《コウラン伝 始皇帝の母》あらすじと感想(ネタバレなし/あり)キャスト紹介!王位と権力と愛を求める男女の恋愛陰謀時代劇

宮廷古装劇,恋愛と策略系

《瓔珞<エイラク>〜紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃〜》のスタッフ制作!おなじみのキャストも多数出演してます。

コウラン伝 始皇帝の母(原題:皓镧传 2019 全62話)4.0

(キャスト)ウー・ジンイェン、マオ・ズージュン、ニエ・ユエン、ハイ・リン、トン・モンシー、ホン・ヤオ、他

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《コウラン伝 始皇帝の母》あらすじ

趙(ちょう)の都・邯鄲(かんたん)にて。李皓鑭(り こうらん)は妹・岫玉(しゅうぎょく)から自分と虞司冠縁談が決まったと聞き、嫁ぐ約束をしている恋人・趙蛟(ちょうこう)に【今夜、子の刻に湖のほとりで会いましょう】と助けを求める手紙を送る。

急いで馬車を走らせ湖に向かうとそこにいたのは皓鑭の継母高敏(こうびん)だった。侍女を殺され、湖に沈められる皓鑭だったが、偶然船で寝ていた漁師に助けられる。

半月後、密かに皓鑭が屋敷に戻ると、男たちが実母を庭の井戸に落とそうとしていた。阻止しようとするが母は落とされ殺されてしまう。泣き叫ぶ皓鑭の前に「まだ生きていたの」と継母がやってくる。「お前がおとなしく虞司冠と婚姻していれば殺しはしなかった。父上に背いたお前が悪いのよ。次の住みかを探してあげる」と継母は言う。皓鑭はどこかに連れていかれる最中、恋人・趙蛟と妹・岫玉の挙式の現場を目撃する。

衛の国の大商人呂不韋(りょ ふい)は街の市場で娘たちが売買されているのを見かける。そのなかに顔に傷がついた皓鑭がいた。呂は大金を出して皓鑭を買う。「こんな醜い者になぜ200金も?」と侍従が問うと、呂は皓鑭の顔の傷をこすり消していく。傷は偽りだった。「人の目を欺き、買われないようにしたのだな。悪いが私は目が肥えているから騙されやしない」と呂は笑う。呂は自分の屋敷に皓鑭を連れていき「ただものではないな、素性を調べろ」と侍従に命令する。「あの女子を買った目的はなんです?」侍従に問われた呂は「他人のような気がせん」と答え…。

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ネタバレなし感想

62話と長いドラマでしたが、展開や結末が気になって面白く観ることが出来ました。史実に合わせた展開にしたかったのか、そうではなかったのかは分からないですが、私は【完璧ではない愛】が描かれていたなと思いました。リアリティがあるというか、綺麗で誠実な愛ばかりではないのが人間なのかもと思わされました。なので、メインキャラの恋愛模様にキュンとしたときもあったけど、がっかりした面も多かったです。(特に終盤)。

逆に脇役の恋愛模様は意外性もあって泣けて良かったです。特に雅王女のエピソード(特に終盤)はとても良かったです。

権力や王位を求める男たちと、愛を求める女たち。双方の違いを感じて考えさせられるドラマでした。

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ネタバレあり感想

※ネタバレしてます。ご注意ください。

子楚(嬴異人)の素敵さと腹黒さ

趙にいる間の子楚(しそ)は爽やかで穏やかで優しいし素敵~って思ってました。コウランと婚姻に至る経緯とかで腹黒さを感じた部分はあったけど(笑)。(←でも策士だなぁと思うくらいで微笑ましく観てた私)

呂が死んで(生きてたけど)悲しむコウランと共寝しようと画策する子楚は笑えたし可愛かったです。嘘の演技して頬にキスしたり、ムカデに刺されたと嘘言って抱き上げたり(笑)。「あの者には3度機会を与えた。もう譲る気はない。妻になってくれるか?」「あなたでなければ誰の妻なの?傍に残ったのは妻になると決心したから」こう言い合って、なんだかんだと無事、共寝して(笑)。このエピソードとか好きでした。

でも子楚は秦へ逃げたあと、義母上の言う通り側室を持ち…。太子になれたらコウランを秦へ呼べるというのもあるし、立場上、仕方ないことなのかもしれないけど、側室を拒否する態度や苦悩する様子も一切なく普通に共寝して子供産ませて…。このへんから私としては残念に感じていきました。

8年後、コウランが秦に来ることができたあと「私、呂不韋、子楚、誰も愛に生きてない。子楚は王座を、あなたは権力を。そして私は…」と呂に言い、子楚を愛しているか聞かれると答えず…。やっぱり子楚が側室と子供を持っていたこと、許せないんだと思いました。雅(が)王女と側室の策略のせいでコウランと子楚の仲がこじれた際の喧嘩では「本当に誠実なら、なぜ成蟜(側室の子)がいるの!」と本音を叫ぶコウラン。ここは本当にその通り!と思いました。やっぱりそこが女としてはいつまでも納得できない所だよなと。コウランは自分も愛に生きてないと言っていたけど、私はそこまで権力にこだわってるようには見えなかったです。(王妃になりたいと言ってたけど)。

終盤、子楚がコウランに対して【自分を愛し続けるように故意に遠ざけて気を引こうとした】のも私は嫌でした。そんな気の引き方ある?(人質生活が長かったせいで人格形成に悪影響があったのかな?)死に際も、呂や息子や臣下を部屋に呼んだのにずっと外で待ち続けていたコウランのことは呼ばず…。酷すぎます。そのうえ遺品を燃やせと遺言するって…。愛した人にこんなことされたら私だったら男性不信になるわと思いました。(途中で嫌いになってると思うけど…)。でもコウランは子楚から贈られた二つの遺品を嫪毐(ろうあい)に捨てられたとき、動揺して怒っていたので、子楚を愛し続けているのかな。そうなら子楚の思惑通り?

