《山河令》各話あらすじ!感想付き。キャスト紹介も。琉璃甲はどこに!?ドラマチックな運命の二人の武侠ブロマンス。

各話あらすじ

《山河令》全36話各話あらすじ(感想・周子舒と温客行の交流度付き)、登場人物紹介、キャスト紹介です。(あらすじはなるべく簡潔にまとめています。ネタバレあり)※目次はクリックできます。

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登場人物紹介

  • 周子舒(ジョウ・ズーシュー)…四季山荘の荘主で天窗(てんそう)の首領だったが…。
  • 温客行(ウェン・コーシン)…謎の風流人。
  • 張成嶺(ジャン・チョンリン)…鏡湖(きょうこ)派の三男。14歳。武芸のできない若君。
  • 顧湘(グー・シアン)…温客行の侍女。言葉が達者な美女。
  • 趙敬(ジャオ・ジン)…三白山荘の荘主。
  • 蝎王(さそりおう)… 暗殺組織・毒蝎の首領。
  • 高崇(ガオ・チョン)…五湖盟の盟主。
  • 曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)…清風(せいふう)剣派の青年。
  • 葉白衣(イエ・バイイー)…長明山の剣仙。
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1話あらすじ

【帰れざる路】交流度

……20年前、五湖盟と英雄に討伐された大魔王、容炫(ロン・シュエン)は一夜にして無敵になれる武庫(ぶこ)を残した。武庫を開けるには琉璃甲(るりこう)が必要なため、各勢力は密かに琉璃甲の捜索を開始する……。

晋王の作った特務組織【天窗(てんそう)】の首領、周子舒(ジョウ・ズーシュー)は晋王の命に従い暗殺任務を行っていたが、組織の兄弟たちが死に絶え【大切な者を誰も守れなかった】と悔い、天窗から離脱するための刑、七竅三秋釘(しちきょうさんしゅうてい)を自らの体に打つ。この釘を七本打つと五感が消えていき3年の命なのだが、周子舒は三ヶ月に一本打ち、釘を肉体になじませることで3年の命でも武芸の腕前を半分残す。

周子舒は晋王のもとに行き天窗を抜けることを伝えると晋王は激怒するが願いを受け入れる。その後、周子舒は顔に皮の仮面を被せ顔を変える。一方その頃、鬼谷(きこく)の谷主(こくしゅ)は自分の琉璃甲を盗んだ吊死鬼(ちょうしき)を総力を挙げて追い八つ裂きにしろ、琉璃甲を取り戻せと配下たちに命令する。

…三月後、越州(えつしゅう)にて。

道端で寝転がって酒を飲む周子舒。それを食事処から見た顧湘(グー・シアン)は「旦那様、のんきな流れ者がいます」と温客行(ウェン・コーシン)に言う。「ひなたぼっこをしているのだ」温客行が答えると「あの男は三年ほど満足に食べてないはずです。賭けましょう」顧湘は言い出す。そのとき侍従を連れた鏡湖(きょうこ)派の三男、張成嶺(ジャン・チョンリン)が周子舒の横を通りがかり銭を与えるが周子舒は払いのける。「そこの流れ者食事をおごるわ」顧湘は周子舒に声をかける。「それなら飯よりも酒をおごってくれ」周子舒は答え、顧湘はお酒をあげにいく。「なぜ銭を受け取らなかったの?お酒をねだって抜け目ない流れ者ね」「ひなたぼっこをしてるだけさ」周子舒は視線を上げ、食事処にいる温客行と視線を交わす。「嘘つき。返して」顧湘はあげたお酒を取り返そうとすると軽やかに避ける周子舒。顧湘は鞭をふりまわし、周子舒に当たりそうになるが…。

(感想)出だしから周子舒は3年の命なの!?と気になる設定です。鬼谷の谷主の顔…目元だけ映して一応誰か分からないようにしてる?けどわかると思う…。「ひなたぼっこをしてるだけさ」と周子舒は温客行と同じことを答えたけど、温客行の言った声が聞こえてたのかな?(以心伝心?)その後の意味ありげな視線交わしが気になった(笑)

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2話~10話

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2話【君子の義挙】交流度

温客行(ウェン・コーシン)はその鞭を捕らえ「侍女が無礼を働いた」と詫びて二人は去っていく。張成嶺(ジャン・チョンリン)は「武芸の達人なら仲間だ。配慮が足りず失礼した」と周子舒(ジョウ・ズーシュー)に謝り、鏡湖山荘で療養できる名帖をくれる。その後、周子舒は船乗り場で温客行と顧湘(グー・シアン)と再会する。「差し支えなければ私と共に渡らぬか?」温客行は声をかけるが「縁があれば会おう」と周子舒は船に乗って去る。「あの病鬼は何者ですか?」顧湘は聞き「運命を変える男」と温客行は答える。

岸に到着すると「船賃を払え、死にぞこないの病鬼め」と罵ってきた船頭に周子舒は腹を立て、船賃を払わず逃げる。その後、周子舒が腰にぶら下げた酒を飲もうとしたとき扇子が飛んで来て襲ってくる。周子舒が避けると温客行が現れる。「ひと目見たら忘れられずまた会いに来た。その足さばきは風に雪が舞うかのようで薄に覆われたおぼろ月のように美しい」四季山荘の流雲九宮歩を見抜くとは何者だ?と訝しむ周子舒。「なぜ俺の後を付けてきた?目的を教えてくれ」「縁があれば会おうと言ったのは貴殿だ。だから会いに来た」「めでたい奴だ」周子舒は去る。

鏡湖山荘で療養させてもらう周子舒。子の刻になると三秋釘が体をさいなみ始め、気を放って苦しみを抑えていると、山荘が火に包まれているのに気づく。鬼谷(きこく)の鬼面たちが鏡湖山荘の者達を襲っていて、周子舒は張成嶺と船頭を助ける。それを優雅に見つめる温客行。周子舒たちは船で川を渡り廃墟に身を隠す。周子舒は座って体を気で癒し「戦えるまで時間をくれ」と言うがすぐに鬼面達が襲ってくる。「青崖山の十大悪鬼、吊死鬼(ちょうしき)だ。素直に琉璃甲を出せば楽に死なせてやる」武芸のできない張成嶺が戦おうとすると、船頭が矢面に立って鬼面たちと戦い傷つけられる。鬼面が周子舒に剣を振り下ろし張成嶺が庇おうとしたとき、顧湘が助けに現れる。周子舒の体も戦える状態になり、あっという間に鬼面を倒す。直後、周子舒は咳き込み意識を失いそうになるが後ろから温客行が抱きとめる。

船頭は血を吐き死ぬ間際「お前さんは二回俺の船にただ乗りしたな。恩知らずのクズじゃないなら返済してくれ」と周子舒に言う。「何をすれば?言ってくれ」「お前さんに若君を託したい。五湖盟の趙敬(ジャオ・ジン)の元へ無事に送り届けてくれ。病鬼お前さんの名は?」「俺は…周絮(ジョウ・シュー)だ」「今後は周絮の言うことを聞け」張成嶺にこう言い残して船頭は亡くなる。

(感想)運命を変える男とか会いに来たとかすごく耽美っぽくて振り切ってる感じで良い(笑)張成嶺は武芸は出来ないけど戦おうとしたり周子舒を庇おうとしたり良い子。


3話【貪欲】交流度

廃墟で休む中、温客行(ウェン・コーシン)は急に周子舒(ジョウ・ズーシュー)の頬を撫で彼の扮装を見破るが、周子舒は自分の肌だと言い返す。この男は何者だと訝しむ周子舒に「絶対扮装をしている」と言い張る温客行。「美しいか?」周子舒が聞くと「完璧だ」温客行は微笑む。鬼谷(きこく)が鏡湖派を滅ぼしたのは何かを奪うためだろうと周子舒が言うと、温客行は言い伝えの武庫の話とそれを開くカギ【琉璃甲】のことを話し出す。「信じているのか?」問う周子舒に「信じないのか?」と温客行は返す。

夜が明け、三白山荘の趙敬(ジャオ・ジン)の元へ張成嶺(ジャン・チョンリン)を送り届けるため出発する周子舒。同行を希望した温客行だが周子舒は拒否して去っていく。お前が何者か突き止めてやると温客行は思う。周子舒と張成嶺が道中休憩を取ろうとすると「また会ったな」と温客行と顧湘が現れる。目当ては琉璃甲だろうと周子舒は考え、張成嶺をちらっと見る。周子舒は温客行を避け川に向かうと「また出会うとはよほど縁があるな」と再度温客行が現れる。無言で去る周子舒。その後、町にひとつの客桟に泊まろうとすると貸し切りだと断られる。薪置き場でもいいと周子舒が頼み込んでいると温客行が現れ「周殿を薪置き場で寝かせるわけにはいかぬ」と自分の特上の部屋を譲ると言う。

一方、五湖盟の盟主・高崇(ガオ・チョン)は、鏡湖派が鬼谷に滅ぼされたと知り、7月15日に英雄大会を開催し、皆で青崖山に攻め込もうと宣言する。

(感想)周子舒と温客行のやり取りが楽しくてニヤニヤしてしまう(笑)ちょっかいを出したり先まわりしたり宿を貸し切ったり。冷静に避けまくる周子舒との対比が良い。


4話【紅塵の因果】交流度

翌日、宿の前で張成嶺(ジャン・チョンリン)を捜していた男達に取り囲まれる。大孤山派の掌門 沈慎(シェンシェン)の依頼、父君の義兄弟ですぞと言われるが張成嶺が「知らぬ、周殿と行く」と答えると彼らは襲ってくる。周子舒(ジョウ・ズーシュー)は反撃するが途中で血を吐き、張成嶺を連れて逃げる。残った温客行(ウェン・コーシン)は彼らを全て倒す。

その夜、皆で川べりで過ごすなか、周子舒の携えている剣を【魔匠が作り四季山荘の末代荘主が携え歩いた《白衣》に似ている】と指摘する温客行。無駄口を叩くなと言葉を荒げる周子舒。そのとき毒蝎四大刺客が現れて魔音を奏で、皆は苦しみだす。周子舒が温客行の笛を吹き、音を乱し反撃して刺客はいなくなる。吐き気をもよおす張成嶺に何てざまだと叱咤する周子舒。張成嶺は周子舒に弟子にしてくださいと頼み込むが「お前は鏡湖派の後継者だ。俺が教えることはできない」と断る周子舒。その後、温客行は周子舒の内傷を癒すため夜通し笛を吹く。

翌朝、温客行は顧湘(グー・シアン)を川に浮かぶ自分の船に残し、無理やり周子舒たちに同行する。道中、張成嶺は何度も「師匠、弟子にしてください」と周子舒に頼むが黙り込む周子舒。「お二方と離れたくありません」こう言う張成嶺に「安心しろ、占ったところ私たちの縁はまだまだ続く」と温客行は笑う。その後、三白山荘に到着し、趙敬(ジャオ・ジン)は大きくなったなと涙ながらに張成嶺を迎える。

(感想)何度断られても、弟子にしてくださいと繰り返す張成嶺が可愛い(笑)温客行、本当に占ったのかな?口が上手い。

5話【梟の笑い】交流度

趙敬(ジャオ・ジン)の屋敷で宴が開かれたその夜、泰山派の掌門 傲棶子(アオライズー)の死体が正門に吊るされる。体には十大悪鬼の一人、開心鬼の印が残されていた。同時に部屋で休んでいた張成嶺(ジャン・チョンリン)は襲われ、駆けつけた温客行(ウェン・コーシン)の攻撃で鬼面の男たちは逃げる。その後、寝床についた張成嶺を見守っていた周子舒(ジョウ・ズーシュー)に師匠と呼びかける張成嶺。周子舒は師匠と呼ぶな、約束通りお前を三白山荘に届けた、俺たちの縁はここまでだと言い、張成嶺は泣きそうになる。「男だろ。今後はもう泣くな」「泣きません。血を流しても涙は流さない」張成嶺はこらえ、周子舒はその言葉に亡くなった子弟のことを思い出す。

その後、周子舒は屋根の隙間から、趙敬と大孤山派の掌門 沈慎(シェン・シェン)が【琉璃甲を盗まれた】と話すのを聞く。敵が密室に入り盗んだ、恐らく内通者がいる、鬼谷は5個の琉璃甲のうち3個を得たぞと話す二人。本来琉璃甲は5つあり、義兄弟たちが分けて持っていたのだった。

周子舒と温客行は森で華山派の掌門 宇天傑(ユー・ティエンジエ)や覆面をした宋懐仁(ソン・ホワイレン)の死体を見つける。その先に佇む趙氏義荘に入ると罠が仕掛けてあり、周子舒が避けると「凡庸な者ばかりの江湖で際立つ逸材なのに周絮(ジョウ・シュー)という名は聞かないぞ。阿絮(アシュー)何者だ?」温客行は聞く。「温殿にこそそれを尋ねるべきだな、何者だ?」「善人だ」温客行は笑って答える。その後、酔生夢死(すいせいむし)の香で幻覚を見せられ、温客行は子供に戻ったような振る舞いをする。周子舒は幻覚だと気づき温客行に薬を飲ませるが、甘い飲み物だと思っていた温客行は「周子舒、騙したな、母上に言う」と去っていく。私を何て呼んだ?なぜ名を知っている?驚く周子舒。

