切なく悲しいラストだった《美人骨~前編:周生如故》の後編。現代の物語です。
美人骨~後編:一生一世~(2020 全30話 原題:一生一世)
(キャスト)アレン・レン、バイ・ルー、ツーシャー、他
※《美人骨~前編:周生如故》のあらすじはこちらです。
《美人骨~後編:一生一世~》あらすじ
時宜(シー・イー)は人気声優。国のために一生妻子も持たず最後は陥れられて死んだ【周生辰(ジョウション・チェン)こと小南辰王】の映画のナレーションをしたあと、空港へ向かう。
空港の手荷物検査場にて。「周生辰さん。身分証です」係員がカゴに置き忘れた身分証を見て、持ち主の男性に声をかける。その名前を聞いた瞬間、近くにいた時宜は動きを止める。身分証を受け取り、歩いていく彼のあとを時宜は追いかける。
「すみません、待ってください。お話をしても?唐突な質問ですけどお名前は周生辰ですか?」時宜は彼に話しかける。「そう、僕が周生辰だが」周生辰は戸惑ったように答える。「実は仕事で目にしていた名前で周生辰は物語の登場人物です。その映画のアフレコをしたのでつい反応しました」説明する時宜。「小南辰王の物語?」周生辰は史実に出てくるその名を知っていた。
時宜は「はじめまして時宜です」と手を差し出し、彼と握手する。「友達登録か電話番号の交換を?」時宜は申し入れるが「帰国したばかりで国内の携帯がない」周生辰は答える。時宜が諦めて去ろうとしたとき「メールのやり取りで良ければ」周生辰は声をかけ、アドレスを渡してくれる。そして「また今度」とお互い挨拶して別れるのだった。
……半年後、上海にて。時宜はドイツにいる化学科の准教授・周生辰とメールのやり取りを続けていた。年齢も既婚か未婚かも分からないままだったが、彼のメールは丁寧で、それに合わせて時宜も時間をかけてメールを書いていた。【周生辰が現在西安に出張中】だと時宜が友人に話すと【週末わたしも西安に出張なの。私と一緒に来て会ったら】と提案される。『仕事の取材で来週西安に行くの。機会があれば会える?』時宜はメールを出すが、周生辰から返事は来なかった。
西安に来た時宜と友人たち。皆で食事をとっていると、そこに周生辰が現れ「奇遇だね」と言う。時宜がメールで知らせたと話すと「最近メールを見ていなかった」と彼は答える。周生辰も一緒のテーブルで食事をし始めるが「セミナーが始まる」と周生辰の同僚が呼びに来て彼は帰ることに。「機会があれば連絡を」周生辰が去ろうとしたとき「最近、青龍寺が桜の見ごろだとか。せっかく西安に来たので一緒にどう?」時宜の友人が周生辰を誘ってくれる。「この数日、西安は雨だ。君たちの滞在中にやめば日時を決めよう」周生辰はこう答える。
西安は過去3年分の雨が降り続け、なかなかやまない。しかしある朝やっと雨がやみ、青龍寺で周生辰と桜を見ることになった時宜だったが…。
ネタバレなし感想
私としては想像していなかったタイプの【続編】でした。意外と【前編】とのかかわりが薄いなと思いました。
【周生辰】の名前をきっかけに出会った時宜と周生辰が恋愛になっていく様は楽しめました。【前編】のあの二人がこうやって来世で出会っているんだと思うと感慨深かったし嬉しくなりました。二人の関係が安定したあたりからは(中盤以降?)展開がゆっくりに感じて、私はこの主役二人が時宜と周生辰じゃなかったら見続けることが出来なかったかもと思いました。(眠気が襲ってきて…)。
でも終盤、ラストは感動的で良かったです。
ネタバレあり感想
※ネタバレしてます。ご注意ください。
まずは恋愛面。
時宜と周生辰の出会い方は意外でした。空港で初対面でいきなり連絡先教えてって…(笑)。
まだ出会って間もないけど、周生辰の事情(父親の遺言で全ての子女が婚姻後相応の株式を得ると書かれていたから結婚は必然)もあり、まだお互い好感持ってるくらいの段階で【婚約】する展開はスピーディで驚きました。「婚約が必然なら相手は君が良い」って周生辰のセリフ良かったです。
周生辰が真面目で奥手で、前世を思うと「らしいな」と微笑ましかったです。終盤の「子供は欲しいかい?(中略)今夜は絶好のタイミングだと思う」と言う周生辰に「いつでもどうぞ」と時宜が布団に入り「じゃあ始めようか」って周生辰が布団にもぐりこんでくるという流れ…ニヤニヤしてしまいました(笑)。
ちょっと肩透かしだったのは梅行の存在です。ドロドロの三角関係になるのかと期待してたのに、全然でしたね。出だしで時宜に一目惚れしたくせに、周生辰の婚約者だと分かったらすぐに気持ちを押し込めてそれで終わりとは。(一目惚れした設定いらなかったんじゃ?)
