《君、花海棠の紅にあらず》 (原題:鬓边不是海棠红 全49話)の簡潔あらすじとイケメンキャスト、登場人物紹介です。ブロマンス度+感想付き。ネタバレあり。(※目次はクリックできます) このドラマは瓔珞(エイラク)のスタッフが作った作品です!
登場人物紹介
- 程鳳台(チョン・フォンタイ):北平一の豪商。曹(ツァオ)司令官の義弟。二旦那。
- 商細蕊(シャン・シールイ):人気京劇役者。水雲楼一座の座長。
- 范湘児(ファン・シャンアル):程鳳台の年上妻。
- 姜栄寿(ジャン・ロンショウ):京劇協会の会長
- 姜登宝(ジャン・ドンバオ):姜栄寿の息子。
- 曹貴修(ツァオ・グイシウ):曹司令官の息子。
- 范漣(ファン・リエン):程鳳台の義弟。京劇好きで商細蕊のファン。
- 杜洛城(ドゥー・ルオチョン):水雲楼の台本作家。商細蕊に心酔。
1話あらすじ
第1話【邂逅(かいこう)】ブロマンス度
1930年代の北平(北京)にて。京劇協会の会長 姜栄寿(ジャン・ロンショウ)の誕生祝いに行かなかった商細蕊(シャン・シールイ)。早くに養父を失くし礼儀を知らないと怒る会長。ある日、豪商の程鳳台(チョン・フォンタイ)は妹を連れて観劇に行く。それは偶然、商細蕊の舞台だった。京劇に興味のなかった程鳳台だったが女役の商細蕊を見た瞬間母の面影を感じ、いつも身に着けている懐中時計の母の写真を取り出し見つめる。観客がおひねりを舞台に投げるなか、程鳳台は自分がつけていた大きな宝石のついた金の指輪を妹に投げさせる。すると商細蕊の額に当たってしまい…。
(感想)京劇の女役の商細蕊(男)に母を重ねる程鳳台。この展開がなんだか新鮮。主題歌とエンディングの歌や映像が素敵。
2話~25話
(※クリックするとあらすじが表示されます)
第2話【掟破りの英雄】ブロマンス度
舞台で台本を改変して演じ始めた商細蕊(シャン・シールイ)。怒って騒ぐ観客を止めた程鳳台(チョン・フォンタイ)は殴られ喧嘩になる。実はこの客は舞台で騒ぐよう姜登宝(ジャン・ドンバオ)に命令されていた。商細蕊が北平で我が物顔なのが気に食わなかった登宝だったが父である姜栄寿(ジャン・ロンショウ)に「肝心なのは一撃必殺」と言われる。
ある日、金(ジン)部長主催の慈善公演に参加する商細蕊。程鳳台も偶然見に来ていた。公演前に酒を飲んでいた弾き手を商細蕊が怒り、弾き手は帰ってしまう。金部長は「ほとんどの客は商細蕊を目当てで来ている。もし期待を裏切れば命はないと思え」と脅してくる。姜会長は「今後は服従しろ。そうすれば助けてやる」と言うが商細蕊は断る。程鳳台は商細蕊に「金部長は危険だ。私のところに数日隠れていれば平気だ」と彼を連れ出そうとするが「美女を救う英雄の役が板についてるが私は女ではない。私も英雄だ」と商細蕊は断り…。
(感想)姜会長父子とか金部長とか、怖そうなのが周りにいっぱいいる…。姜会長や程鳳台の助けをきっぱり断る商細蕊は潔い。
第3話【敵と味方】ブロマンス度