(感想)周子舒は口では張成嶺に厳しいこと言ってるけど見守ってるし優しい。


6話【酔生夢死】交流度

趙氏義荘の祠堂の外に置かれた棺から長舌鬼(ちょうぜつき)が現れ、化け物に周子舒(ジョウ・ズーシュー)と温客行(ウェン・コーシン)を襲わせる。周子舒が地面に倒れたとき温客行は幻覚から覚め、長舌鬼を一太刀で倒す。その際、長舌鬼が持っていた纏魂糸匣(てんこんしこう)を手に入れる。その後、周子舒たちは川辺で休む。周子舒は腕についた毒の傷を吸い取り、背中の毒の傷は温客行が吸い取ってくれる。「私達は今や生死を共にした親友同士だ。素顔を見せてくれぬか。まだ扮装を認めぬのか」温客行が伸ばした手を周子舒は払いのけ、二人は川の上で戦い出す。川に落ちた周子舒は顔の扮装が取れて素顔をあらわにし、その顔に驚く温客行。やはり周子舒だったかとつぶやく。

その頃、祠堂で毒蝎(どくさそり)首領の蝎王が「琉璃甲は?」と無常鬼(むじょうき)に問う。 無常鬼は長舌鬼に託しましたと答えるが、長舌鬼は死んだと聞き驚く。「あれだけの障害が突破されるとは。ますます面白くなってきた」蝎王は言う。一方、周子舒は纏魂糸匣の中に琉璃甲が入っているのに気づき、不吉なものはいらぬ、持ってろと温客行に渡す。

翌朝、趙敬(ジャオ・ジン)は張成嶺(ジャン・チョンリン)を岳陽の長兄に委ねようと沈慎(シェン・シェン)と共に出立する。一方、温客行は琉璃甲と同じものを30個作りたいと店に大金を渡して作らせ、落ち合った顧湘(グー・シアン)に2つの仕事を頼む。

(感想)周子舒の背中の傷の毒を吸い取った!(笑)扮装が取れると小ざっぱりした綺麗な顔。蝎王登場!久しぶりの顧湘!


7話【江湖の雑魚】交流度

岳陽派の高崇(ガオ・チョン)のもとに天窗(てんそう)の現統領、韓英(ハン・イン)が訪れる。
琉璃甲のことを聞く彼に高崇は「琉璃甲は江湖の伝説にすぎぬ」と答える。韓英はごまかすのかと問い詰めるが、高崇は何も知らぬと韓英を追い返す。その後、高崇は急いで張成嶺(ジャン・チョンリン)たちを迎えに行き、趙敬(ジャオ・ジン)と沈慎(シェンシェン)に「琉璃甲の秘密が漏れている」と話す。

周子舒(ジョウ・ズーシュー)は厳重に守りを固めている高崇の屋敷を眺め、張成嶺は安全だろうと考える。そのとき天窗の密偵らしき男がいて、周子舒が声をかけると男は襲ってくる。男を倒すと毒蝎の持つ刀が落ちていた。温客行(ウェン・コーシン)が現れ「北の天窗と南の毒蝎。二大暗殺組織が琉璃甲をめぐる争いに参入した」と言い、自分の銭袋に琉璃甲をぶら下げ歩き「銭を隠す最もいい方法を知ってるか?銭箱に入れるのさ」と笑う。その後、九爪霊狐(きゅうそれいこ)の方不知(ファン・ブージー)がさりげなく温客行に近づき琉璃甲を奪っていく。

一方、岳陽派に潜入しろと指示されていた顧湘(グー・シアン)は酒楼で食事をしながら方法を思案していた。そのとき男たちに絡まれていた女子をかばい、男たちを殴り倒すとその姿を座って見ていた男がいた。顧湘が何を見てるのよと文句を言うと「君にごちそうしたい」と男は微笑み、食事を共にすることになる。男は清風(せいふう)剣派の曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)だと名乗る。そこに情報収集のため周子舒と温客行がやって来る。顧湘に気づいた温客行は二人の元へ行き「速やかに席を外せ」と曹蔚寧に言い、彼は謝って去る。「教養のない若造とは交流を持つな」「病鬼がいませんね、今どこに?」「気になるようだな、まさか婿にしたいのか?」顧湘はとんでもないと否定した後「あの男がいると旦那様が人間らしくなります」と言う。その後、払えるお金を持っていなかった曹蔚寧が店頭でもめ、私が払うわと顧湘が言うと、温客行は「銭入れを貸せ」と周子舒に払わせる。

(感想)銭を隠すには銭箱って面白い例え。日本では木を隠すには森とよく言うけど。蔚寧登場!温客行はちょっと不機嫌(笑)温客行は周子舒がいると人間らしくなってるのね。

8話【光ある所に闇】交流度

岳陽派と暮らすことになった張成嶺(ジャン・チョンリン)に高崇(ガオ・チョン)は「琉璃甲を私に預けなさい」と言い出す。知らないと答える張成嶺に沈慎(シェンシェン)はどこに隠したと怒り、高崇は「お前が琉璃甲を出し渋るほど江湖に害が広がる」と言い放つ。

その頃、曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)は周子舒(ジョウ・ズーシュー)たちにお礼を言い、岳陽派に銭を取りに戻ろうとするが、周子舒は何かの縁だと言って共に飲んで語らぬかと誘う。皆で飲み始めると、温客行(ウェン・コーシン)は顧湘(グー・シアン)に銭袋を奪った方不知(ファン・ブージー)を捜しに行ってくれと頼み、曹蔚寧はお供をかって出る。温客行は【顧湘に岳陽派に紛れ込み成嶺の様子を探れ】と申し付けておいたと周子舒に話す。その後、曹蔚寧は方不知はすぐ見つからないので、高崇の娘 小怜(シアオリエン)に屋敷に顧湘を置いてもらえないかと頼み了承される。このとき高崇が張成嶺を連れて五湖碑へ行くことを知った顧湘はすぐさま温客行に知らせに行く。

五湖天下盟と書かれた碑の前で高崇は張成嶺に【義兄弟の絆があってこそ五湖盟の天下は守られる】など切々と語る。その帰り道、天窗(てんそう)の統領、韓英(ハン・イン)とその配下が取り囲み「張家の遺児を渡せば弟子は返す。さもなくば…」と高崇の弟子を人質にして飛び矢を向ける。その場に到着した周子舒はおとりとなり、そのすきに温客行が韓英の首を掴み「人質を放せ」と迫る。人質が放され高崇は弟子と張成嶺を連れて逃げる。周子舒だと気づいた韓英はひざまずき、私の命は荘主のものだと言う。温客行は「なぜ張家の遺児を狙う?」と聞き、韓英は【張家の父子3人が鬼谷の拷問を受けても琉璃甲を渡さなかったのは遺児に託したからだ】と話す。

その後、周子舒は「鏡湖山荘が襲われた日、お前が島にいたのは偶然か」と温客行に聞く。「お前を追っていた。縁があれば会おうと言っただろう。だが次の縁を待っていられず自ら動いた」「お前を友人と思って聞いたのに」「私を友人だと思っている?何度も生死を共にしたのにただの友人か?まだ努力が足りぬようだ。私がどう思っていると?」「知るか。山を下りるぞ」周子舒は歩いていく。温客行はその背中に「お前は私の知己だ」とつぶやく。

街の錦筵坊(きんえんぼう)で行われていた西域の雑技を見ることにする周子舒たち。箱の中に女が入り、外から剣が刺されるショーの最中「間もなく五湖盟の英雄大会が開かれる。10個の生首を献上し鬼谷からの祝いの品としよう」という声と共に開いた箱から首が落ちて来る。断剣山荘の荘主の息子と仲間たちの首だった。高崇の屋敷に荘主たちが集まり、並べられた首を前に怒り泣く。その後、周子舒と温客行は高崇の屋敷を訪れ、成嶺に会いたいと言うと、体調を崩し休養していると言われる。

(感想)顧湘と曹蔚寧はこれから色々始まっていくような雰囲気で見てて楽しい。温客行は周子舒のこと知己だと思ってるのね。


9話【高山流水】交流度

そんななか方不知(ファン・ブージー)の遺体が屋敷に運ばれてくる。天窗(てんそう)独自の暗器の針が刺さっていたため、周子舒(ジョウ・ズーシュー)は韓英(ハン・イン)の仕業で、琉璃甲が天窗に渡ったと悟る。その夜、五感が衰え始めていることに気づく周子舒。宿屋の寝床に座り苦しい体を落ちつかせていると、違う部屋から温客行(ウェン・コーシン)の笛の音が聞こえ安眠する。翌日、悦樊(えつはん)楼で安吉の四賢という江湖には珍しく清廉潔白な隠居した老人達を見かけ「知己に遭えば山河も重からず」と周子舒は言い、残り僅かな人生なら安吉の四賢のように知己と江湖をさすらいたいと思いながら、隣に立つ温客行を見つめる。

その夜「今夜は月がきれいだぞ」と温客行は宿屋の屋根の上で酒を酌み交わそうと周子舒を誘う。屋根の上で飲んでいると、下で争う者達の姿に気づく。二人が追いかけると沢山の者たちが相打ちで死んでいた。琉璃甲を奪い合っていたのだと分かり、周子舒は温客行が偽物を作ってバラまいたことを知る。「凡人どもは自分の首を絞めた。私はたきつけただけさ」こう笑う温客行に「お前は奇人を装っているとばかり。本当に正気を失っていたとは」周子舒は怒って去っていく。ショックを受けたように周子舒の後姿を見つめる温客行。翌朝、周子舒は宿屋から姿を消していた。

高崇(ガオ・チョン)は手に入れた琉璃甲が偽物だと趙敬(ジャオ・ジン)と沈慎(シェンシェン)と話す。その後、安吉の四賢のところに琉璃甲を渡せと色々な門派が大勢囲み、駆けつけた高崇は殺してはならぬと止めるが、安吉の四賢は全員亡くなる。

(感想)周子舒も温客行のことを知己だと思っていたのね。でも琉璃甲の件で仲違い…。安吉の四賢も巻き込まれてしまったし…。本当にそこまで琉璃甲って大事なものなの?と思う。(※追記)「月が綺麗ですね」って夏目漱石が生んだ告白の言葉で有名?ですが、温客行のセリフを聞いた時それを思い出してしまった(笑)


10話【狂気の果てまで】交流度

安吉の四賢の亡骸を埋めようとする温客行(ウェン・コーシン)の前に周子舒(ジョウ・ズーシュー)が現れる。安吉の四賢は悪人ではなかったのに、これが望んだ結果か?と周子舒は温客行に問う。「では、周首領が殺したのは悪人だけか?」温客行に反論され、周子舒は立ち去る。悦樊(えつはん)楼で海を眺めながら周子舒は温客行の言葉を思い返し、天窗(てんそう)の首領として殺した者たちを脳裏に浮かべる。知己だと思っていたのに、罪を犯してきた私たちのようなものの人生は問いようがない、と周子舒は思う。一方、温客行は女たちを侍らせ酒を飲み「こんな経験はあるか?あるものを願って手に入れたが無くしてしまった。見つからないと思ったが、何年も後になり再び現れた。だが時がうつろいそれをもはや得られない」と話す。

神仏を眺めていた周子舒の前に韓英(ハン・イン)が現れる。「何か悩みがあるなら私が命懸けで解決します」こう言う彼に、周子舒は持っていた琉璃甲を見せる。韓英は驚き、同じ形状の物2個を晋州へ送ったと話す。周子舒は多くの模造品が出回っていると教え、韓英は「晋王が持つ絵では5個とも形状が違ったゆえ不思議に思っていたのです」と言う。周子舒は老温(温客行)の目的はなんだ?と考える。その頃、高崇(ガオ・チョン)は一人娘 高小怜(ガオ・シャオリン)を張成嶺(ジャン・チョンリン)と婚約させようと考えていた。しかし張成嶺は承諾しかねますと彼女に言う。

羅(ルオ)府にて。温客行は鬼谷の谷主として配下の鬼たちを集め「青崖山から出ることを許したのは吊死鬼(ちょうしき)を捕らえて琉璃甲を取り戻すためだ。それなのに派手に騒動を起こしてくれたな」と白無常の首を絞める。

(感想)温客行が酒の場で話したセリフは意味深。配下の鬼たちの前にいるときの温客行は冷酷で怖い。

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11話~19話

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11話【生死を共に】交流度

張成嶺(ジャン・チョンリン)は部屋で【今夜 子の刻 北苑の裏庭で 絮】という文を見つける。周子舒(ジョウ・ズーシュー)からだと思い駆けつけるが、それは毒蝎四大刺客による罠だった。一方、周子舒は屋外で酒を飲み、命を懸けて天窗(てんそう)を抜けたのは酒に溺れるためか。私より愚かな者はいないとため息をついていた。そのとき張成嶺を連れ去る四大刺客の姿を見つけ、周子舒はすぐさま追いかける。

