする?」薛洋は金光瑶に聞き「殺せ」金光瑶は言うのだった。

共情を終えた紙人形は魏無羨のもとへ戻り、魏無羨は藍忘機と共に金光瑶の寝殿に向かう。藍曦臣も来て「どこだ?」と聞き「芳菲殿に」魏無羨は答える。

(感想)妓女の子だと馬鹿にされていた孟瑶をかばった赤鋒尊が、最後には妓女の子と言い放つ。このへんとても話としてよくできてるなと思った。

42話【清心音の謎】交流度

金光瑶の芳菲殿の前に仙師たちが集まる。「姑蘇藍氏は礼を重んじるそうだが単なる噂だったか。家主の寝殿に押し入るとは」蘇渉(スー・ショー)は言う。以前藍氏を裏切った者だった。
金光瑶も現れ「見られて困るものなどない」と芳菲殿内に仮面をつけた魏無羨たちを案内する。奥の秘密部屋に入ると秦愫夫人が立っていた。赤鋒尊の首級が置いてあった棚にはすでに首級はなく、珍しいと言う短刀が置かれているだけだった。急に夫人がその刀を取り自分を刺し自害する。皆は驚き、金光瑶は泣いて抱きしめる。「どうなっているのです。なぜ急に自害を。なぜこの隠し部屋を開けさせたのです」泣く金光瑶に藍曦臣は【刀霊の主の骸を見つけた、骸には首がなかったが刀霊は形を現しその形状は覇下だった】と説明する。「その骸は赤鋒尊だと?誰がそんな真似を。それでここへ来たと?つまり疑っていたのか」金光瑶は言う。

その後、金光瑶はここにいる莫玄羽は魏無羨、夷陵老祖だと気づき、金氏の仙師たちが「夷陵老祖を生け捕れ」と襲ってくる。魏無羨は仙師たちに囲まれ、仮面を取らされる。皆は本当に魏無羨だと知る。藍忘機は魏無羨の隣に立ち「お前まで矢面に立つな」と魏無羨が言うと「険しい道を進むのも悪くはない」と藍忘機は返す。「覚悟はあるか?ここを出たらお前の名声は地に落ちるぞ。それでも戦うか?」「愚問だ」藍忘機は答え二人で金氏の仙師たちと戦う。そんななか金凌が現れ、魏無羨を刺す。藍忘機は魏無羨を連れて逃げる。森の中、藍忘機は魏無羨を術で癒し「以前みんなが俺をもてはやしてたときお前だけが俺に反発した。だけど今は違う。みんなが俺の死を望み恨み侮蔑してるとき、お前だけが俺のそばにいる」魏無羨は笑うのだった。

その後、藍忘機は雲深不知処の静室に魏無羨をかくまう。藍曦臣が現れ「お前は魏の若君を、私は金光瑶を信じる。私も金光瑶を理解するゆえ信じるのだ。しかし真相が明るみに出るまで私は中立だ。君たちの行方も教えぬ」と話す。魏無羨は「赤鋒尊の直接の死因は気が暴走したことだ。だがあまりにも偶然過ぎるとは?刀霊が悪さしたことも一因だろうが背後には別の誘因が潜んでいるかも」と言い出し、赤鋒尊と共情した際に金光瑶が弾いていた【清心音】を再現する。金光瑶の弾く清心音には本来とは違う旋律の部分があった。その後、禁室で邪曲集を見つけ「簡単に激情させるような曲を精神を落ち着かせる名目で三月弾いたら?慢性の毒のように赤鋒尊の発作を促すかも」と魏無羨は藍忘機と藍曦臣に言う。

(感想)魏無羨と藍忘機が一緒に戦う姿が感動的。琴で弾く曲の中に攻撃する部分を入れ込むなんて新鮮な設定。

43話【重なり合う心】交流度

藍曦臣はこの曲譜が理性を乱すと証明できるか自分で試すと話す。その後、藍忘機がいないとき、魏無羨は藍曦臣に「藍湛の体にある戒鞭の痕は一体?」と聞く。【16年前、金子軒が温寧に殺され、温情たちが金麟台に謝罪に来た際、金氏たちは乱葬崗の伏魔洞も探索しようとしたが藍忘機が阻止した。この件で激怒した叔父が藍忘機を雲深不知処へ連れ戻し戒鞭300回の罰と寒潭洞で3年面壁させた】と藍曦臣は話す。

