中国の作家Priestさん原作の耽美小説《天涯客》をドラマ化したブロマンスものです。(※Priestさん原作の他作品《鎮魂》あらすじと感想記事はこちら)
山河令(2021 全36話)
(キャスト)チャン・ジャーハン、ゴン・ジュン、スン・シールン、ジョウ・イエ、マー・ウンユエン、リー・ダイクン、他
※各話あらすじと各話感想、登場人物、キャスト紹介はこちら。
ネタバレなし感想
とても楽しめました!武挟もの苦手という方でも見やすくて面白く感じる作品なのでは?中国ドラマにしては短めな全36話で見やすいし、オープニング曲を筆頭に素敵な曲、善と悪のまじりあった戦い、個性豊かなキャラ達。イケメンブロマンスだけでなく男女の恋愛、師弟愛もあります。中国ドラマの面白さがつまってると思いました。
私が一番良かったと思ったのは主人公、周子舒のキャラかな。言葉少なめだけどとても優しい。意に添わぬことをしていたという後悔や反省もあり、仲間たちと出会ってからは仁義の人。彼を中心に、謎の多い温客行との交流、師弟、師匠などの関係がとても見応えありました。
終盤は衝撃の展開に涙も。感情を揺さぶられるブロマンス武挟ドラマでした。
ネタバレあり感想
※ネタバレしてます。ご注意ください。
まずは最終回から。出だしすぐに雪崩が起きて、蝎王の出番がなくなったのが意外でした。え?最期これでいいの?とちょっと思ってしまいました。よく見ると、配下たちはそれぞれ散らばって逃げてましたが、蝎王は車椅子の趙敬のもとにいましたね。趙敬はとんでもなく酷い義父だったけど、蝎王は見捨てることが出来なかったのかと思うと…何とも言えない気持ちになりました。どんな親でも子は愛を求めてしまうのかな。
武庫の中に入った周子舒と温客行。平和な雰囲気で話してるし、このままどうにかして周子舒の体を治すのかなと私はのんきに思っていました。なので温客行の行動には衝撃でした。確かに以前から死ぬときは二人一緒だとか言い合ってたけど、二人同時じゃなくて、まさかの温客行がなんて…。周子舒も六合心法で二人で体を治して生きていけると思っただろうに…。私は周子舒が目を開ける瞬間が怖かったです。温客行がしたことを知ったらどんな絶望が襲うかと…心が痛くなりました。最初にこのラストを見たときは、周子舒は温客行の後を追うように、時間を置かずに死んだんじゃないかと想像しました。一人で生きても仕方ないと思うんじゃないかと。…でもよくよく考えたら、そう簡単に温客行の生を諦めないなと考え直しました。武庫の中は奥義書の宝庫。色々な手段を考えて温客行の命をつなぐはず。なので【もう一つの結末】を見て、ホッとしました。温客行の命をつないで二人は葉白衣のように長~く生きるような神のような存在になったんじゃないかなと思いました。
顧湘と曹蔚寧の最期も衝撃でしたね。確かに莫懐陽のような頭固い宗主だったら、二人の仲は反対すると思うけど…曹蔚寧を油断させておいて?の首をひねる殺し方は酷すぎでした…。顧湘が、あいつを殺して、殺してって叫ぶような人生の最期になったのも悲しくなりました。こういう血生臭い世界からはやはり離れられないのかなと。一度(望まなくても)鬼谷の一員になって悪の道と関わると、幸せな道は遠いのかなと。せっかく曹蔚寧と出会えたのに…悲しい運命です…。でも以前、曹蔚寧は自分が死んだ夢を見て、でもすぐに顧湘もあの世に来たと話していたので、これって正夢ですね。あの世で二人はきちんと再会できたと思うと少し心が慰められます。
他の話。周子舒と張成嶺の師弟愛、とても良かったですね。(温客行も入れて3人のときも良かったけど)最後、成嶺は小怜と結婚して四季山荘を繁栄させてくれていてホッとしました。葉白衣の存在も良かったです。温客行に六合心法を授ける際、お前の命と引き換えだぞと言っていましたが、その少し前に「自分より先に誰も死なせない」とも言っていたので、これは温客行も含まれていると考えれば、やはり温客行は生き延びられたんじゃないかなと思いました。【もう一つの結末】通りなのではないかな?そう考えると私の沈んだ気持ちがぱぁ~っと明るくなりました。(単純)
(※注:中国放送時は私は【もう一つの結末】の存在を知らなかったです。というか【天人合一】で終わりだったかと…。【もう一つの結末】は真実のラスト?アナザーバージョン?視聴者の想像に任せる番外編なのかな?)
コメント