商細蕊(シャン・シールイ)は自ら京胡を演奏しながら歌い、皆から拍手喝采される。その後、 姜会長父子は商細蕊を罠にかけるため金部長に着服した寄付金を渡すふりをする。それを見た商細蕊は舞台に再度上り金部長を罵る歌を歌う。怒った金部長は配下に商細蕊を捕まえさせようとし、逃げる商細蕊を程鳳台(チョン・フォンタイ)は車に乗せて助ける。結局、金部長は着服で失脚し、北平は曹(ツァオ)司令官の天下となるが、商細蕊との遺恨が噂されていたためどの劇場も商細蕊を受け入れなくなる。程鳳台は義兄の曹司令官を息子の誕生会に呼び、商細蕊も呼んだと話す。曹司令官は商細蕊との遺恨を笑って否定する。
(感想)直情な商細蕊は罠にかかってしまった…。でも賢い程鳳台が助けまくってます。素敵。
第4話【真実から生まれる物語】ブロマンス度
誕生会の席で商細蕊(シャン・シールイ)は出席者の蒋夢萍(ジャン・モンピン)を責める内容を歌い、宴の席は騒然とする。実は蒋夢萍は以前、水雲楼の一員で商細蕊を裏切り結婚したのだった。
夕食後、程鳳台(チョン・フォンタイ)は商細蕊と夜の山道を歩きながら「君がいくら不服だとしても二人は結婚した。騒いでも現実は変わらない」と商細蕊を咎める。商細蕊はそうじゃないと否定し【5歳で一座に売られた私にとって彼女は母親のようで一番近い家族です。彼女はこの世で一番大切な人は私だと宣言した。でも私より知り合ったばかりの男を大切にした。私を騙したんだ】と訴え「范張鶏黍(はんちょうけいしょ)という演目をご存じですか?二人の非常に親しい友人が一緒に酒を飲む約束を交わします。そのうち一人が約束を待たずに病死したので幽霊の姿で駆けつけるのです。約束を果たすためなら生死も越えられるんです」と商細蕊は話す。「作り話だろ?」「物語は真実から生まれます」真面目な顔で言い返す商細蕊。「君を説教に来たはずが逆に君から教えられるとはな」程鳳台は微笑む。
(感想)商細蕊は約束を守ることを信念としてるのね。范張鶏黍の話は今後の伏線もあるのかな?
第5話【強情の代償】ブロマンス度
翌朝、誕生会の件で商細蕊(シャン・シールイ)と曹(ツァオ)司令官が一触即発という新聞記事が出る。そんななか大家が居宅の半年分の家賃の取り立てに来る。商細蕊は衣装を質に入れ全額払うが、大家は商細蕊が曹司令官の怒りを買ったため来年から貸す気はないと言う。
一方、程鳳台(チョン・フォンタイ)は従兄夫妻に誕生会での商細蕊の件を謝りに行く。「彼の夢萍(モンピン) に対する愛は子から親への情と同じ。だがその想いは深く強烈すぎるゆえに独占欲へと変わってしまった」夫は話す。程鳳台は「商細蕊は戯曲の天才です。もし彼が人格者で全てを持っていたらそれこそ妙だ。神様は公平です。才は与えたが性格に難を」そして「夢萍さんをそこまで想うとは感動的だ。彼がそんなに誰かを慕うことは一生に一度きりのことでしょう」と話すのだった。
(感想)才は与えたが性格に難を…(笑)商細蕊がそこまで想うのは蒋夢萍が最後ではないって物語になるのかな?