呂不韋はクセ者すぎる

序盤、同志と言いつつコウランに想いを募らせてる様子の呂が良かったです。コウランに危機が訪れると、助けてくれないのかと思いきや色々裏で工作して助けてくれたり。

コウランが呂からもらった装飾品を侍女に渡すのを見て、嫉妬したから手放すと勘違いして怒った呂も良かったです。その姿を見て「私のことを好きなのね」とコウランが言って(笑)。子楚(嬴異人)との恋愛ドラマなのかと思っていたので、呂との恋愛が始まるのが意外でした。

でも呂が父親にコウランを諦めることを誓わされ、コウランとの待ち合わせの約束を破ったのはガッカリ。権力がなければ守るものも守れないと言っていたので、コウランを守るために権力を得たいという思いもあったのかもしれないけど…。

使節団として秦への出立の前夜「最初にお前を見つけて才能を伸ばし、愛したのは私だ。異人殿や他の男に奪われてたまるか」こう本音を言った呂には感動しました。「言われた通り財産をもって逃げるわ!でも必ず嫁ぎ、あなたの銭を他人に渡す。悔しいでしょ!」と言い返したコウランに「女子ならばこう言え。遠くへ行っても帰ってくるのをいつまでも待っている、と。お前は私から生涯逃げられない。亡霊になってもお前のもとに戻るぞ」呂はこう言ってコウランに口づけ。このシーン凄く良かったです!!若いイケメンじゃない渋い俳優さんが演じるからこそ、味が出て決まるセリフだと思いました。

「異人殿が大業をなすためならすべて捧げます。女子一人になどこだわりません」と言ったのをコウランに聞かれてしまったときは、嘘でも言葉に出したら駄目だと思いました。裏切ったり、生存をコウランに隠したり、呂は今までも色々残念な部分があったのでコウランの気持ちが離れるのは納得ではありましたが、相邦という高位まで上り詰め、最後までコウラン一人を愛したのはアッパレでした。

雅王女(范雅)の愛は狂気

「子楚のため両親に背き、国を捨てすべてを犠牲にしても何も得られなかった。だから子楚は私に殺されるべき」と夫・子傒(しけい)に話していた雅王女。子傒の存在は【(子楚を殺すための)私の剣】だと思っていた彼女ですが、最後に自分を愛してくれた存在で自分も子傒を愛していたことに気づくという…この流れがとても素敵で感動しました。

謀反を起こした子傒が殺された際、雅王女は事前に渡されていた子傒の母の形見に入っていた免死令によって死罪を免れ…。子傒は本当に雅王女を愛していたんですね。雅王女は子傒との生活で子傒の暖かさや愛情を感じてもそれを素直に受け入れず、子楚を愛してると言ったりしてましたが、その後、夢や幻で子傒が現れるようになり、彼の存在の大きさを今更ながら感じていき、愛するはずがない、苦しいと泣く雅王女にとても心動かされました。

雅王女とコウランの終盤の酒の席の会話も凄く良かったです。子楚のことを腹黒い男だと言い合い、「見る目がなかったわ、あなたもね」と雅王女が言ったら「夫選びに後悔してる」とコウランが言い返し(笑)。「呂も子楚も選んではいけない。あの二人は権力のため王位のため驚くほど忍耐強く冷酷にもなれる。あなたは運がない」と雅王女は畳み掛け(笑)。私もその通り!!!って本当に思いました!!!(笑)。そして雅王女は自分が愛する男は誰か分かり「これからあなたに会いに行くわ」と自ら火に焼かれ…。雅王女と子傒のエピソードはすごく良かったです。

趙では棘だらけの籠に子楚を閉じ込めたり、コウランを殺すよう策略したり、秦では人を殺して他人の身分を手に入れ王宮に入りこんだり、子楚を愛する姿が狂気すぎて恐ろしかった雅王女でしたが、まさか彼女の真実の愛で泣かされるとは…。

その他

瓊華(韓少妃)が侍女の裏切りに気づき自分の死期を悟り、コウランに逃げ道を用意しておいてくれたのも感動しました。自分が間者だったという証拠(鳥を使ったやり取り)をさりげなくコウランに教えてくれていたおかげでコウランは死罪を免れましたね。

華陽王妃に罪をかぶせられたのに、嘘の自白をして王妃をかばって死んでいった檀奴にも地味に感動しました。所々で脇役に良いエピソードがあったのが印象的でした。

嬴政(成長後)の狂気をはらんだ雰囲気も印象的でした。秦の始皇帝…実際はどんな人だったのかな?

全体的に策略面も恋愛面も私は楽しめたんですが、メインキャラの恋愛面がもう少し誠実で美しいものだったら良かったのになと思いました。

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キャスト紹介

李皓鑭(り こうらん):ウー・ジンイェン

嬴異人(えい いじん):マオ・ズージュン

呂不韋(りょ ふい):ニエ・ユエン

雅(が)王女:ハイ・リン

1992年9月9日安徽省生まれ 身長170cm 同済大学卒業

(出演ドラマ)君九龄(九齢公主~隠された真実~)、上阳赋(上陽賦〜運命の王妃〜)、今夕何夕(夕月花(せきげつか)~三世を駆ける愛~)、宸汐缘(運命の桃花~宸汐縁~)、他

蛟(こう)王子:ホン・ヤオ

嬴政:トン・モンシー

逸王子:チャオ・イーチン

高昊陽:ペイ・ズーティエン

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