その後、静室に天子笑を持ってくる藍忘機。魏無羨はお礼を言おうとするがこそばゆいなと
思って言えない。【窮奇道で温寧が二か所から笛の音がしたと話していた】と話し出す藍忘機。「あのときは自分の錯覚かと思ってた。だが不夜天でも同じく笛の音が。今日確信に変わった。誰かが陰で邪曲を使い、俺の笛の音の指令を変えた」魏無羨は話す。「金光瑶だ」藍忘機は断言する。魏無羨は天子笑を片手に思う。(俺を信じてくれた人は全員死んだ。温寧に師姉。でも幸い…)藍忘機は琴を弾きながら思う。(この世にはお前を信じる者がいる)(藍湛お前に捧げる。人生で一人の知己を得れば満足だ)(信じるのは心に恥じぬためだ)お互い心で思いあった後「藍湛、すまない。ありがとう」魏無羨はつぶやき藍忘機を見つめる。

そんな中、金光瑶が雲深不知処にやって来て【魏無羨と藍忘機の行方が分からないため、雲深不知処の捜索で一時ほど門戸を開けてほしい。藍忘機のことなら丸め込まれただけとそのとき釈明すればいい】と藍曦臣に頼む。「そのときとはいつだ?」藍曦臣が聞くと「乱葬崗の掃討後に」と金光瑶は返し、乱葬崗に傀儡が現れたと教える。魏無羨と藍忘機は乱葬崗に向かう。その道中「暮渓山の玄武洞で俺に歌ってくれたのは何て曲だ?なぜ俺だと分かったか予想がついた」16年後再会した際、仮面をつけた魏無羨が笛を吹くなか藍忘機が腕を掴んだのはこの曲を吹いていたからだと魏無羨は思ったのだった。「だれが作った?」「私だ」「曲名は?」「どう思う?」藍忘機は歩いていき教えない。

(感想)16年前、あのとき乱葬崗の伏魔洞では魏無羨が眠らされてた頃かな?それを金氏に見つからないように藍忘機がしてくれてたのかな。曲名を教えない藍忘機(笑)

44話【裏切り者の旋律】交流度

乱葬崗に行く道中、温寧が現れ一緒に行くことにする。夷陵の町に入り、魏無羨は16年前に茶楼で藍忘機と温苑と食事したことを思い出す。あの子が生きてたらもう十代だなとつぶやく。その後、傀儡を倒しながら乱葬崗の伏魔殿に入ると、金凌、藍思追など各世家の子弟たちが縄につながれ捕らわれていた。温寧におびえる子弟たちだったが、温寧は縄を切ってあげる。【鬼面をつけた連中に自滅しろとばかりにここに捨てられた】と話す子弟たち。

温寧が傀儡を追い払ってくると言って外に出ると、各世家の宗主たちがやって来る。蘇渉が「夷陵老祖が復活を知らしめんと大々的に傀儡を作り子弟を捕らえた。それゆえ我らもさっそく参上したわけだ」と言う。「俺がその子弟を助けたのに。感謝しないどころか罪を着せるのか?」魏無羨は言い返す。そして藍曦臣と金光瑶がいないと言うと「金光瑶は先日金麟台で何者かに襲われ深手を負い藍曦臣が治療している」と教えられる。魏無羨は「金光瑶は簡単に傷を負う」と笑う。子弟の一人が「あの人の仕業とは思えません、義城でも救ってくれたし」と話す中「どこかの世家は鬼将軍(温寧)を殺せと叫びながら十数年も隠していた。変だろ、温寧が灰と化したと言ったのは一体誰だ?」魏無羨は矛盾点を皆に言う。