張成嶺は部屋で刺客の毒菩薩と俏羅漢に拷問され琉璃甲の場所を聞かれるが「いっそ殺せ」と口を割らない。周子舒が助けに現れ、刺客たちと戦うなか、周子舒は内傷が痛みだし口から血を流す。金毛蔣怪を倒した後、温客行(ウェン・コーシン)が息絶え絶えの魅曲秦松を放り投げながら現れる。俏羅漢と毒菩薩は逃げ出し、それを追おうとした温客行を周子舒が止めると「お前を傷つけた。切り刻んでやる」温客行は口荒く言うが周子舒は行くぞと外に出る。森で怨霊に囲まれ、温客行は「成嶺と逃げろ」と言うが逃げない周子舒。「逃げぬのか。お前と共に死ぬのも悪くないな」「嫌なこった」二人が話すなか蝎王が俏羅漢と毒菩薩と共に現れる。周子舒は煙幕を炊き、張成嶺と温客行と共に姿を消す。天窗の首領と悪鬼の親玉、魔の二大頭目がなぜ一緒にいるのだ?と不思議に思う蝎王。

張成嶺は周子舒たちにお礼を言い、涙ながら周子舒に抱き着く。その後、川辺で休む3人。張成嶺は「武芸を学びこの手で敵を討つのが望み」だと話す。そして鏡湖山荘が滅ぼされた日、父が誰も信じてはならないと言っていたが、師匠と温殿は信じますと言い、琉璃甲のある場所を明かす。父が張成嶺の腹を切って体内に隠したのだった。張成嶺の父は五湖盟とは長年反目していて【長明山の剣仙】宛てに文を残していた。内容は『五湖盟の五義兄弟は当初、容炫(ロン・シュエン)と親友だったが、容炫は剣に塗られた毒で傷つけられ正気を失い邪道に落ちた。誰が剣に毒を塗ったかは分からないが、その剣は高崇(ガオ・チョン)のものだった』というものだった。

周子舒は成嶺に本当に弟子になりたいかと聞き、本名や四季山荘のこと、暗殺組織の天窗で過去に意に染まぬ殺しもしたことを明かす。張成嶺はそれでも弟子になりたいと答え、拝礼する。周子舒は「優れた弟子を得て四季山荘が続いていく。師としてこんなに嬉しいことはない」と微笑む。

(感想)周子舒は成嶺を弟子にすることで、自分の人生に意義を見出したと思った。内傷も痛んできて自分の命の期限も感じたから、次の世代に繋いでいきたいという本能的なものもあるのかな。成嶺が意外と?賢くて拷問にも負けない強さがあるって思ったのもあるかな。


12話【孤勇】交流度

川辺で佇んでいた温客行(ウェン・コーシン)。周子舒(ジョウ・ズーシュー)は「俺たちの年齢になると誰かに心を開くのは難しい。自分ができぬことを求めはせぬ。だから先手を打とう。賭けをしたい。俺は…お前を信じる」と温客行の胸元を拳で押して言う。

翌朝。温客行は琉璃甲の来歴を話しだす。『20年前無名の達人 容炫(ロン・シュエン)が江湖で評判を博した。容炫は奥義書の収集を開始し強奪など悪行を重ねたが、神医谷の岳鳳児(ユエ・フォンアル)を娶っていたため負傷するたび命を救われた。容炫は集めた奥義書を武庫に収め封鎖し鍵を5個に分け5人の親友に預けたが、当時の五湖盟の盟主は容炫の殺害を号令。容炫は逃げ場を失い鬼谷の境界で自害し、悪鬼が青崖山を飛び出し武林と戦いを繰り広げた』

岳陽派に戻ると言う張成嶺(ジャン・チョンリン)に温客行は「琉璃甲の来歴や奴らの腹黒さを知りながら何のために戻る?」と怒る。張成嶺は英雄大会に参加しなければ江湖から鏡湖派が消えると話す。周子舒は張成嶺を責任感があると褒め、戻ると決めたなら琉璃甲を五湖盟へ渡せと言う。なぜですかと問う張成嶺に「命と琉璃甲どちらが重要だ?」と聞き返す周子舒。「琉璃甲です」「違う。命より重要なものはない。面倒ごとを引き起こすものは捨ててしまえ」周子舒の言葉通り、張成嶺は岳陽派に戻ったあと、高崇(ガオ・チョン)の前で体に剣を刺し、琉璃甲を取り出して渡す。

周子舒と温客行は街で酒を酌み交わす。「私のことを信じると言ったな。お前の思う私はどんな男だ?善人か悪人か?」温客行は聞く。「俺は幾多の修羅場を切り抜けた。善人と悪人も見分けられねば生き延びた甲斐がない」「つまり私を善人だと?」「悪人も刀を捨てれば成仏できる。善人は悪事を働けば転生できないなんて道理に合わぬ」「私は善人だったのか」温客行は嬉しそうに笑う。そして「阿絮」と何度も呼び「生き長らえ日向ぼっこし、こうして誰かの名を呼べる。幸せだ」と目を閉じる。すると周子舒も幸せだなとつぶやき「老温」と何度も呼ぶ。

その後、食事をする周子舒と温客行の前に顧湘(グー・シアン)が現れる。「適当な理由をつけて岳陽派を去れ」温客行が言うと顧湘は浮かない顔。そのとき曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)も現れる。顧湘が去るかと焦ってつけてきたのだった。「顧湘が岳陽派を離れたくない理由はおまえだったか」周子舒は笑う。顧湘から周子舒が重い病で名医を捜していると聞いていた曹蔚寧は「人脈の広い師叔を紹介します」と言うと「実を言うと俺の病は重く命も長くない。気持ちだけで十分だ」と周子舒は返す。温客行は嘘だと思い呆れた顔をする。「俺はひねくれ者で治療に時を費やしたくない。まだ体が動くうちに知己と各地をさすらい詩を詠み酒を飲みたい」周子舒は温客行の顔を見ながら言う。

(感想)温客行が琉璃甲の来歴に詳しいのが気になるところ。「阿絮」「老温」と何度も呼び合うところ… なんかこそばゆい気持ちになった(笑)まだ温客行は周子舒の体のこと知らないから何だか可哀想。知己の命が短いって知ったらショックすぎるだろうな。


13話【剣と鞘】交流度

曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)は顧湘(グー・シアン)に「周殿と温殿は生死も共にする知己を得て何と幸運だろう」と話す。だが周殿がこの世を去る日が来たら温殿は知己を失ってしまうと心配し「人生には多くの縁がある。だが真に響き合うのは1人だけ。真に運命の相手と巡り合うことができたら、1本の剣とそろいの鞘のようだ」と幼い頃に師匠から聞いた言葉を話す。その後、曹蔚寧はもうすぐ門派の皆が岳陽派に来るので顧湘を紹介したいと言い出す。「不細工で荒っぽい私を?」顧湘が聞くと「私は好きだ」と曹蔚寧は返す。

その頃、丐幇(かいほう)の黄鶴(ホアンホー)のもとに華山派の宇丘烽(ユーチウフォン)が訪れる。彼は五湖盟の欲のために血が流れたと話し、五湖盟に反旗を覆すように黄鶴を焚きつける。実はこの宇丘烽は温客行から命を受けた艶鬼(えんき)の扮装だった。一方、岳陽派に長明山の剣仙である葉白衣(イエ・バイイー)が現れ、鬼谷が江湖に危害を加えた時に剣仙を招くことができるという令牌【山河令】を高崇(ガオ・チョン)に投げ返す。その後、高崇は羅府に押し入り47匹の鬼を討ち、白髪に朱の衣の喜喪鬼(きそうき)を捕らえ、英雄大会でこやつの首をささげると宣言する。

酒楼で食事をする葉白衣。しかし彼は飯代を払わず「お金を出した者の頼みを1つ聞く」と言い出す。温客行(ウェン・コーシン)は周子舒(ジョウ・ズーシュー)に銭を出せと言う。周子舒を見た葉白衣は「なぜ瀕死なのにピンピンしてる?」と聞き、温客行は驚いて周子舒を見る。その夜、部屋で酒を飲みながらジャンケン勝負をする周子舒と温客行。負けた周子舒は罰として質問を受ける。【妙な若造がお前を瀕死だと言ったのは時々発作が出る例の古傷のせいか。なぜ傷を負ったのか】温客行が聞くと【多くの罪を犯した。だから生きている間に少しでも償いたくて償うために傷を負った。傷は自分でやった】と周子舒は答える。なぜだ?と温客行が聞くと「知りたければもう一度勝て」と周子舒は言い、二人は再度勝負をする。今度は温客行が負け「本当の姓は容(ロン)か?容炫(ロン・シュエン)の子なのか」と周子舒は聞く。「私の姓は容ではないが、奴に会えるならその都度殺したい」温客行は怒り出し席を立つ。全くの見当違いか?だが老温(温客行)の行動や五湖盟への敵視は容炫の子だという以外にどう解釈できる?周子舒が考えていると、扉が叩かれ葉白衣が現れる。

外で葉白衣は飯をおごられた借りを返す、傷を治す方法を考えたと言い出す。「俺がいつ借りを返せと言った?」こう返した周子舒の衣を掴んで胸元を見ようとする葉白衣。周子舒は払いのけ二人は戦い出す。葉白衣は周子舒が四季山荘の秦懐章(チン・ホワイジャン)の弟子だと見抜き、剣を見せてみろと言う。周子舒は白衣剣の銘はこの男の名だと気づく。「この剣は私がお前の師匠に贈った。あいつの弟子なら適当な治療で死なせられぬ。傷の具合を見せてみろ」葉白衣は再度、周子舒の胸元を見ようとして周子舒はそれに抗う。二人が戦いだしたとき、温客行が助けにあらわれる。

(感想)生死を共にする知己。死は共にしてほしくないけど…。ジャンケン?するところ掛け声がなんだか面白かった(笑)温客行は容炫の子ではなかった様子。葉白衣登場!

14話【死生契闊】交流度

葉白衣(イエ・バイイー)は「私が手を貸さねば余命僅かだろう」と周子舒(ジョウ・ズーシュー)に言い、温客行(ウェン・コーシン)は戸惑いながら「何の話だ?」と聞く。「衣を剥いでみれば一目瞭然だ。お前の経脈はもうすぐ枯れる。老木の根が腐るようにな。神医谷の谷主でも朽ちた木は救えぬ」葉白衣の言葉に温客行はショックを受ける。「衣を脱ぎどんな状態か見せろ」葉白衣が言うと「傷を治せるとは何者だ?」温客行は訝しがり、周子舒は「長明山の剣仙とお見受けした」と説明する。「尋ねるのはこれで最後だ。治したいのか?」葉白衣の言葉に黙る周子舒。温客行は脱いで見せろと周子舒の胸元の衣を広げる。「夜中に男二人に脱がされるなんて…」周子舒は怒り、見たければ見ろと自分で衣を広げ胸元を見せる。体に打たれた釘を見て葉白衣は状態を察し、温客行は驚きで涙ぐむ。

その後、屋内で周子舒の脈を診る葉白衣。「私なら10年延命できる、あとは運しだいだ」と言うが、それには武芸の腕前と内力全て取り除かなければいけなかった。温客行は他に方法はないのかと聞き「もちろんあるぞ。神医谷の谷主の魂を呼び寄せるのだ」葉白衣は答える。周子舒は「生死は天命です」と言って出て行く。「残されたときはどのくらいだ?」温客行は聞き「二年はあるだろう」周子舒は答える。「阿絮…」温客行は何か言いたげにする。「心に背き10年を生きるより野放図な10日間を選ぶ」周子舒は笑う。「まだときはある。天下の名酒を味わえる。行くぞ」周子舒が温客行の腕を引っ張ると、温客行はその手を払う。「私は遊びたいときに遊べず鍛錬したくとも師はなく欲しいものは得られない。いてほしい人も去っていく」「死ぬのは俺だ。慌ただしく生き何も成せない。そのみじめな姿を誰に見せたい?俺は自由を手に入れた。お前まで俺に虫の息でも数年長生きしろと言うなら出会いは無駄だった」周子舒は怒って去っていく。

その頃、羅府が襲われ仲の良かった娘たちが殺されたことを知った顧湘(グー・シアン)はショックを受ける。温客行に報告に向かうと、温客行は雨に濡れながら橋の上で笛を吹いていた。「あの者は間もなく死ぬ、もう長くない」こう言って温客行は笛をたたき割る。

丐幇(かいほう)の黄鶴(ホアンホー)の元に泰山派が集い、五湖盟打倒の決意を固める。英雄大会当日。会場で準備をすすめる五湖盟の前に黄鶴と泰山派の者たちが現れ、五湖盟の碑に石を投げる。【泰山派の掌門 傲峽子(アオライズー)を殺し琉璃甲を奪った】と黄は責め立て、沈慎(シェンシェン)たちに罪を認めろと叫ぶ。沈慎は【傲峽子を殺したのは鬼谷だ。濡れ衣だ】と反論し、そこに高崇(ガオ・チョン)が現れる。この騒ぎを周子舒は紛れ込んだ会場から、温客行は遠方から眺めていた。

(感想)男たちが周子舒の衣を脱がせようとするところが面白い。温客行がここでやっと周子舒の余命のことを知った。泣いてないようなこと言ってたけど雨の中涙流れてたんじゃ?周子舒の思いも温客行の思いも分かるからこういうのって辛い…。