その他。前世とのかかわりは?
周生辰の弟・文川…酷かったですね。妹の手術を遅らせる人間性には驚きでした。文川が周生辰を殺そうとしたとき、周生辰を守るため文川と共に二階から落下した時宜。意識を戻さない時宜のそばにいる周生辰には泣けました。時宜の家族に拒否されても少し離れた場所にずっといて…。結局時宜の家族に傍にいることを許され、やっと時宜に会えた時は感動でした。
目覚めた時宜は意識を失くしている間【長い夢】を見ていたと涙ながら話していましたね。その夢は前世のことだけど、単なる夢だと思ったのかな?私はそのへんよく分かりませんでした。でも前世の記憶がありそうなときもあった気がする?赤い服は苦手とか言ってなかったっけ?(うろ覚えなので間違ってたらすみません)。周生辰は全く前世の記憶なさそうでしたが…。
どちらにしても、私としてはもっと【前世】を絡めてくるのかと思っていたので残念でした。キャストも【前世】のキャラで【現世】に出てきたのは主役の二人だけだし(たぶん)…。もっと【前世】を思い出したり【前世】関連のいざこざが【現世】でも再び起きたりとか、そういうの期待していました。…でも考えてみれば、前世を踏襲したら、観るのも嫌になるくらいドロドロの暗~い物語になってしまっていたかもしれませんね。(なのでこれで正解?)。
キャスト紹介
周生辰:アレン・レン
時宜:バイ・ルー
梅行:ツーシャー
1997年5月3日 四川省涼山イ族自治州生まれ 身長180cm 体重70kg 四川電影電視学院管理科卒業
(出演ドラマ)玉骨遥、恰似故人归(馭鮫記(ぎょこうき)後編:月に愛を誓う)、与君初相识(馭鮫記(ぎょこうき)前編:月に君を想う)、他
コメント
柚子さん
お世話になっております。
後編、視聴しました。最終回だけ前倒し放送で冒頭15分観られていないことは土に埋めておきます・・・どうせ、再放送するし(涙)。
本当、柚子さんがお書きになっている通り前世の影響が薄い!出がらしのお茶並みの薄さ!!(笑)
前世モノのテンプレ展開って相手を好きになったは良いが、「それは前世の記憶や想いの影響なのでは?今(現世)の自分の想いは本当に此処にあるのか??」みたいな葛藤だと勝手に決めつけていたので斬新でした。でも、その分前編とのリンクを探すのが楽しかったです。
ただ、見掛けた記事で前世が“梅弁護士→広陵王、文川→金将軍、小仁→拙僧”と知り、流石にそれは難題過ぎて辿り着けないよ~と思いましたが(笑)。私は最後まで梅弁護士→拙僧だと勘違い。
しかも、性格が悪い私は未だに空港で声をかけられた時、時宜レベルの美人じゃなかったら周生辰はメアドすら教えなかったのでは疑惑が拭えません(笑)。
でも、前編の周生辰&時宜が社会構造や社会秩序・倫理が大きく変化した現代で生まれ育ったらこんな感じにキャラがアプデされるのでは?なIFに対する答えが個人的にはとても納得できました。
恋愛の主導権を時宜が握っていたり、周生辰が堅物過ぎて天然君だったり(笑)。
時宜の「赤が嫌い」発言は私も気になっていました。でも周生辰から送られた肌着が赤色だったり、赤のネグリジェ(?)着てたりしたので、周生辰と出会って少しずつ苦手意識が克服出来て来たのかなと~無理やり解釈しました。そのうち、高いところも怖くなくなるはず。
周生辰の指輪の日付が4月7日だけど、婚姻届けを出したの5月11日じゃなかった?とか、結婚指輪に一粒石の立て爪留め(中国では一般的?)は日常使いに不向きだろうとか(服に引っ掛けてイラつく仕様(笑))、時宜が意識無い時ってあんな綺麗じゃないよな(恐らく体中管だらけの電極だらけ)とか、疑問&突っ込み処はありましたがそこはご愛敬です(笑)。何だかんだで超(←ここ重要)クール男子がヒロインに恋をしてキャラが崩壊していくというベタ展開が3度の飯位大好きなので、周生辰の変化が愛おしかったです。任嘉倫君の顔の造形って常に何かを考えている様に見えて思慮深い役にとても合っていました。
そして、白鹿さんは益々美しくなった気がします。酔った演技が可愛すぎました(笑)。
ねりぽぐさんコメントありがとうございます。
最終回の番組表見たとき、始まる時間が違っていて「あれ??」って思ったんですが、見逃した方けっこういそうですよね…。
本当に前世と関係が薄くて斬新でしたね!輪廻転生あるある的なものが全然ないし(笑)そして
ねりぽぐさんの書かれた“梅弁護士→広陵王、文川→金将軍、小仁→拙僧”というのには…「え!!!???」と仰天しました。
梅弁護士はあっさり時宜を諦めてくれたけど、現世では広陵王はしつこくなかったってことなんですね(笑)
小仁→拙僧というのも驚きです。あの若い子が…!?