そこへ傀儡の群れが現れ、皆が戦っていると宗主たちは口から血を吐き出し霊力がなくなってしまう。皆は伏魔殿の中に逃げ込む。「仙力を失ったのは傀儡を殺し出してからだ。蘇渉が琴で弾いていた戦曲の一部を変えた。霊力を失う旋律にな。周りは違っていても腕が劣っていると思うだけ」魏無羨は話し出す。「そんな邪曲が?」聶懐桑は聞く。「あるとも。証拠も残さず相手を殺せる音律がある。雲深不知処の禁室にある」魏無羨が答えると蘇渉は「当時門弟の私が入れるわけない」と弁解する。「お前じゃなくても主が出入りできるだろ。曲を変える方法も主に教わったのでは?」魏無羨は言い返す。

(感想)子弟たちは大人の宗主たちと違って魏無羨と交流があるしきちんと分かってる!

45話~48話

45話【在りし日の面影】交流度

魏無羨は芳菲殿の密室に隠してあった破られた邪曲集の中の二枚を出し「お前が弾いていた旋律が書かれているかどうか見てもらおう」と藍氏に渡そうとする。「罠です」と蘇渉がそれを取ろうし、藍忘機が剣を投げると蘇渉はそれを仙術で跳ね返す。皆は「霊力を失ってないぞ」と驚き、蘇渉は逃げだす。魏無羨は蘇渉が陰虎符をもった鬼面の男だと藍忘機に言う。傀儡が次々と襲ってくる中、魏無羨は自分の衣に呪詛を書き自分だけが標的となるようにする。子弟が自分も標的にと言うが標的は一つでいいと魏無羨は言う。そして攻撃するのは藍忘機のみと言って他の皆を乱葬崗から脱出させる。

宗主たちは霊力が8割戻ったら近くの蓮花塢に戻ろうと話す。江澄は「このまま去ると?」と聞き、子弟は「含光君たちは?」と聞く。「無事なものか」宗主たちは言う。思追は魏無羨たちのもとへ駆け戻る。すると弱った魏無羨とそれを支えて歩く藍忘機、温寧と遭遇する。魏無羨は崩れ落ち気を失う。温寧は思追を見て「阿苑?」と思う。その後、舟の上で霊力が戻るまで皆で待つ。宗主たちは「本当に金光瑶の仕業だと?」と噂する。温寧は思追に名前を聞き、字(あざな)は思追で名前は藍愿(ラン・ユエン)だと知る。「藍苑?」温寧は思追の両親が幼い頃亡くなったことも知る。(どこかでこの顔を見た気がする)思追は思う。「君を阿苑と呼んでいいかい?」「はい」「さっき埠頭で買ったんだ、好きかと思って」温寧は草でできた蝶を渡し、思追は驚く。自分が懐かしく思って買ったものと同じだった。

その後、蓮花塢へ行くと2人の女子が今日のために訪れたとやってくる。そのうち一人は妓女で【以前大金をもらい何人もの妓女が仕事を持ちかけられた。それは手足を縛られた金光善の相手をすることだった。彼は力が入らずもがき苦しんでいてそのまま死んだ。妓女たちは全員殺された。自分だけ監禁され、その後ある方に助けられた】と話す。「ある方とは?」魏無羨が聞くと「直接会ってないので分かりません」と彼女は答える。もう一人の女子は金光瑶夫人、秦愫の侍女だった。【お嬢様と金光瑶は実は兄妹だったのです。秦愫の母は悩んだ末、金光瑶に秘密を打ち明け、婚姻を取り消すべきだと訴えたが金光瑶は知りながら娶ってしまった】と話すのだった。

(感想)阿苑!!どうなったか気になってたけど…この賢い思追がそうだったなんて。とっても良い子に育っていて良かった。

46話【金丹の真実】交流度

「二人をここへ届けに来た者は一体誰なのだ」聶懐桑が言い、姚宗主は「きっと義憤にかられた者であり必ずや我らの味方である」と返す。魏無羨は「金光瑶が非情ならなぜ思思さん(妓女)だけ生かした?証人はいるが物証は?」と疑問を呈す。姚宗主は「天の網目は荒くとも悪を見逃さぬ」と意に介さず、皆は「金光瑶を生け捕れ」と口々に言う。「秦愫に文を送った者は分かったが書いた者は?」藍忘機は魏無羨に問い「思思を救って証言するよう説得。この機を選び金光瑶の悪事を公にした。そいつの周到さと綿密さは金光瑶にも負けないな。敵か味方か動機がなにかも判断できない」魏無羨は答えるのだった。