15話【無知の徒】交流度

岳陽派にて。顧湘(グー・シアン)は喜喪鬼を救い出すため具合の悪いふりをして寝込み、看病する小怜(シャオリエン)を人質に取ろうと考えていたが曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)が駆け込んできて失敗する。その頃、艶鬼が喜喪鬼を助け出していた。その後、丐幇(かいほう)の桃紅(タオホン)が小怜を連れ去ろうとする。顧湘や曹蔚寧はそれを阻止しようと戦うが、曹蔚寧は顧湘をかばい怪我をして倒れ、小怜は連れ去られてしまう。顧湘は保命丹を曹蔚寧に飲ませる。

五湖碑では高崇(ガオ・チョン)が【傲峽子(アオライズー)が鬼谷に殺されたのは明白だ】と反論し、琉璃甲の来歴を話す。【容炫(ロン・シュエン)討伐では皆が尽力したのになぜ琉璃甲を私蔵する?琉璃甲を出せ】と各門派が騒ぎだす。車椅子の龍淵閣の若閣主 龍孝(ロンシアオ)は琉璃甲だけでは安全に開けられない、仕掛けを作った父から開け方は伝授されていないと話したあと高崇に「武庫の横領は許されぬ」と言う。やはり横領する気かと皆が騒ぎ出し、高崇は鬼谷を滅ぼした暁には奥義書を各門派に分配すると宣言し、愛娘を張成嶺(ジャン・チョンリン)に嫁がせると伝えたあと、山河令を掲げ「これは剣仙の証の品。鬼谷が江湖を害すればこの令牌を持つものが剣仙の名義で天下に号令をかけてよいと。証しの品があるのにこれ以上何を疑うのだ。私の願いはただ一つ。それは鬼谷を平定して義兄弟の敵討ちをすることだ」と言い、酒に自分の血をたらす。賛同した他の各門派の盟主たちも次々と血をたらし、盟約を結ぶ。

ある門派に【六合心法と陰陽冊をどう処理するつもりだ】と問われた高崇は【容炫には師匠がいた。武庫を開けた後、六合心法は容炫の師匠に、神医谷が著した陰陽冊は神医谷に返す】と答える。これまで楽しそうに見ていた温客行(ウェン・コーシン)の手が震えだし、隣に立っていた周子舒(ジョウ・ズーシュー)はそれに気づく。「老温。恨んでいるのは五湖盟ではなく江湖か?まだ出自を偽ると?」「これまでお前を欺いたことはない」「ならばなぜ凡人どもと争う?」「人だと?どこがだ。やっていることは鬼谷と同じだ」こう答えた温客行に「道が異なれば助け合えぬ。説得は無理だな。各自の道に行こう」と周子舒は去る。このとき会場に鬼の声が響き【長舌鬼に鏡湖派を滅ぼさせて口封じに殺し、喜喪鬼が丹陽派の弟子を、開心鬼が傲峽子を殺したのもすべてお前の指示だ】と高崇に言う。そして死んだはずの岳陽派の一番弟子、鄧寛(ドンクワン)が現れ、高崇に軟禁されていたと言い、鬼の言ったことを肯定したあと自ら胸に剣を刺す。「誰に惑わされたのだ」高崇はショックを受ける。温客行は「無常鬼、恐れ入ったぞ。これがお前の企みか」と思う。

(感想)温客行の素性が少しずつ明らかになっていく。周子舒がまた去って行った…早く仲良くする姿が見たいけど…。無常鬼まで何か企んでるのね。ややこしい…。


16話【魑魅魍魎】交流度

高崇(ガオ・チョン)は涙ぐみ「皆が私を信じぬなら何を言っても無駄だ。かかってこい」と両腕を広げる。黄鶴(ホアンホー)を筆頭に五湖盟に反感を持つ門派は戦い出す。そんななか清風剣派は戦いに参加せず帰る。戦いのさなか、黄鶴が張成嶺(ジャン・チョンリン)の前に来たとき、温客行(ウェン・コーシン)の扇子が飛んで来る。周子舒(ジョウ・ズーシュー)も成嶺の傍に行くと高崇は周子舒に「成嶺と逃げろ」と叫ぶ。五湖碑が倒されると、趙敬(ジャオ・ジン)は高崇に「手を引いてください。大勢は決しました。お願いです、琉璃甲を渡しましょう」と懇願する。高崇は「琉璃甲は江湖に危害を与える」と返し、懐から出した琉璃甲を手で破壊する。そして倒れた五湖碑に走り、頭をぶつけ自ら命を断ってしまう。泣く成嶺。温客行は戸惑った顔でこの一連の出来事を見つめていた。その頃、帰宅途中の清風剣派の掌門 莫懐陽(モーホワイヤン)は高崇が持っていた琉璃甲と同じものを手にしていた。

周子舒と温客行は成嶺を連れて逃げ、洞窟の中で過ごす。「阿絮。私は悪人だな」落ち込む温客行に「心が正しければ悪人ではない。人を陥れるくせに自分が策略にかかるとうろたえるのだな」周子舒は言う。「周殿は切れ者だ、全容を把握したか?」「込み入った陰謀だ。陰で糸を引くものがいる。黒幕の目的が分からぬ。高崇と異なり趙敬は肝心な時に譲歩した。愚者を装って責を逃れた」と話す。

その頃、趙敬は義理の息子 蝎王(さそりおう)に「私は20年かけて策略を巡らせついに高崇を失脚させた」と喜んで話し「琉璃甲は?」と聞く。「肌身離さず持っています」蝎王は懐から琉璃甲を出す。「お前は私が唯一信用する者だ」趙敬は言う 。

一方、洞窟に葉白衣(イエ・バイイー)がやって来る。手土産に大袋に入った龍淵閣の若閣主 龍孝(ロンシアオ)を放り投げる。周子舒は張成嶺を私の弟子ですと紹介すると「アホづらだ。代を追うほど質が下がる」と葉白衣は笑う。温客行は「うちの子はアホだが口汚い妖怪じじいよりマシだ」と言い返し、睨み合う二人。葉白衣は【龍淵閣こそ容炫(ロン・シュエン)と琉璃甲に関する事実を知る鍵】だと言う。

(感想)存在感のある高崇が死んでしまった。趙敬と蝎王って何か怪しい雰囲気。周子舒と温客行はさっそく洞窟で並んで座ってた(笑)成嶺を【うちの子】って言ってた(笑)温客行と葉白衣が何かとにらみ合うのが面白い。

17話【最も憎い敵】交流度

周子舒(ジョウ・ズーシュー)たちは龍淵閣の主、龍雀(ロンチュエ)の元に向かうことにする。その道中、周子舒は自分の乗る馬と張成嶺(ジャン・チョンリン)を縄でつなぎ武芸の鍛錬をさせる。

一方、趙敬(ジャオ・ジン)と蝎王の元に無常鬼や急色鬼がやって来る。お互い英雄大会で上手くやれた功績をたたえ合い、趙敬は鬼たちに今後も力を貸してほしいと頼む。その後、鬼たちは「俺たちが正道派と結託しても損をするだけだぞ」と話すが「だがこうしなければ私が思い描いたことを実現することはできぬ」と無常鬼は言う。望みは俗世に戻ることだった。

趙敬は五湖盟の当主たちを集め「我ら義兄弟は心を一つにすべきだ」と鼓舞する。この場に参加しなかった汪(ワン)幇主が「趙敬が盟主では五湖盟が終わる」と配下と影口を叩いていると、趙敬が暗殺集団毒蝎を連れて現れる。汪幇主が「毒蝎などと結託しておったか」と非難すると「誤解だ。毒蝎はもう五湖盟に帰順した」と趙敬は説明する。「我が巨鯨幇は決して毒蝎などと手を組まぬ」拒絶する汪幇主を蝎王が殺す。

客桟の中庭で成嶺に厳しく武芸の訓練をさせる周子舒。このとき成嶺は生まれつき経脈が人より広いのを温客行(ウェン・コーシン)は知る。周子舒は気づいていたと言い、葉白衣(イエ・バイイー)は「頭は悪いが筋骨は極上だ」と笑う。その後、最近発作の少ない周子舒に葉白衣は【それは逆に終わりが近い印で、五臓六腑が衰弱して内傷に抵抗する力もないのだ】と話す。その夜、部屋で酔った温客行は周子舒を見て「やっと心を許せる友と巡り合ったのに死なないでくれ」と懇願する。周子舒は「なるべくな」と答え、温客行を寝床に横たわらせる。「俺は賭けたんだ。お前はいつか心を開き本心を見せてくれる。勝負がつくまで天命が下っても俺は離れない」こう言う周子舒に「心を開く?人の心は魔物だ。見なくていい」温客行は返す。「見ないと助ける方法も分からない」周子舒がこう言って去ったあと、温客行は「本心を見せたら友と思ってもらえなくなる」とつぶやく。

(感想)成嶺が訓練されてヨタヨタしてる姿が可愛かった(笑)でも筋骨は極上だって!温客行の本心を早く知りたいな。


18話【無限の暗闇】交流度

籠に入れられた龍淵閣の若閣主 龍孝(ロンシアオ)を張成嶺(ジャン・チョンリン)が背負い歩く。林を抜けた先の吊り橋を葉白衣(イエ・バイイー)が先に渡り、温客行(ウェン・コーシン)が次に歩き出すと、仕掛けを踏んでしまい周子舒(ジョウ・ズーシュー)と成嶺ともに空に投げ出される。周子舒と温客行は力を合わせ成嶺を上方に飛ばしたあと、二人はそろって谷底に落ちていく。成嶺は葉白衣に助け出され「師匠」と泣きながら谷底を覗く。葉白衣は「からくりが動き龍考も落ちた。3人で仲良く死ぬはずがない。裏がある」と慰める。

谷底の周子舒たちの前に薬人と車椅子に乗った龍考が現れる。「私の自信作、初めて精製した薬人たちだ。子供達よ、食事の時間だ」と龍考は薬人に二人を襲わせる。次から次へとわいてくる薬人と戦う周子舒に「もつか?」と温客行は聞く。「もたなくてもやるしかない」周子舒は答えた後「老温。君を友に得て今生を枉(ま)げず」と詩を詠む。温客行は「君の心 幸いにして我が心に似る」と返し「お前の詩はひどい」と周子舒は笑う。

一方、葉白衣たちは近くの楼に入るが主の龍雀(ロンチュエ)はいなかった。部屋のからくりが動き出し、鎖が襲ってきて戦う葉白衣。成嶺は床がぬけて下に落ちていく。床は閉まり、葉白衣が助けようとしても開かない。本当の龍淵閣は深淵の底にあったのだった。成嶺が地下の部屋に転げ落ちると、配下を二人従え車椅子に乗った龍考が現れる。その頃、周子舒たちは山腹に逃げ出し、対面の山腹へと飛ぶ。二人は転がりながら草原に寝転ぶ。ちょうど葉白衣が現れ、成嶺とはぐれたと話す。その後からくり人形が龍淵閣の地図を持って現れる。

逃げる成嶺は龍考の配下に捕らわれ、手足を拘束されて頭に針を刺され意識をなくす。配下が成嶺の目を刀で刺そうとしたとき、地下の上部が崩れ周子舒と温客行が降りて来る。配下を倒し成嶺を助けたあと、龍考を連れて皆で洞窟の奥へ行くと鎖でつながれた白髪の主 龍雀を見つける。「罪深き息子に監禁され何年たったのだろう」彼が言うと、龍考は「病を治す方法を知りながら私に不自由を強いた。ここまで追い込んでもまだ手を貸さぬ」と反論する。龍雀は「奴は私に陰陽冊を武庫から取り出すよう求めている」と周子舒たちに話す。

(感想)薬人に襲われたとき周子舒が詠んだ詩。温客行を友として得たから今生を生きることを諦めない…みたいな意味で良いのかな?こういう詩をセリフにして出してくるところとか中国ドラマらしくて素敵。手を取り合ったり協力したり二人のやり取りもいちいち素敵。


19話【陰陽の逆転】交流度

温客行(ウェン・コーシン)は真剣な顔で龍雀(ロンチュエ)に質問がありますと言い出し、周子舒(ジョウ・ズーシュー)は私の親友ですと紹介する。「龍考(ロンシアオ)の証言によれば高崇(ガオ・チョン)があなたに武庫を開けるように迫ったとか」温客行の問いを龍雀は否定する。「琉璃甲は五湖盟の手中にあるのになぜ私に開けさせる?龍考の言ったことは信じるな」そして龍雀は過去の出来事を話し出す。

【容炫(ロン・シュエン)と縁あって交友を深めた者たちはともに弱きを助け強きをくじいた。武庫は私達皆で建造した。琉璃甲は単なる錠で容兄上の鍵がなければ武庫は開かない。皆で容炫と腕比べをしたとき高崇の剣にぬってあった三屍毒のせいで容炫は倒れた。高崇は私じゃない、濡れ衣だと反論した】龍雀は経緯を語り、龍雀自身も高崇が故意に容兄上を傷つけるはずがないと言う。「三屍毒は生気を奪うだけ。なぜ容炫は正気を失った?」葉白衣(イエ・バイイー)は聞く。龍雀は「何とか助けようと容夫人は禁術に手を出した。経脈を復活させるには生者から取り出した心の臓が必要なのだ。心の臓を取り替えた後、容兄上は悪化の一途をたどり手を滑らせて夫人を殺してしまった。容兄上はこの後あまりの痛悔からなけなしの正気も失い魔道に落ちてしまった」と話す。

【英雄たちと容炫の青崖山の戦いのさい、神医谷に戻り治療法の調査と武庫の鍵を託された甄如玉(ジェン・ルーユー)は「報復に明け暮れて何の意味がある、私が容兄上の罪を償おう」と止めに入ったが無理だった。その後、襲撃されても如玉は武庫の秘密を漏らさず、如玉の妻は手負いの夫と幼子を連れ姿を消し、消息を絶った】龍雀は語る。周子舒は【龍雀自身が龍淵閣が武庫を開けられるという噂を流し、諦めの悪い江湖の者が甄家を狙わぬように一切の面倒事を引き受けた】と察し、温客行は涙ぐみながら聞き入るのだった。

(感想)周子舒が温客行を親友って言ってた。なんか良い感じ。武庫を開くには琉璃甲だけじゃなく鍵も必要だと分かった回。甄如玉の幼子…これが温客行かな?