私もしいていえば梅弁護士→拙僧かなとは思ったんですが、キャストが同一ではなかったのであまり深く考えていなかったです。(←いつも)
みなさん前世とのリンクを探したりして楽しんでいたのか~とハッとさせられました。
現世の周生辰と時宜の恋愛模様は【らしかった】ですよね。前世の二人が現代で生きて恋愛するならこんな感じだろうなと私も納得しました。
「赤が嫌い」はなんか印象的でしたよね。婚礼衣装の色だし、最期に着ていた衣装の色でもありましたね。
アレン・レンの顔、確かに!常に何か考えているような顔ですね。そう思うと今回の役は合ってましたね。
バイ・ルーちゃんは羨ましいなと思う女優さんです。本当にますまず綺麗になって、性格もサッパリした感じ?で(撮影裏動画とかでそう思ったことがあります)
イケメン俳優にモテるだろうし、自分からもアプローチしていけそうで、羨ましいです(笑)
柚子さん
何時もご丁寧な返信、ありがとうございます。
満を持して再生ボタンを押し、二人が雪の城壁で語らっているのを観た時3秒フリーズしました(笑)。まさか、中華ドラマで枠延長とは痛恨の極みです。
前世の繋がり、絶対分からないですよね。
しかも拙僧と梅弁護士が微妙にビジュアル似ているのもややこしい(笑)。
梅弁護士が「もしかしたら(周生辰に)前世で大きな借りでもあるのかもね」って言っていたので、一応広陵王は前世でやらかした事を反省&後悔はしながら召されたって事なのでしょうか(時宜の自害で目が覚めた?)。
でも、それは梅弁護士の前世が広陵王だと分かってないと伝わらないって言う。
最終回のナレーションで“(周生辰死後)各地で反乱が起き国が乱れ、広陵王はそれらを憂いながら無念のうちに死にました”的な事を言った時「いや、待て。原因はお前だろ・・・無念って何だ、無念って!!」と突っ込んだのですが(笑)。
日本でも「TVは偏差値30の人を対象に制作するから、全部説明せざるを得ない」なんて一部で言われていますが、個人的には前編も後編も私の様なおバカ視聴者のためにもう少し説明が欲しかった(笑)。
素晴らしい作品である事は間違いないのですが。
白鹿さん、良く笑うし見ていて微笑ましいです。
噂されている今彼の俳優さん滅茶苦茶イケメンですよね(笑)。うっかりYouTubeで公開されている「宁安如梦」1~2話を観てしまい劇嵌りして、現在ひたすらLaLaが取ってくれる事を祈る日々です・・・なぜIQIYIは日本語字幕(AI翻訳)を標準装備にしてくれないのか・・・(遠い目)。
ねりぽぐさん
いえいえ、こちらこそドラマを更に考察できる機会をいただけてありがたいです。
広陵王はやはり時宜が目の前で亡くなったショックから自分の行いを反省&後悔したってことなのかもしれませんね。
梅弁護士は拍子抜けするほど、簡単に時宜をあきらめたので、視聴時は「なんで??三角関係を見たかったのに!」と思いましたが
広陵王が反省した結果と考えれば納得できます(笑)
前編の最終回のナレーション迄きちんと覚えていらっしゃるのがさすがです。毎回ねりぽぐさんは凄い高いレベルからドラマを視聴されてると思います!
TVは偏差値30の人を対象に制作する…。子供から老人まで分かるようにといった意味もあるのかな?そうならTVの世界は優しいですね。
前編と後編…時間制約や話数制約があって分かり辛い部分もあったのかもしれませんね。でもたまに他の中国ドラマでも良く分からないときがあるので
制作した監督や脚本の手腕が足りなかったとかの理由もあるかもしれませんね(笑)
バイ・ルーちゃんの噂の彼はジャン・リンホー君ですね。文句なしのイケメンですね!最近中国ドラマが日本放送される間隔が短くなってきているので
「宁安如梦」もどこかの局で観れそうな気もします。(それかU-NEXTとかそういうやつ)
LALATVに来てくれたら良いですよね。