その後、魏無羨は藍忘機を連れて江氏の祠堂でお参りする。そこで江澄が【藍忘機を救ったせいで両親と蓮花塢は犠牲となった。温氏を救い姉まで犠牲に。温寧を蓮花塢に連れてきて、藍忘機には焼香までさせて】と怒る。江澄に首元を掴まれた魏無羨は鼻から血を流し倒れてしまう。紫電を振り回す江澄の前に温寧が現れ、江澄に魏無羨の剣、随便を渡して抜けと言う。「抜いたらなんだ」と江澄が随便を抜く。「他の者が抜こうとしても抜けない」温寧は言い「なぜ私は抜ける」江澄は不思議がる。「剣が魏無羨だと思ってるからだ」「どうして?」「なぜならその体内で霊力を生み出す金丹は彼のものだから」「でたらめを言うな私の金丹は…」温寧は「あなたは黒い目隠しをして…」と当時の状況を話したあと「金丹が修復されたように感じたのは岐山温氏最高の医師、温情がいたため。姉が魏の若君の金丹を取り出してあなたに移したからだ」温寧が明らかにすると、意識を失くした魏無羨を抱きかかえていた藍忘機は涙を流す。「魏の若君が随便を使わなかったのは若気の至りだと思うか?剣を佩いても金丹がなければ霊力もない。剣を抜いても持ちこたえられないんだ」温寧の言葉に江澄は涙を流し、藍忘機は魏無羨を抱えて去る。

舟の上に移動した藍忘機たち。「魏の若君から口止めされてたんです。かつて金麟台で味方してくれましたね。そして何より長年、阿苑を世話してくれた」温寧は魏無羨を抱きかかえる藍忘機に感謝するのだった。

(感想)金光瑶の悪事を公にした者は誰??本当に分からない。金丹のことやっと江澄が知った。

47話【華麗なる弁舌】交流度

芳菲殿の密室で赤鋒尊の首と一緒に隠されていた土地の権利書があり、その場所、雲萍城に魏無羨たちは行く。町には観音廟があり、建物の修繕のため明日から廟を閉めると知る。夜、温寧を外に待機させ二人は屋根の上から中を覗く。中には藍曦臣や金氏の仙師がいた。そのとき金凌が仙子を連れてやってきて金凌は屋根の上に登って廟の中を見る。金氏に矢を放たれ、魏無羨が逃げろと叫び、金凌は逃げる。

中に入った魏無羨の首を金光瑶が後ろから琴弦で絞める。藍曦臣は藍忘機に「謀られ霊力を失ってしまった」と伝える。そこに捕らえられた金凌が連れられてくる。金光瑶は藍忘機に「己の霊脈をその手で封じるのだ」と命令し、魏無羨の首をさらに絞めると藍忘機は霊力を封じる。その後、雨が降ってきたため観音殿に避難する。魏無羨は隣に座る藍忘機に「藍湛あそこまでしなくていい。16年前の件なら負い目に感じるな」と話しかける。「負い目ではない」「じゃあなぜ」「当然だからだ」藍忘機は言う。そこに蘇渉が意識のない聶懐桑を連れて入って来て、金光瑶に「来る途中遭遇したので利用できるかと」と言う。さらに紫電で扉を破って江澄が中に入ってくる。仙子が江澄に助けを呼びに行ったのだった。江澄は金光瑶と戦いになるなか「昨日、貴殿は蓮花塢で騒ぎを起こしていたとか。夷陵老祖が使っていた剣を持ち、駆けずり回っては会う人々に剣を抜かせたと。しかも誰一人抜けなかったのに自分は抜けたそうだな」と話しだし、魏無羨は驚く。そして、「以前魏の若君に全て劣っていた、どうやって射日の往戦後、挽回した?まさか金丹か妙薬でものんだと?」こう言った金光瑶に江澄は顔面蒼白になり、江澄は金光瑶に攻撃を受けて傷つけられ、反撃をやめて座るのだった。

