イケメンばかり出てくる時代劇推理ドラマです。
君子盟(2021 全29話 原題:君子盟)
(キャスト)ジン・ボーラン、ソン・ウェイロン、ホン・ヤオ、グオ・チョン、ワン・ドゥオ、ジャン・シュールン、シー・ユエリン、他
※1話あらすじとキャスト紹介はこちら。
ネタバレなし感想
こんなに男だらけでも物語が進められるんだなぁと変に感心してしまうドラマでした(笑)。(女子がほぼ出てこない)。
男主役が亡き父の汚名をそそごうとしている20年前の事件が、予想外の展開になっていき見応えありました。普通の宮廷ミステリーものではないのが新鮮でした。
耽美小説が原作のようですが、中盤から終盤は特に【深読み】できる部分が出てきて(笑)そのあたりを想像するのが個人的に楽しかったです(笑)。
ネタバレあり感想
※ネタバレしてます。ご注意ください。
序盤、張屏(ちょうへい)の推理力の高さに驚くことが多かったです。ヌボーっとした感じなのにとても頭が良い。
蘭珏(らんかく)は洪羅から密書の入った玉を奪う計画を張屏にことごとく潰され、張屏を煩わしい存在として扱っていましたが、お互い助け助けられ、なんとなく親しくなっていき…。力を合わせて蘭珏の亡き父の件を捜査していくのかと思っていたので張屏が【摩籮族】に関係していたと明らかになったときは驚きました。摩籮族の妖女の子供だったとは…。(鏡花水月の術というもの自体もちょっとファンタジーチックで驚いたけど)。袂を分かつと言った蘭珏と、剣を向けられた張屏のシーンは嵐のような背景とともにとても印象的でした。
蘭珏が父の汚名をそそぐため、玄機を装い【偽の謝罪状】を書き、そこに張屏の名を記そうとするけど書けない…というエピソードも猫の鳴き声が聞こえたり、気がおかしくなりそうな蘭珏の心や迷いを表現していて見応えありました。王硯(おうけん)が【20年前、張屏は子供だった】と言い聞かせたときは、本当にその通りで張屏を責めるのは酷だと思いました。
辜清章(こせいしょう・鏡湖先生)の登場は物語がいっそう面白くなりました。今までそこまでこのドラマに【耽美】を感じてはいなかったんですが、彼の登場で何だか色々感じ入ってしまいました(笑)。昔、蘭珏と辜清章は意気投合し、湖に浮かぶ小綺麗な小屋に二人で住んでいたって…。小説では【元彼】設定なのかな?(笑)。二人の仲良い姿を見た張屏が【知己】について色々想いを馳せるシーンも良かったです。ヤキモチ?って思ってしまいました(笑)。
皇太后が摩籮村の事件の黒幕で、辜清章が皇子だったというのは驚きました。重病の皇子(辜清章)は皇太后により民間の赤子とすり替えられ、悪事の発覚を恐れた皇太后は我が子の殺害を命令。後顧の憂いを断つために摩籮族や蘭林を滅ぼしたという…。辜清章がこの件に関わった人々を殺して復讐しようとする姿と張屏の姿(師匠を殺された復讐を殺すのではなく真相を明らかにすることによって果たすという)は対照的でした。
実の子を犠牲にして権力を得た皇太后に【後悔している。お前を思っていた】と一言でも言ってほしい辜清章の気持ちはすごく分かったし切なかったです。皇太后が一番好きな花の名前を辜清章に付けていたというのはちゃんと愛情があったということ?皇太后の心の内がイマイチ私は分かりませんでした。重病の我が子を見捨てるのも理解できないし…。
町中にまかれた毒の霧を雨を降らすことによって消失させるというのは良いアイデアでした。蘭珏は来世があったら張屏とは会いたくないとか言っていましたが何でそんなこと言ったのかな?(このへんも良く分からなかった)。最後、張屏の住む町に訪れた蘭珏。穏やかに会話して終わりましたが、なんか少し物足りないと思ってしまいました。私としては【耽美】を感じたかったです(笑)。
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