20話~28話

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20話【天意】交流度

龍雀(ロンチュエ)は周子舒(ジョウ・ズーシュー)に龍淵谷の地図と武庫のからくり図のある場所を教え、葉白衣(イエ・バイイー)に渡してくれと頼む。そして龍淵閣の技をまとめたので、後継者を見つけてくれと言い、周子舒は張成嶺(ジャン・チョンリン)に継がせると伝える。その後、龍雀は自分をつなぐ鎖を白衣剣で断ち切ってほしいと頼み、温客行(ウェン・コーシン)は「危険です、経脈が枯渇しています」と止めるが「これ以上生きて何になる」と彼は答え、温客行は鎖を切る。

周子舒は「甄衍(ジェン・イエン)、龍おじに黙っている気か、お前の正体を」と温客行に問いかけ温客行を抱きしめる。周子舒は龍雀に「甄夫妻は素性を隠して生き延び容姿を変え平穏に暮らしました。夫妻の息子ももう大人です。憎らしい時もありますがそう悪くない奴です」と話し、龍雀は良かったと喜んだあと亡くなる。温客行は頭を下げ「感謝します」と涙を流す。

その頃、曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)は英雄大会の場で引き返した師匠が琉璃甲を持ち去ったと推測し、清風剣派に帰りたいと顧湘(グー・シアン)に話す。顧湘は一緒に行くことにする。一方、趙敬(ジャオ・ジン)はいなくなった小怜(シャオリエン)と張成嶺の行方を探してくれと皆に頼む。その後、龍雀の墓の前で佇んでいた成嶺を見つけた男は蠍王に伝えに行く。

周子舒はこれから一緒に四季山荘に帰ると成嶺に話し「弟子を師匠に見せるのか」と聞いた温客行に「俺たちの師匠だ」と言い放つ。私は関係ないぞと返す温客行に「まだシラを切るか」周子舒は言う。青崖山の戦いの後、甄家が襲われていたとき、周子舒の師匠 秦懐章(チン・ホワイジャン)が助けに現れ四季山荘で手当てをした。その際、子供だった周子舒と温客行は出会っていたのだった。「お前を容炫(ロン・シュエン)の息子と思い込んでいたが俺の師弟だった」こう言って周子舒は温客行を抱きしめる。「なぜ温と改名を?」「元から温だ」温客行は周子舒の体を押しのける。「あれから何があった?甄家は…」周子舒が問いかけると、温客行は頭を押さえたあと駆けて行く。一人になると「遅すぎる」温客行はつぶやく。

(感想)温客行は江湖の者たちを憎んでたけど、知らない間に陰で助けてくれていた龍雀の存在もあったという…。感動ですね。子供の頃の温客行が可愛い(笑)子犬も可愛かった。あと、周子舒と温客行のハグシーンが結構多いと思った(笑)手も繋いだ?よね?


21話【夢幻泡影】交流度

蝎王は趙敬(ジャオ・ジン)の指示で無常鬼たちに仙霞派を襲うよう命じる。その後、蝎王は毒菩薩に武林界に【100年の歴史を持つ仙霞派が鬼谷に滅ぼされた】と広めるように言う。

四季山荘への道中、張成嶺(ジャン・チョンリン)は周子舒(ジョウ・ズーシュー)に温客行(ウェン・コーシン)と幼い時に出会った後の話を聞く。「師叔(温客行)はなぜ自分が甄衍(ジェン・イエン)だと認めないのでしょう?」葉白衣(イエ・バイイー)は、甄如玉(ジェン・ルーユー)は神医谷谷主の養子で元の姓は温ゆえ奴は甄姓を拒むのだと話す。周子舒は、甄夫妻は恐らく亡くなっただろう、あいつが言わぬなら何も聞くなと成嶺に言い、成嶺は「甄殿は善人なのに報われなかった」と悲しむ。

温客行が戻ってくると葉白衣は「私の弟子(容炫(ロン・シュエン))は二人(甄夫妻)に申し訳が立たない。師匠として弟子の過ちを償うのは当然のことだ。若造、願いがあるなら言ってみろ」と言う。「私の願いは一つ。阿絮(周子舒)の傷を治せるなら過去は帳消しにする。元の寿命と武芸は残すのだぞ」温客行が答えると葉白衣は「私には無理でもできる者ならわかる。四季山荘で私が戻るのを待て」と笑って去り、温客行と成嶺は喜ぶ。

一方、艶鬼は于丘烽(ユーチウフォン)の別宅で正気を失った喜喪鬼をかくまっていたが、急色鬼に襲われる。そこに蝎王が毒菩薩とともに訪れ、敬(趙敬)様と騒ぐ喜喪鬼に驚く蝎王。急色鬼を殺し、艶鬼の首をしめたとき于丘烽が助けに来る。琉璃甲を渡すからと彼は言うが、それは偽物だと艶鬼は言う。主(喜喪鬼)を救うため于丘烽を利用した艶鬼は「主に手を出さないで。あなたの奴婢となり仕えます」と蝎王に頭を下げる。

その頃、周子舒たちは千霞派が鬼谷に襲われ掌門も亡くなったと聞く。周子舒は屍を見て、殺し専門の者の仕業だと見破り、鬼谷の名で邪魔者を排除しさらにその罪を鬼谷に着せようとする者とは?と考える。

(感想)葉白衣が良い知らせを持って戻ってくると良いけど…。蝎王の出番が多くなってきた。


22話【連環計】交流度

仙霞派が襲われたと知った曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)と顧湘(グー・シアン)が周子舒(ジョウ・ズーシュー)たちのもとに来る。宿でお互いあった出来事を話し、曹蔚寧の毒を抜くため 周子舒と温客行は店に薬を取りに行く。その際、英雄大会で高崇(ガオ・チョン)と鬼谷の結託を主張した鄧寛(ドンクワン)を黒幕はどんな手を使って寝返らせたのだろうかと話す。

そんななか偶然街で沈慎(シェンシェン)に出会う。ちょうど暗殺集団 毒蝎が襲ってきて、沈慎も手助けで戦う。宿にいた張成嶺(ジャン・チョンリン)たちも襲われる。毒蝎たちを倒した後、皆は合流する。成嶺は沈慎に高崇が鬼谷と手を組み父を殺したのかと聞くと、天に誓っても長兄は父君を害したりせぬと彼は答える。周子舒はなぜ鄧寛は高崇を陥れたか聞くと、沈慎はわからないと答える。

周子舒は温客行(ウェン・コーシン)に鄧寛の行動はもう一つの可能性がある、薬人の操縦法である伝説の攝魂蠱(せつこんこ)と関係があるかもしれないと話す。温客行は「薬人がいたのは義荘と毒蝎の分舵と龍淵谷。義荘の一件は長舌鬼の仕業だ」と言い、彼を怪訝に見る周子舒。温客行は「沈慎は裏表がない。ならば芝居上手の趙敬(ジャオ・ジン)が毒蝎の首領だな」と推測する。周子舒はその可能性もあるがいくつか釈然としない部分もあると言った後「長舌鬼とは何者だ?」と聞く。温客行は吊死鬼の手下だと答え「老温は見識が広いな」と周子舒は意味ありげに言う。温客行は口を滑らせ長舌鬼の話をしてしまったことに気づき、私の正体を知れば…人と鬼の道は決して交わらぬ、と思いにふける。

その頃、蝎王は趙敬に龍淵閣に成嶺と周子舒たちがいたこと、龍父子が死んだことを報告する。武庫のカギの行方を心配する蝎王に趙敬は「最も危険で最も安全な場所にある」と話し「鬼谷ですね」と蝎王は返す。

(感想)顧湘と曹蔚寧が久しぶりに登場!二人のやり取りとそれを好ましく思わない育ての親である温客行の表情や言動が面白い。 ついでにそれを見守る周子舒の表情も楽しい(笑)

23話【黄泉の路】交流度

沈慎(シェンシェン)は小怜(シアオリエン)見つけ出すと言って去る。昏睡して倒れた温客行(ウェン・コーシン)は目覚め、沈慎の居所を聞く。周子舒(ジョウ・ズーシュー)は「沈慎は死に値する罪は犯してない、義兄弟たちは良心の呵責に苦しんできた」と答えると温客行は「沈慎は平然と父母の話をした。あの世へ送ってやる」と怒る。周子舒は「憎むべきは容殿に毒を盛った趙敬(ジャオ・ジン)だ」となだめる。

温客行は顧湘(グー・シアン)にこの昏睡は孟婆湯(もうばとう)のせいだと話す。孟婆湯は執着を断ち切るもので、当時7歳か8歳だった温客行は誰かに飲まされたが、思い通りにはならず家族を殺された恨みは忘れられなかったのだった。温客行は「明日、清風剣派へ向かえ。清風剣派なら安全だ。私が歩むのは黄泉への路だ。生き直す機会をふいにするな。曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)と一緒になり人の世に戻れ」と顧湘に話し出す。顧湘は泣きながら「いつかは正体を知られます。鬼谷の無心紫煞に未来はありません」と返すと「お前は曹蔚寧を欺きとおせ。清風剣派には手を出さぬ。お前は今後二度と鬼谷に関わるな」と言い含める。その後、温客行は曹蔚寧を呼び出し「顧湘は私の娘のような存在だ。私の願いはあの子が平穏に暮らすことだ。お前に頼めるか?」と聞き、曹蔚寧はもちろんですと天に誓う。

そんななか趙敬は蝎王に「群鬼冊(ぐんきさつ)を作り武林に配布してくれ」と指示を出す。蝎王は「群鬼冊を公表すれば鬼衆は退路を断たれる。今後は使い走りにできません」と返すが、趙敬は「鬼衆はもう用済みだ」と言い放つ。

(感想)温客行と顧湘の関係も見応えある。曹蔚寧みたいな好青年に嫁を出せるのは最高に幸せだと思う。


24話【天窗の光】交流度

周子舒(ジョウ・ズーシュー)温客行(ウェン・コーシン)張成嶺(ジャン・チョンリン)は四季山荘に到着する。荒れ果てている屋敷を歩き回り、幼いころの思い出を語る周子舒。大師匠が描いた掛け軸の絵が落ちていて温客行と張成嶺が持ち上げて広げる。そこには81輪の梅が描かれていた。これは四季山荘の門徒たち81人を表すが一人になったと周子舒は寂しげに言う。

その頃、顧湘(グー・シアン)と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)は清風剣派へ向かっていた。町で一人になった顧湘は断剣山荘の穆思遠(ムースーユエン)の配下が岳陽派の祝邀之(ジューヤオジー)を蹴り倒している現場に出くわす。高崇(ガオ・チョン)を擁護するのかと責める穆思遠に「師匠は陥れられた、鬼谷と結託など嘘だ」と祝邀之が言い返すと「動かぬ証拠があるぞ。鬼谷の谷主、温客行は英雄大会で高崇を助け、張成嶺をさらった」と穆思遠は言い放ち、趙盟主が絵図を作らせ温客行と配下の十大悪鬼の姿を江湖に示したと教える。旦那様の素性が暴かれた?と落ち込む顧湘は曹蔚寧と合流後「私を本当に娶るつもり?師匠も師叔も許さなかったら?」と聞く。曹蔚寧は「私をさらえばいい」と答え「私があなたを?嫌だわ」こう返した顧湘に「逆だ私が君をさらう」と答える。

その夜、釘による発作でせき込む周子舒に温客行は背中から気を送り癒す。寝言でずっと師弟と言っていた周子舒に何の夢を見たか温客行は聞く。「言いたくなければ別にいい」「老温。俺たちの間に話せないことなど何もない」周子舒は語りだす。【晋王の命により忠義の徒を殺せと任務を受けた際、反対する師弟・秦九霄(チン・ジウシアオ)に酔生夢死を混ぜた酒を飲ませ、彼が眠っている間に任務を終わらせた。九霄は俺への恨みから姿を消したが、俺が捕らわれたと流言を聞き助けに来て戦死した】「その後は生きる意味を失った」こう言った後、周子舒は部屋の片隅で眠っている成嶺を見つめる。「だが幸いなことに天は見ていてくれた。俺に転機を与え継承する道をつないだ」

翌朝、中庭に出ると成嶺が掃除をしていて屋敷内は綺麗になっていた。温客行は掛け軸の絵を表装し直したと話し「腕のいい絵師を探し、師匠の画風にそって補おう。元通りになる」と笑う。周子舒は温客行を抱きしめる。成嶺もあとから二人に抱き着く。