そのとき「掘り当てました」と奥から配下の声が響き、金光瑶はそちらに行く。魏無羨は藍忘機に「知ってたのか?」と聞き、頷く藍忘機。「いつ温寧から聞いた?」「お前の気絶中に」「江澄にも告げたのか?」「衝撃を受けてた」「温寧には口止めしたのに…」魏無羨は言う。

(感想)何だかんだとメンバーが観音殿の中に入ってくる(笑)金光瑶は何をするつもり?

48話【暴かれた呪い】交流度

魏無羨の言葉を聞いていた江澄は「まるで私がお前に顔向けできず長年道化役だったも同然ではないか。なぜ私に黙っていた」ひざまずいて泣き出す。「そんな姿を見たくないからだ」魏無羨は言う。「お前は言った。将来家主になった私を配下のお前が一生支えていく。雲夢江氏を永遠に裏切らないと」江澄が言うと「すまない。約束を破った」魏無羨は謝る。「この期に及んで謝罪されるなんて私はずいぶんご立派だな。…すまん」江澄は謝罪の言葉を口にする。「謝らなくていい。江家への恩返しだ。このことは気に留めなくていい、忘れろ」魏無羨は笑う。

そのとき奥から叫び声が聞こえ異臭がする。金光瑶は手を負傷し、魏無羨たちは奥の部屋に行く。そこには棺があり、中を見ると入っていたのは首と体を糸で縫われてつながった赤鋒尊の骸だった。金光瑶は驚愕して恐れおののいていた。「俺が思うに金光瑶が埋めたものとは違う。先に埋めていたものをすり替えられたんだろ。違うか?」魏無羨は金光瑶の様子を見て言う。蘇渉は「お前の仕業か?」と魏無羨に剣を向ける。「俺の仕業なら金光瑶の傷は片手じゃすまないはずだぞ。誰が秦愫の侍女とともに雲夢江氏へ行かせ秘密を暴かせたのか。その者はお前の秘密を全部調べ上げ一足先にここへきて埋葬したものと赤鋒尊の骸をすり替えた」魏無羨は指摘する。

観音殿で蘇渉に縛られる魏無羨。そのとき蘇渉の衣の隙間から千瘡百孔の痕が見える。16年前、金子勲を呪った者は蘇渉だった。「金子軒と金子勲の二人を片付け、後継者争いにおける邪魔者を消し去った」江澄は言い「なぜ俺を金子軒殺しに仕立てた?」魏無羨は金光瑶を責める。「妓女の子め。のし上がるためなら恥も外聞もなしか」江澄がこう言うと「もしお前が魏無羨を少しは厚遇し二人の結束は固いと示していたら、もしくはことが起きても寛大処置していたら?その後のような悲劇は起きなかったやも。乱葬崗の討伐にはお前も加わったのだぞ」金光瑶は言い返す。そして「出立するぞ」と蘇渉を連れて観音殿から出ようとする。魏無羨は口笛を吹き怨霊を呼ぶ。そして霊力の回復した藍曦臣が金光瑶の首元に剣をやり「苦渋の決断だと信じていた。だが今はお前は手を染めすぎた。信じていいかわからない」と言う。金光瑶は陰虎符を差し出し「今夜、東瀛にわたり二度とこの地には戻らない。それに免じて命だけは助けてください」と頼むのだった。

(感想)強気の江澄が謝った!江家への恩返し。泣ける言葉。魏無羨と江澄の関係も見どころある。赤鋒尊の骸にすり替えたのは誰?

49話~50話(最終話)

49話【不義の果て】交流度

「文を受け取ったのです。脅迫状です。文には【お前の所業に7日後に天下に告げる。罪を認め自ら裁くか。死期を待て】と」金光瑶は語り、それを聞いた江澄は「だから皆を集め乱葬崗を傀儡で包囲させた。7日後本当に悪事が世に伝わっても各世家は大打撃を受けている」と言う。藍曦臣は妹、秦愫を娶った理由を金光瑶に聞く。「致し方なかったのです。私が彼女を愛さなかったとでも?全て事がうまく運んだと喜んでいたら秦夫人に真相を告げられた。その時の私の気持ちを?もし私が婚姻を拒めば金光善と秦蒼業が半目するどころか私も二人を敵に回す」金光瑶は答える。「父殺しの件も認めるのだな?金子軒は?」藍曦臣は問い、金凌は「なぜなんだよ」と金光瑶の胸倉をつかむ。「私が笑顔で相手に接してもいい顔されるとは限らない。一方お前の父は尊大だが大勢が群がって敬う。同じ息子であっても私は実の父からあごで使われる。この差はどうして生まれる?」金光瑶は突然、金凌の首を琴弦で絞め「私を逃がしてくれたら金凌を無事な姿で返す」と言う。

そのとき、廟の入り口から覇下を持った温寧が現れる。そのすきに魏無羨は金凌を救う。刀霊にとり付かれた温寧が襲い掛かってきて、気が付くと金光瑶の片腕が切り落とされていた。
藍忘機と藍曦臣は琴と笛で温寧を鎮め、魏無羨が叫ぶと温寧は正気に戻るが「私では制止できない」と剣を自ら掴みながら言う。江澄が魏無羨の笛、陳情を持ってきて魏無羨に投げ、魏無羨は笛を吹き、覇者を棺の中に収めようとする。そのとき、向こうから聶懐桑が「蘇渉が私を殺そうとした」と叫び声をあげる。皆が駆け寄ると蘇渉は「違う、私ではない。奴が自分で…」と言った時、棺から覇者が飛んできて蘇渉を刺し殺す。魏無羨は笛を吹き覇者の刀霊を取り除き、陰虎符とともに棺に納める。

聶懐桑は藍曦臣に治療を受け「足に突き刺さっただけだ」と言われるが「死んでしまう」と騒ぐ。片腕が切り落とされ血まみれの金光瑶は柱にもたれかかる。「無駄な抵抗はしないことだ。私も躊躇なく命を取る」藍曦臣はこう言って金光瑶の治療をする。聶懐桑に使った薬をもらおうと藍曦臣が金光瑶に背を向け、聶懐桑の前に来た時「曦臣義兄上危ない」と聶懐桑が叫び、藍曦臣は振り返りざま金光瑶の体に剣を突き刺す。「どうした?」魏無羨は聞く。「たった今、金光瑶が背後から迫って曦臣義兄上を襲おうと…」聶懐桑は皆に訴える。

(感想)急に蘇渉が殺そうとしたと言い出した聶懐桑。最後のシーンも…何だか違和感。

50話(最終話)【忘羨(ワンシエン)】交流度

金光瑶は藍曦臣を涙ながらに見る。「言ったはずだ。抵抗すれば躊躇なく命を取ると」「確かにそう言ったが私が抵抗したと?」金光瑶の言葉に皆は聶懐桑を見る。「長年私でさえ気づかなかったのだ。聶懐桑よ。とんだ食わせ者だな。こんな形で私を葬り去るとは」金光瑶は聶懐桑を見る。「曦臣義兄上信じてくれ。さっき本当に背後で…」聶懐桑が弁解すると「私が一生で偽り殺めた人間は無数だ。だがあなただけは傷つけようと思わなかった。こたび霊力を封じた以外にあなたを陥れたことも見返りを求めたこともない」金光瑶は藍曦臣に訴え、藍曦臣は呆然とする。金光瑶は藍曦臣を掴んで廟の奥へ行き、そこにある棺の中の陰虎符に自分の血をたらし怨霊を放つ。怨霊の力により観音殿の内部が崩れ始める。皆は急いで逃げ出す。「一緒に死んでください」金光瑶は藍曦臣に言い、藍曦臣は反撃しようとあげていた手を、しばらく考えた末に下ろして目を閉じる。すると金光瑶は藍曦臣の体を突き飛ばし魏無羨と藍忘機のいるところへ戻す。金光瑶は崩れゆく観音殿の下に一人残る。