その頃、葉白衣(イエ・バイイー)は町で温客行が鬼谷の谷主だと話す民の声を聞き、流言は控えろと怒る。「五湖盟が鬼谷の頭目たちの絵図を配った。疑うなら自分で絵を見に行け」民は言うのだった。

(感想)俺たちの間に話せないことなど何もない、とか本当に深い間柄(親友という意味)になった感じ。寝場所が気になった(笑)曹蔚寧ももうすぐ温客行が鬼谷の谷主と知るのかな。


25話【悪夢】交流度

夜中、眠れなかった周子舒(ジョウ・ズーシュー)と温客行(ウェン・コーシン)は酒を飲み始める。名前の由来を聞かれた温客行は、父の旧姓が温で、私は天涯孤独な根なしの行客(こうかく)だ。ふさわしい名に改めたといえるだろうと答える。周子舒は「お前と成嶺(チョンリン)に出会う前、俺も放浪者だった。帰る家などないと思ったが今俺たちは帰ってこられた」と話す。

一方、 曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)は水くみの途中、小怜(シアオリエン)をさらった桃紅と緑柳を見つける。顧湘(グー・シアン)は今回は避けたほうが無難よと止めるが「小怜を見捨てろと?臆病者になるより死を選ぶ」と曹蔚寧は返す。後を追うだけにしてと顧湘は言い、居場所から近い断剣山荘に助っ人を呼びに行く。その後、桃紅と緑柳たちの前に黄鶴(ホアンホー)が現れたすきに曹蔚寧は小怜を助けて連れ去るが、気づいた桃紅と緑柳に気絶させられる。そこに顧湘が沈慎(シェンシェン)を連れて現れる。

五湖盟が青崖山の戦いを引き起こし桃紅と緑柳の息子を死なせたと黄鶴が言っていたのを聞いた小怜は沈慎に二人を助けてと頼む。沈慎は黄鶴から小怜を守ったことに免じ二人を見逃すことにする。その後、小怜は顧湘が鬼谷谷主の腹心だと沈慎から聞いて驚く。顧湘は「群鬼冊に私の名はある?」と沈慎に聞き、ないと知ると安心し涙ぐむ。小怜は沈慎に顧湘を殺さないでと頼み、二人は去っていく。一方、周子舒たちは師匠の墓に挨拶に行く。そこで一人になった温客行は「私がどう生きてきたかをあなたたちが知ったら四季山荘を汚したと思うはず」と後悔の念を話す。

(感想)四季山荘は周子舒と温客行と成嶺の帰る場所。3人で平和に暮らせたらと思うけど…。ここ最近、沈慎がやけに凛々しい良い人に見える(笑)初めのころは悪い奴っぽかったのに…。

26話【最後の浄土交流度

鬼たちは群鬼冊に自分たちの姿絵や来歴などが載っていると蝎王に詰め寄る。蝎王は何の話だととぼけ「卑怯な手段で我々を死地に追い込むとは。趙盟主は下劣すぎるぞ」と鬼たちは立ち去る。そんななか蝎王に艶鬼から孟婆湯の作り方の文が届く。

一方、周子舒(ジョウ・ズーシュー)のもとに平安銀荘の者から知らせがあり、葉白衣(イエ・バイイー)の文を取りに行く。内容は大巫(ダーウー)と七爺(チーイエ)という周子舒の知人を招くといったもので、二人は薬草の準備があり葉白衣だけが先に戻ってきたと平安銀荘の者は教える。温客行(ウェン・コーシン)は「お前を本当に治せるのか?」と問い「大巫は医術に精通し、慎重な七爺が来るということは勝算があるのだろう」と周子舒は答える。「旧友ならなぜ早く頼らなかった?」「死ねば本望だった」周子舒はこう返す。その後、温客行は一人で鬼たちの集まる洞窟に向かう。そこで十大悪鬼のうち生き残った者は?と状況を聞く。薄情薄主(艶鬼)の消息が途絶えたと報告される。

顧湘(グー・シアン)と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)は山中、曹蔚寧の師匠、范懐空(ファン・ホワイコン)たちと出くわす。掌門が清風山の封鎖を命じ部外者は通せないため出迎えに来たのだという。皆に「嫁を連れ帰ったんですね」と冷やかされ照れる曹蔚寧。その後、居所に案内される。

一方、蝎王は艶鬼に「錯乱中の喜喪鬼に酔生夢死を大量に与えれば孟婆湯を消せ、封印された記憶を解ける」と話す。その後、蝎王は趙敬(ジャオ・ジン)に私を欺いたと責め、趙敬は「喜喪鬼(羅浮夢)とは確かに因縁がある」と話し出す。【私と羅浮夢が婚儀をあげるときになり李瑶(リーヤオ)は武庫にまつわる窃盗で私を脅迫し自分を娶れと迫った。その後、李瑶は私が殺した。ここにいるのは妻を手にかけ義兄弟を殺すことさえ厭わなかった男だ。私の蝎よ、わずかに残った善意となけなしの愛情をすべてお前に与える】趙敬は蝎王を抱きしめる。

その後、正気を取り戻した喜喪鬼は【娶れと脅迫したのは李瑶ではなく私の父だ。あなたは趙敬のことを何もわかっていない。あの男は陰謀をめぐらせて人を陥れたことを何よりも誇りに思う、陰謀が成功するたびに戦利品を一つ残す】と蝎王に教える。

(感想)趙敬は嘘ばかり言ってるの?蝎王になけなしの愛情をすべて与えるとか言ったのは本心なのかな?


27話【絶世の知己】交流度

ある夜、葉白衣(イエ・バイイー)が四季山荘へ向かう途中、周子舒(ジョウ・ズーシュー)が行く手を阻む。葉白衣は「温客行(ウェン・コーシン)の正体を知っているのか」と問う。「容炫(ロン・シュエン)と我が師の共通の友人、甄如玉(ジェン・ルーユー)の息子です。そして私の師弟で終生の知己です」「よく聞け、温客行は鬼谷の谷主だ」葉白衣は周子舒の様子を見て、それを知っていたことを悟る。「谷主なら当然三千の鬼の罪業を背負う。この葉白衣が必ず鬼谷を平定する」葉白衣が宣言すると周子舒は「手合わせを」と願う。「鬼谷の主を守るのか」「我が師弟を守ります。師弟の罪の半分は私のもの」こうして葉白衣と周子舒は戦いだす。しかしすぐに周子舒は倒されてしまう。

そこに温客行が助けに現れるが、葉白衣に二人まとめて倒される。立ち上がれない温客行に葉白衣は「お前は鬼どもを率い江湖に災いをもたらした。お前の哀れな境遇に免じ自害を許してやる」と言う。「わが師匠なら師弟の境遇を知ったらあなたのように居丈高に裁きはしない。師弟を導き悔い改めさせるだろう。あなたなど師匠の友である資格はない。殺すなら兄弟ともども一緒に殺せ」周子舒がこう言い放つと、葉白衣は去っていく。

その後、湯につかり傷だらけの体を癒す温客行は周子舒に「もう成嶺(チョンリン)を欺きたくない」と言い出す。温客行は【手は下してないが成嶺の家族の死の一因は私にある。私が成嶺にしたことは五湖盟が私にしたことだ】と悔いる。鬼谷の誰かが裏切ったか誰かが鬼谷に罪を着せようとしたかだと内情を話す温客行。「大巫(ダーウー)が俺の傷を治してくれたら一緒に真相を暴き、張 家の敵を討とう。そのときに成嶺にきちんと話すんだ」周子舒はなだめる。

その頃、蝎王は趙敬(ジャオ・ジン)に温客行の腹心が清風剣派にいると報告する。明日にでも薬人(やくじん)を大量に使って清風剣派を滅ぼすと言い出す蝎王に「薬人はすべて処分しろと言ったはずだ。私が蠱術に関与していると知られたら名声を失い武林中を敵に回す」と激高する趙敬。「私が役に立つときだけ愛する息子と言う。でも役に立たぬときはあっさり捨てる」「汚い手を使って私の苦労を台無しにしたら…」「私を殺すのですか。もう要らぬなら殺せばいい」こう言った蝎王を叩く趙敬。蝎王の胸元に下げられた琉璃甲を見て「最も大切なものを託しているのだ。それなのに何を言う。私は失望したぞ。出ていけ」こう言われた蝎王は涙を流しながら部屋から出ていく。

(感想)葉白衣は本当に強いのね。あっという間に周子舒たち倒されてた。趙敬と蝎王の関係が不穏な感じになってきてる。


28話【我が家】交流度

晋王のもとにケガをした韓英(ハン・イン)が担ぎ込まれる。韓英は自分の小隊は待ち伏せにあい仲間は全員殉職した、毒蝎の仕業だと訴える。その頃、天窗の首領 段鵬挙(ドワン・ポンジュー)は趙敬(ジャオ・ジン)のもとを訪れていた。趙敬は「鬼谷に武庫の鍵と琉璃甲が渡っているかと。それゆえ私が鬼谷を滅ぼせば晋王の期待に応えられます」と話す。段鵬挙は「趙盟主が真価を証明すればたかが武林の盟主どころか諸侯や太師にもなれるでしょう」と返す。その後、弱った振りをしていた韓英は晋王の書斎に忍び込み琉璃甲を手に入れる。しかし尾行していた晋王の配下がそれを見ていた。

趙敬は酒を飲み上機嫌になり、蝎王に「天窗と晋王は私と手を組むつもりだ」と話す。茶を入れる蝎王に先日のことを謝る趙敬。そんななか「私に一計があります。私が晋王に仕え琉璃甲を集めます。晋王からの褒美はすべて義父上に渡しましょう。失敗しても八つ裂きになるのはこの私だけ」と蝎王は提案をする。その後、蝎王は段鵬挙のもとへ行き「晋王は琉璃甲が欲しいならなぜ私に頼まぬ?」と聞く。

年越しを迎え、温客行(ウェン・コーシン)は料理を作り、張成嶺(ジャン・チョンリン)に鳥を絞めろと指示する。しかし怖がって騒ぐ成嶺。周子舒(ジョウ・ズーシュー)は酒を飲みながら見守り、 にぎやかに過ごす三人。夕食時、成嶺は涙ぐみ「家族には縁がないと思ったのに幸せな年越しを迎えられた。天の恵みです」としみじみ言う。温客行も「長い間生きてきたが一番幸せな年越しだ」と話し、周子舒は涙ぐみそれを聞く。新年おめでとうと皆で酒や茶を酌み交わすなか、四季山荘に瀕死の韓英が飛び込んでくる。琉璃甲を盗んできましたと周子舒にそれを渡す。【天窗の者が英雄大会であなたに気づき、その情報がもれそうになり、私は毒蝎の仕業に見せかけ仲間を皆殺しに。ただし晋王を欺けるのは一時だけ】と韓英は話し出す。そして晋王の書斎に密書があり、周子舒の父が亡くなったのは前晋王が謀反の疑いをかけ暗殺したからだと伝える。父は前晋王の親友で腹心だったのにと驚き信じられない周子舒。

(感想)趙敬の野望は果てしない。諸侯や太師にまでなりたいのかな。ここにきて晋王の動きも気になるところ。幸せな幸せな新年を迎えた三人。宝物のような素敵な時間。

29話~36話(最終話)

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29話【花は常にあり】交流度

温客行(ウェン・コーシン)は瀕死の韓英(ハン・イン)を助けようと内力で治療するが、韓英は亡くなってしまう。温客行は偽物の琉璃甲を作って世間を混乱させなければ韓英は犠牲にならずに済んだと自分を責め倒れる。そんななか四季山荘の外では段鵬挙(ドワン・ポンジュー)率いる天窗(てんそう)が攻め込んできていた。周子舒(ジョウ・ズーシュー)は張成嶺(ジャン・チョンリン)に「外の兵は天窗だ。俺を捕らえに来ただけだ」と教え、温客行と共に秘密の部屋に隠れるよう説得する。「晋州に戻るよう晋王がおおせです」外から声が響くなか、周子舒は成嶺に「老温が目覚めたら俺を助けにこい」と言い聞かせ外に出ていく。

一方、清風剣派は毒蝎の放った薬人に襲われる。逃れた范懐空(ファン・ホワイコン)や他の者たちは山奥にある洞窟に逃げ込む。顧湘(グー・シアン)と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)は洞窟に急ぎ、 薬人による毒におかされた皆を見た顧湘は「主(あるじ)の友人が作った三屍毒に効く薬です」と薬を范懐空に渡す。「鬼谷め、凶行に及ぶとは良心のかけらもない」と范懐空は薬人は鬼谷が放ったものだと思って激怒する。曹蔚寧は師匠が見当たらないことを問うと「私たちを逃がすと単独で化け物に突入した。その後、姿が消えた」と聞かされショックを受ける。「きっと悪鬼の谷主を殺すために援軍を呼びに行ったのだ。おそらく谷主の温客行も現れたはず」范懐空が言うと、曹蔚寧はその名に驚いて名を聞き返す。顧湘は覚悟を決めた顔で「谷主は温客行」と教え、曹蔚寧はショックを受け涙を流す。

その頃、温客行は夢にうなされる。夢の中で子供のころ町で趙敬(ジャオ・ジン)に両親の親友だと声をかけられたことを思い出す。その後、温客行は屋敷に趙敬を案内し、母が趙敬に「思った通りあなただった」と非難するのを物陰から聞く。容炫(ロン・シュエン)を傷つけた毒を仕込んだのは趙敬だった。武庫のカギを渡せばすぐに立ち去ろうと脅す趙敬。彼に出した茶に毒を入れていた母は、解毒剤をえさに去らせるが、その後両親は殺されたのだった。

ちょうどそのとき四季山荘の前で大巫(ダーウー)の烏渓(ウーシー)は「念入りに調べたが一人の男の焼死体があった」と七爺(チーイエ)景北淵(ジンベイユエン)に言う。「晋王が周子舒を殺すはずがない」反論する景北淵。そこに「あいつを殺す」と絶叫する温客行とそれを止めようとする張成嶺が現れる。烏渓は「心を静めろ」と温客行を気絶させる。

(感想)蔚寧がついに鬼谷主が温客行だと知った。清風剣派を傷つけ殺した首謀者は温客行って思っちゃってるかな? 大巫と七爺も登場!


30話【清算できぬ恩怨】交流度

曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)は顧湘(グー・シアン)と二人きりになったあと【君は一体何者なんだ。温殿は誰かの策略で陥れられたのだろう?もし誤解なら私は命を懸けて君と温殿の潔白を証明する】と話し出す。「私が青崖山の鬼だったら?」「もしも本当に君が私を騙し仲間を引き入れ我が同門や聖山を滅ぼしたなら私は必ず君を殺す」曹蔚寧はこう言い放つが、その後「君を殺したら自害して共に逝く。手を取り合い共に生まれ変わる」とも言う。「私が話したら信じてくれる?」顧湘が聞くと「信じるよ」と答える曹蔚寧。 顧湘は泣きながら彼に抱き着き、温客行(ウェン・コーシン)は善人だけど両親の復讐のため谷主になったこと、私は迷い込んだだけだからいつか人の世に戻してやると言っていたこと、など全部話し出す。

一方、温客行は目を覚まし、張成嶺(ジャン・チョンリン)に七爺(チーイエ)と大巫(ダーウー)の二人を紹介される。彼らは【周子舒(ジョウ・ズーシュー)は晋州に送られたはず。まずは救いに行かねば。だが天窗の警備は固く我々数人では無理だ】と話す。

その頃、晋州にて。晋王は周子舒と対面し酒を酌み交わし「戻って余を補佐しろ。この腐りきった乱世を余はもう少しで焼き尽くす」と語る。周子舒が韓英は?と聞くと「卑しい孤児で陛下の奴隷にすぎぬ。あの愚か者が網にかかったおかげでそなたを早く見つけ出せた」と晋王は笑い、周子舒は「救うべき衆生の一人です。まだ22歳だった」と剣を向ける。そして受けると心脈を損なう一撃を晋王に与える。

蝎王は艶鬼や鬼たちに清風剣派の屋敷で琉璃甲を探させたが見つからなかったため、山奥の洞窟の前で清風剣派の門徒たちが出てくるのを待っていた。そこに清風剣派の掌門 莫懐陽(モー・ホワイヤン)が趙敬(ジャオ・ジン)を連れて戻ってくる。驚く蝎王を趙敬は殴りつける。「あの胸糞悪い化け物(薬人)をすぐ追い払え。野蛮な親不孝者め。消えろ」趙敬は蝎王を怒鳴りつけ、蝎王は趙敬の言動にショックを受けたあと笑いながら帰る。「私は全く知らなかった。我々の同盟は隠していたのだ。息子に謝罪させる」趙敬は莫懐陽に詫びるが、門徒を何十人も蝎王に殺された莫懐陽は納得しない。 莫懐陽は手元の3つの琉璃甲を趙敬に見せた後「我々の盟約を重視するならすべきことはわかるはず」と言い「分かった。ことが成った後は私が自らの手で息子の首を届ける」趙敬は答える。

(感想)顧湘は蔚寧にこんなに愛され信じてもらえて本当に幸せ。琉璃甲は趙敬のために蝎王が探してたんだよね?それなのに殴って最後には殺すつもりって…?怖い…。


31話【不肖の二番弟子】交流度

清風剣派の掌門 莫懐陽(モー・ホワイヤン)は范懐空(ファン・ホワイコン)に趙敬(ジャオ・ジン)とのことを問われる。【五湖盟は正道だと思っていたが趙敬は毒蝎を配下に入れ、悪鬼たちも手なづけた。だが口出しも出来ない。私が趙敬と手を結んだから危機は回避された。私は何をおいても流派を継承する責務がある】莫懐陽はこう説明し、納得しない范懐空は「鬼谷と結託して義兄弟に害をなしたのは高盟主ではなく趙敬だったのですよ」と更に問い詰める。莫懐陽は「趙敬とはうわべだけの付き合いだ。考えがある。次の英雄大会で武林の盟主の座を得たい。群雄を率い鬼谷を滅ぼせば私の力も増す」と話す。

一方、捕らわれた周子舒(ジョウ・ズーシュー)は畢長風の弟子 畢星明ら若者たちに助けられる。道中、天窗に阻まれ襲われたとき、温客行(ウェン・コーシン)が助けに現れる。配下の鬼たちも登場し天窗は退却する。畢星明らは韓英が死の前に託した者たちで温客行は私の一存で門徒として迎えたと話す。その後、周子舒たちは四季山荘に戻る。そこには七爺(チーイエ)、大巫(ダーウー)、駆け落ちをして清風剣派から離れて来た顧湘(グー・シアン)と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)がいた。(張成嶺(ジャン・チョンリン)は安全な沈慎(シェンシェン)のところへ)周子舒の体を確認した大巫は、助かるか聞かれると頷く。その後、周子舒の髪を櫛でとかす温客行に「信じていた。お前は必ず来ると」と周子舒は言う。

一人になった温客行のもとに来た顧湘は【蝎王との密約】の件を聞くが「あとでゆっくり話す」と温客行は内容は教えず、密約のことを口止めする。そして周子舒の体調が戻る前に必ず戻ると言って鬼谷へ行く。

(感想)周子舒を助けに現れた温客行のシーンはテンション上がった。クルクル空を舞って扇で敵をやっつけて音楽も良かった。中国ドラマはこういうのが良いなと改めて思った!周子舒の髪を温客行がとかすシーンも良かった。本当に強い絆になったなぁとしみじみ。

32話【片翼の隻影】交流度

沈慎(シェン・シェン)のもとにいる張成嶺(ジャン・チョンリン)が温客行(ウェン・コーシン)が鬼谷の谷主だと知って激怒し号泣したと知らされた周子舒(ジョウ・ズーシュー)。大巫からもらった命をつなぐ霊薬を持って温客行のいる鬼谷へ向かう。道中、温客行が白鹿崖で趙敬(ジャオ・ジン)ら五湖盟たちに追い詰められていると聞く。

蝎王に陥れられた温客行は白鹿崖で趙敬に「おとなしく捕まれ」と迫られるが拒否し、武庫のカギを見せ「私を殺せばカギが手に入るぞ」と言い放つ。趙敬のそばに張成嶺がいることに気づいた温客行は、自分の正体を知られたことを察し「報復のために俺を殺せ。お前には手を出さぬ」と言う。すると周子舒が現れ、温客行の隣に並ぶ。そこに葉白衣(イエ・バイイー)が現れ「江湖で再び会ったら命を貰うと言った」と温客行を剣で襲う。鬼たちも加勢し戦うなか、張成嶺も戦いの中に入ってきて筒に入った針を飛ばす。針は温客行の胸に刺さり、彼は口から血を流し崖から落ちていく。周子舒も追って飛び込むが、葉白衣につかまれ戻され、気を失う。その夜、酒宴を開く趙敬。蝎王を隣に座らせ「最愛の息子」だと五湖盟の者たちに紹介し、皆は蝎王の妙案で魔王を倒せたと褒めたたえる。

一方、清風剣派の居所で温客行が横たわっているのを見つける周子舒。入り口には艶鬼がいた。五湖盟の配下たちも温客行を見つけ取り囲む中、周子舒は火を放って居所を燃やし、その場を去る。森で顧湘(グー・シアン)と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)と出会い、顧湘は「旦那様はどこにいるの。助け出すって約束したじゃない」と泣き「運び出せず火を放った」と周子舒は答える。

その後、崖のふもとで一人酒を飲む周子舒。【釘を体から取り出せば大巫にもらった霊薬で一時的に経脈を守ることができる】と霊薬を使い「知己に遭えば山河も重からず。知己は逝った。玉砕しよう」とつぶやいて、力を解き放つ。一方、艶鬼は天窗の現宗主に化けて趙敬のもとへ行く。その後、蝎王に「再び英雄大会を開き、鬼谷を襲撃すると。戦が終わったらあなたを殺して毒蝎を再編成するそうです」と趙敬から聞いたことを蝎王に教える。

(感想)温客行が横たわっていたけど…艶鬼が助けたってこと?周子舒は火を放ったけど…。趙敬は蝎王を最愛の息子と皆の前で言っておいて、やっぱり殺す考えは変わらないのね。趙敬は本当に嫌な感じの悪党。蝎王はどう動くかな?


33話【選択の機会】交流度

英雄大会当日。各掌門が集まり【皆を統率する頭領を選んでこそ首尾よく鬼谷を討伐できる】と言って皆で推挙しあう。趙敬(ジャオ・ジン)は清風剣派の莫懐陽(モー・ホワイヤン)を、莫懐陽は趙敬を推挙する。頭領を選ぶに際しては武芸の実力も考慮すべきだということになり、趙敬と莫懐陽は腕比べをすることになる。二人の戦いのさなか周子舒(ジョウ・ズーシュー)が現れ「武林の盟主は人徳と実力を兼ね備える。趙敬、お前には分不相応だぞ」と言い放つ。周子舒は趙敬がもとは下働きだったが一人息子を失った太湖派の前掌門を義父と仰ぎ五湖盟の一員に成りあがったことや高崇(ガオ・チョン)の剣に毒を塗り、容炫(ロン・シュエン)を害して正気を失わせたことを暴露する。

私を陥れようとしていると皆に訴える趙敬。そこに死んだはずの温客行(ウェン・コーシン)が現れ皆が驚く。周子舒も驚きを隠せず唖然と彼の顔を見る。鬼谷谷主の温客行だと皆が騒ぐ中【四季山荘に属しており同姓同名なだけ、人違いだ】と温客行は言い返す。騙されるなと趙敬は言い、真偽を確かめるためこの場にいる寝返った悪鬼3人に「かつての主か?」と蝎王が聞く。すると鬼たちは「見知らぬ男です」と答える。温客行は自分は甄如玉(ジェン・ルーユー)の息子だと皆に技を見せて示す。そこに小怜(シャオリエン)が死んだはずの岳陽派の一番弟子を連れて現れ、彼は趙敬が私を陥れたと証言する。張成嶺(ジャン・チョンリン)も父が死ぬ間際残した手紙に【容炫が正気を失ったのは趙敬のせいだ】と書かれていたことを明かす。趙敬の今までの悪事が明らかになり、皆は趙敬を殺せと騒ぐ。

温客行と趙敬は戦いだし、温客行は趙敬の体を傷つけるが趙敬は自らの罪を認めない。生き地獄を味わえと温客行は趙敬の四肢を剣で傷つけ、趙敬は倒れる。そこに蝎王が来て彼に薬を一粒飲ませる。「あなたは弁が立ちます。あなたの言葉にほだされてしまう。だから今後はしゃべらないように」趙敬は薬のせいで話すことができなくなるのだった。温客行は周子舒に「戻ってからきちんと話す」と語りかけ、成嶺も駆け寄ってきて三人で肩を並べて家へ帰ろうと歩き出すと、莫懐陽が止める。「悪事を重ねた趙敬は当然の報いを受けた。だが我らが集結したのは鬼谷を討伐するためだ。鬼谷の谷主ともあろうものが正体を隠すのか?恥を知れ」「分かった」温客行は自分が鬼谷谷主だと認めると、だましたなと皆は騒ぐ。「父には大勢の友がいたのになぜ誰も手を差し伸べなかった?」と周りを責める温客行。「父君が落ちぶれたのは迫害されたからではない。魔王 容炫の片棒をかつぎ武庫の秘密を隠したからだ。だからお前を成敗する」莫懐陽は言い放つ。そこに葉白衣(イエ・バイイー)が現れ「我々を率い鬼谷の討伐を」と莫懐陽に言われると「無論だ。鬼谷は全滅させねばならぬ」と葉白衣は言う。

(感想)趙敬の悪事が明らかになってスッキリ。温客行が死んでしまったと思っていた周子舒は体から釘を取っちゃったけど…大丈夫かな?成嶺の誤解も解けて良かった。莫懐陽は正しいけど融通きかなそうな怖さがある。


34話【赤い糸】交流度

しかし葉白衣(イエ・バイイー)は温客行に「罰として今から永遠に鬼谷を封じろ」と命じる。どういうことですと莫懐陽(モー・ホワイヤン)は問う。「温客行に青崖山の封鎖と鬼どもの出入り禁止を命じた。100年後にはすべてが風化する」葉白衣の言葉に周りの皆は【血を流さずに怨恨を解消できる】と賛成するが、一人だけ納得できない顔の莫懐陽。こうして英雄大会は終わる。