「阿瑶が分からない」藍曦臣は呆然と涙を流し座り込む。隣に座る聶懐桑に「本当に阿瑶は私を襲おうと?」と問う。「それは…なんとなく見えたんだ」「誠か?」「問いただされると私だって断言できない」聶懐桑は目をそらす。魏無羨が腕を見ると最後の一つの傷が奇麗に消えていく。莫玄羽の最後の仇敵が死んだのだった。子弟たちが無事でしたかと皆に駆け寄ってくるなか江澄は魏無羨を見つめる。その後、魏無羨たちは去り、金凌が魏無羨を追いかけていこうとすると江澄は止め「我々も戻ろう。それぞれの帰るべき場所へ」と言う。魏無羨とのことを思い返し、江澄は涙を流し、達者でとつぶやく。

魏無羨は藍忘機とロバのリンゴと歩いていた。「ひとつお前に話してないことがある」藍忘機が言い出したとき温寧と思追が駆けてくる。「大切な話があるんです。この数日記憶が戻るもおぼろげなので確かめたくて。私を土に植え早く大きくなるよう水をやり光を浴びせた」と思追は思い出したことを魏無羨に話す。そして「これだけは言える、私は温姓だった」と言うと「阿苑?」魏無羨は驚く。思追は頷き「死んだのでは?藍湛お前が助けたのか?」魏無羨は藍忘機に聞く。「そうだ。さっきそれを話そうと」藍忘機は答える。思追は魏無羨に抱き着き「懐かしいです。会いたかった」と泣き、魏無羨も涙を流す。その後、行くぞと魏無羨が言うと、温寧は「私たちは別の方角へ。阿苑とも相談しました。岐山に戻って一族の衣冠塚を建てたいと」と話す。魏無羨は俺も行こうと言うが、温寧は断り「その後、阿苑を雲深不知処に送ってこれからの道は自分で歩いてみます」と言い「そうだな」魏無羨は微笑む。温寧と思追が去り、残った魏無羨と藍忘機。「藍湛、俺たちも行こう」魏無羨が声をかけるが藍忘機は歩きださない。「行かないのか?」魏無羨が聞くと藍忘機は頷く。魏無羨は涙ぐみ軽く頷く。

「俺は向こうへ」「私はこちらへ」山の上で二人は言いあう。「どこへ行くか決めたのか?」藍忘機が問うと「この世は広い、酒とロバと天涯放浪するさ。この天下が家だ」魏無羨は答えて歩いていき、藍忘機は逆方向へ歩いていく。その後、魏無羨は笛であの曲を一人吹く。すると「魏嬰」背後から藍忘機の声が聞こえ、魏無羨は微笑みながら振り返り笑顔になる。

藍氏の家規が刻まれた石碑の前に聶懐桑がいた。そこに現れる魏無羨と藍忘機。聶懐桑は藍忘機に「仙督」と挨拶する。「ひとつ聶宗主にご指南いただきたい。あれだけ周到に手を回して仙督になりたくは?」魏無羨が聞く。「私は身の程を知る人間だ。やるべきことは自分でやるが本分でないことは手は出さぬ」こう言って聶懐桑は去る。

その後、滝のふもとで魏無羨と藍忘機はあの曲を笛と琴で奏でる。そして滝の上で魏無羨は酒を片手に藍忘機と語らう。「お前が仙督を引き受けるとは意外だった」「我らはここで誓った」【一生悪をくじき弱きを救えるように】「藍湛、さすが含光君だな」「お前もさすがは魏嬰だ」二人は微笑み合うのだった。

(感想)金光瑶、本当に悪い奴だったけど…最期はなんだか憐れだった。聶懐桑は悪を成敗したわけだから良いのかもしれないけど、ちょっとやり方が姑息な感じ?でもここまで一人(かな?)でやったのは凄すぎる。温苑のエピソード良かった(涙)終盤、魏無羨と藍忘機が別々に行くのは驚いた。何で!?ラストあたりは時系列がちょっとはっきり分からないけども…ハッピーエンドで良かった。

(※ちゃんとした感想はこちらの記事にあります)

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