その後、周子舒(ジョウ・ズーシュー)や温客行(ウェン・コーシン)ら仲間たちは食事を囲む。そこで顧湘(グー・シアン)はどういうことか温客行に問う。温客行の死体は扮装させたもので滝の裏に隠しておいたこと、沈慎(シェン・シェン)や張成嶺(ジャン・チョンリン)には鬼谷谷主だったこと全てを話し結託していたこと、葉白衣にも事前に力添えを頼んでいたことを温客行は説明する。そして岳陽派の一番弟子、鄧寛(ドンクワン)の証言が必要だったため、正気に戻すかわりに趙敬の命は奪わないと蝎王と密約を交わしていたことも話す。周子舒はずっと黙り込み【老温は復讐を果たしついに平穏を得た。だが私に残された時間はわずかだ】と思う。周子舒は「俺の弟子が俺の与えた暗器で目の前でお前を殺したんだぞ。なぜ黙っていた。俺が信じられぬか」温客行に怒るが、罰は3壺飲み干せと酒を渡すだけだった。その夜、酒を飲んで幸せそうにしている温客行とは逆に苦し気な表情で涙を流す周子舒。

一方、蝎王は屋敷で動けず喋れない趙敬(ジャオ・ジン)に「言ったはずです。私を欺いてはだめだと。私が温客行と組んだのはあなたが得意の絶頂にいるときにこの手で突き落として思い知らせるため」と涙ながらに怒りをぶつける。

鬼谷で顧湘と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)の婚礼が行われる日。嫁入り道具を前に艶鬼や喜喪鬼も喜んで祝ってくれる中、温客行は【何度転生しても会える】という霊力を秘めた赤い糸を顧湘の腕に結んであげる。曹蔚寧は【子供が生まれたら必ず帰って顔を見せてくれ。師匠には私からうまく話す】という師叔の伝言を受け取り喜ぶ。そんななか清風剣派の一同が鬼谷にやってくる。祝いに来てくれたと門を開け入ってもらうが、師匠 莫懐陽は曹蔚寧を睨みつけ「こいつがお前をたぶらかした妖女か」と顧湘を指さす。

(感想)意外とすんなり鬼谷征伐の件は一件落着した。温客行は幸せの絶頂だけど…。周子舒は体から釘を抜いちゃったから残された時間が短くなった…ってことだよね?温客行が計画を話してくれてたら良かったのに…。婚礼の日。莫懐陽が来た…。

35話【痴心妄想】交流度

莫懐陽(モー・ホワイヤン)は「お前は妖女のため清風剣派を笑いぐさにした、許しがたい」と怒り、婚姻の許しを請う曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)の首を一瞬にして捻り殺す。そして、かかれと弟子たちに鬼たちを攻撃させる。顧湘(グー・シアン)は泣きながら曹蔚寧を抱きかかえたあと、莫懐陽に襲い掛かる。しかし逆に刀で切りつけられ瀕死の重傷を負って倒れる。温客行(ウェン・コーシン)は異変に気づき、倒れた顧湘のもとへ急ぐ。周子舒(ジョウ・ズーシュー)も騒然とした鬼谷で清風剣派と戦う。それを丘の上から優雅に見つめる蝎王。琴を弾き「皆知らぬのだ。私こそが正真正銘の狩人だと」と言って薬人軍に鬼谷を襲わせる。

薬人の来襲により清風剣派は鬼谷から撤退する。顧湘は温客行に「あいつを殺して、初めてのお願いです、絶対に殺して」と泣きながら莫懐陽を殺すよう懇願する。約束すると温客行は答え、顧湘は息を引き取る。温客行は莫懐陽を追いかけ彼を殺すが、自分も深手を負う。温客行が木に横たわっていると、蝎王と毒菩薩がやってきて、死んでいる莫懐陽の懐から琉璃甲3個を手に入れる。そして蝎王が温客行を始末しようとしたとき、周子舒が助けに現れ、蝎王の首筋に刀をあてる。何故ここにと問う温客行に、死ぬときは一緒だと答える周子舒。「琉璃甲はくれてやる。そのかわりこの者を連れて帰らせろ」周子舒は蝎王に言い、蝎王は了承する。

その後、顧湘と曹蔚寧の墓碑を建て、大巫と七爺に弔ってもらう。そんななか周子舒は張成嶺(ジャン・チョンリン)に「私に代わり老温の面倒を見てくれ」と頼む。温客行は酔生夢死の投与でまだ目が覚めていなかった。「世をさすらうのが私の宿命のようだ」と涙ながらに言いだした周子舒を怪訝に思った大巫は彼の脈を診て、体から釘を取り出したことに気づく。「晋王が武庫を開けるのを阻止せねばならぬ。猶予は数日だ」周子舒は話し、皆は周子舒の死が迫っていることにショックを受け、助ける手だてを考える。「手遅れだ、霊薬も飲んでしまった」「陰陽冊は?私の命を差し出します」張成嶺が涙ながらに提案するが「その気持ちだけで十分だ」と周子舒は答える。

(感想)この回が来てしまった…。(中国放送時に観ていたので大まかには知っていた)莫懐陽…顧湘を殺すことはあってもまさか曹蔚寧をなんて思ってもみなかったから本当にショックだった。人の死はあっけない…(涙)


36話【天人合一】交流度

四季山荘に戻った周子舒(ジョウ・ズーシュー)は張成嶺(ジャン・チョンリン)に「指導した時間は短いが次の言葉さえ覚えていれば俺の立派な弟子だ。仁義に生きる侠客は国と民に尽くせ」と言い、涙を流し頷く成嶺を抱きしめる。そして大巫と七爺に「成嶺と老温は俺の家族だ、面倒を見てくれ」と頼むと、七爺は【晋王と私は沙陀族の末裔だ。代々受け継がれた伝説によればかつて先祖が中原の果てに宝庫を残した。宝庫には天下安泰の秘密が隠され探し当てれば衣食に困らず流浪せずに済むという。宝庫には6個の鍵があり六族の族長が保管した。琉璃甲と鍵の話に似ていないか?】と話し出す。その後、周子舒は成嶺に【師匠は重症ゆえ治療のために海の向こうへ。帰りを待つ間四季山荘を再建せよ】と昏睡中の温客行に言づけるよう言って去っていく。

雪原にて。氷に閉ざされた武庫の前で段鵬挙(ドワン・ポンジュー)は剣で氷を砕き、琉璃甲を重ね合わせ、鍵を差し込む。それを見守る蝎王と趙敬(ジャオ・ジン)たち。しかし武庫の扉は開かない。鍵は偽物だった。そこに周子舒が現れ、段鵬挙を倒したあと蝎王と対面する。「なぜ私をあざむいた」蝎王が怒ったとき、凄まじい雪崩が起きる。皆が逃げ出すなか周子舒は雪崩を受け止めるように立ったままでいると、温客行(ウェン・コーシン)が現れる。温客行はすぐさま周子舒の頭の簪を抜き取り鍵に変え、武庫の扉を開けて周子舒と共に武庫の中に逃げ込む。

なぜ来た、ケガは?と問う周子舒に「生死を共にする約束は?」と温客行は言い返す。実は昏睡していた温客行の前に葉白衣(イエ・バイイー)が現れ、治療を施したのだった。「武庫の鍵は俺の頭の上にあったのか」「そのとおり」「俺が簪を置いてきたら台無しだったな」「死地に赴くなら必ず身に着ける」二人は武庫の奥の書庫に向かう。床には陰陽冊が落ち、周りには奥義書、中央の石段には六合心法があるなか、農耕に関する書物や農具や穀物が大量に置かれていた。周子舒はこれらの様子から「これが天下安泰の秘密だ」と気づく。遊牧民が農耕を習得して自給自足の暮らしを送れば天下安泰になるということだったのだ。「晋王が真相を知ってどんな表情をするか見たい」と笑う温客行。

二人は床に向かい合って座り、六合心法を始める。これは破壊と構築、地獄の苦しみを経た後、経脈が再構築されて生まれ変わるもので、二人で助け合い、相手が限界に近付いたら真気を送り共に乗り切る、というものだった。二人はお互いの手を握りあい、周子舒が目を閉じる中、温客行の黒髪が白髪に変わる。葉白衣は温客行の治療後、周子舒はもう死ぬぞと教えた。「助ける方法はあるがお前の命と引き換えだぞ。どうする?」聞かれた温客行は「願ってもない」と答え、六合心法を授けてもらったのだった。「許してくれ。お前も私を欺こうとした。残された者こそ辛く苦しい。お前は師兄だろ。引き受けてくれ」その後、周子舒が目を開けたとき、目の前の温客行は白髪になり、手に力はなく動かなかった。呆然とする周子舒……。

……数年後、四季山荘にて。大人になった張成嶺は弟子たちに話を聞かせていた。「雪崩によって趙敬と蝎王は雪山に葬られ、毒蝎は江湖から消えた」「師匠。武庫の二人はどうなったのですか?」「六合心法を会得するには自ら体を喜んで犠牲にしてくれる者が必要だ。六合の真気を相手に渡した者は即死を免れたところで最終的には経脈が途絶える」そこに妻の小怜(シャオリエン)と娘の念湘(ニエン・シアン)が現れる。「あることないことを話して。子供たちが鍛錬に励む意欲を失うわよ」小怜は咎め、皆で食事に向かうのだった。

(感想)ついに最終回。中国放送時にはここで終わりで「もう一つの結末」があるなんて知らなかったので(先週くらいまで知らなかった…)本当に当時ショックで泣きました。(今回も泣いたけど)最終回の序盤の雰囲気からなんとなく二人が無事に生きれそうな気がしてたので(←勝手な希望)実は温客行が自分を犠牲にするなんて思ってもみなかったです。(←物語中、死ぬときは二人一緒だという言葉が何度かあったけども) 周子舒が目を開けてそれを分かった瞬間、どれほどショックだったか…(涙)※きちんとした全話視聴後感想はこちらにあります。

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もう一つの結末】

武庫のある雪原にて。一人の子供が剣の技で舞っていると、そこに周子舒が現れる。「いいぞ、お前の年頃の我が弟子より数段上だ」その背後から白髪の温客行が現れる。「なってないな。阿絮。また子供を惑わしたな」二人はお互い見つめ合い、微笑む。その後、二人で空を舞い、やりあう。それを見ていた子供の父親は「お二人は生涯やりあってきた。また神々の戯れだ。いつ終わるとも知れない」と子供に話すのだった。

(感想)このお話のおかげで気持ちが救われました。あんな終わり方嫌だったし、あのまま普通に二人が死ぬとも思えなかったので、こうなったんだと納得でした。周りが奥義書だらけのなか、周子舒が何も試したりしないわけないし、どうにか方法を模索して温客行の命をつなぐはずと思ってました。良かったです!(感涙)

※全話視聴後の感想はこちらです。

主要キャスト紹介

  • 周子舒(ジョウ・ズーシュー)役…チャン・ジャーハン。プロフィール他はこちら
  • 温客行(ウェン・コーシン)役…ゴン・ジュン。プロフィール他はこちら
  • 張成嶺(ジャン・チョンリン)役…スン・シールン。2005年1月10日北京市生まれ。出演ドラマ《致我们单纯的小美好》(ツンデレ王子のシンデレラ)他。
  • 顧湘(グー・シアン)役…ジョウ・イエ。1998年5月20日重慶市生まれ。165cm。北京電影学院卒業。出演ドラマ《陪你到世界终结》《啊摇篮》他。
  • 趙敬(ジャオ・ジン)役…王若麟。1980年6月26日生まれ。184cm。B型。出演ドラマ《上阳赋》(上陽賦~運命の王妃~)、《小女花不弃》(花不棄〈カフキ〉)、《醉玲珑》(酔麗花~エターナル・ラブ~)他。
  • 蝎王(さそりおう)役…リー・ダイクン(李岱昆)。プロフィール他はこちら
  • 曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)役…マー・ウンユエン。1996年9月10日遼寧省撫順市生まれ。身長179cm。体重58kg。出演ドラマ《苏记》《燕山派与百花门》《极客江湖》《大唐荣耀》(麗王別姫 〜花散る永遠の愛〜)他。
  • 葉白衣(イエ・バイイー)役…黄宥明。?年4月15日湖北省咸寧市生まれ。身長180cm。北京電影学院卒業。出演ドラマ《琉璃》《知否知否应是绿肥红瘦》(明蘭 才媛の春)、《如懿传》(如懿伝)、《扶摇》(扶揺(フーヤオ)伝説の皇后)他
  • 七爺(チー・イエ)役…ウェイ・ジャーミン(魏哲鸣)。プロフィール他はこちら

コメント

  1. 美子 より:

    山河冷初めて素晴らしい映画に出逢えて、毎日録画見てます、こんな中毒症になりました、素晴らしい‼️きれい、内容と俳優、演技誰でもとりこになるでしょう✨
    19話待ち遠しいです、

    • 柚子(ゆず) 柚子(ゆず) より:

      美子さま、コメントありがとうございます。山河令はキャラもそれぞれ魅力的で話もとても面白いですね。
      毎日録画観てるんですね!はまりますよね。このドラマは沢山の人が魅了されると思います。
      早く次回を見たいですね!

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