第6話【魂の演技】ブロマンス度
商細蕊(シャン・シールイ)の演目【長生殿】の楊貴妃の演技に心捕らわれる程鳳台(チョン・フォンタイ)。程鳳台は涙を流し、幼い頃、役者だった母が「舞台を降り自分を見失っていた」と言って家族を捨てて去ったことを思い返す。母さんが家を捨ててまで夢見たのはこれか。これこそがあなたの演じた楊貴妃とあなたが演じた演目か。程鳳台はそれから数日何も手付かずで家にこもり、妻も心配して見守る。
その後、程鳳台は京劇好きの義弟に【商細蕊の魂には厚みがある。歌だけの役者じゃない】と話し、商細蕊に会いに行く。「長生殿は満足でしたか?」商細蕊は聞く。「もちろん実に素晴らしかった。あの日の君は楊貴妃そのものだった」程鳳台が答えると「魂で演じてますから」商細蕊は言い、程鳳台は微笑む。その後、二人は水雲楼の居室で酒を飲み、演劇について語り続ける。「北平に来て今ほど楽しいときはない。あの曹(ツァオ)司令官の義弟と知音になるなんて」酔いながら嬉しそうに商細蕊は話すのだった。
(感想)程鳳台のお母さんも同じように楊貴妃を演じてたとは。涙も流して商細蕊の演技に心酔してます。すっかり知音(心を知り合った友・親友)の仲になった!(意外と早い)
第7話【希望と絶望】ブロマンス度
商細蕊(シャン・シールイ)は荒廃した廟に程鳳台(チョン・フォンタイ)を連れていき、ここに劇場を建てると話す。「投資させるため私をここへ?」「まさか」商細蕊は万一の時に残しておいた先祖代々の遺産を使う時がやってきたと話す。「では私に個室の用意を」程鳳台が言うと「一番いい部屋で」と商細蕊は微笑む。
その後、水雲楼の団員、六月紅(リウユエホン)が北平時報の薛社長の子供を身ごもり側室として嫁ぐと言い出す。薛家で待つのは女の争いだと反対する商細蕊だったが、結局六月紅の身売り証文を破り違約金も不要だと言う。そして残った団員に「水雲楼は自分たちだけの劇場を作る」と宣言する。お金もあると言い、地面に埋めて隠していた先祖の遺産の入った木箱を開けるが、財産はほとんど残っていなかった。逃げる団員を捕まえると、お金は酒や賭博に使ったと白状する。商細蕊は彼らの証文を破り、警察に送る。その後、ショックで寝込んだあと木箱の中に入り閉じこもる。
(感想)財産が空になっていたのは私もショックだった…。何でこんな酷いことができるんだろう?(怒)商細蕊が木箱の中に閉じこもる行動は予想外だった!
第8話【決断の時】ブロマンス度
箱に籠った商細蕊(シャン・シールイ)に姉弟子の十九(シージウ)は「すぐ癇癪を起こし私たちを破滅に追い込むばかり」と怒る。商細蕊は箱から出たあと会合を開き「皆を私とともに飢え死にさせられない」と言って【水雲楼の解散】について皆に意見を聞き、自分以外の身売り証文を燃やす。十九を筆頭に泣きながら皆が残りますと言い「その心意気に私も必ずや応える。北平を出よう、平陽(へいよう)に帰る」と宣言する。
一座は引っ越しの準備を始める。商細蕊は程鳳台(チョン・フォンタイ)からもらった指輪を見つめ「程鳳台とは知り合ったばかりなのにこんな形で別れるとは」とつぶやく。団員は「程鳳台の手からこぼれるお金だけで水雲楼は助かります。ただでもらうのではなく利子をつけ少しずつ返しては?」と提案する。「ダメだ。あの人からは借りない。分からないか?他の人は演技だけを褒めるが、あの人は【私】を理解してくれる。その思いに応えねば」商細蕊はこう返す。
(感想)本当に知り合ったばかりだけど、自分を理解してくれる人と出会ったの凄い。水雲楼の状況を程鳳台が知ったらどうするのかな?
第9話【梨園(りえん)の王となれ】ブロマンス度
水雲楼一座が平陽に向かう道中、車で通りがかった程鳳台(チョン・フォンタイ)。新劇場を作るお金を盗まれたと知った彼はなぜ私を頼らないと問う。「二旦那との付き合いは崇高な君子の交わり。金が関われば無粋な友に」商細蕊(シャン・シールイ)が答えると「この私に知己の難を黙って見過ごせと言うのか?」程鳳台は咎め、商細蕊のパトロンになると話す。程鳳台は団員達に「私が皆を支え、皆は梨園の王となれ」と言い、皆は平陽に戻らずに済むと喜ぶ。その後、程鳳台は劇場を買い取り、水雲楼の財産の管理を自分がすると商細蕊に話す。
そんな中、一座の台本を書いてくれる才子、杜洛城(ドゥー・ルオチョン)がフランスから帰ってくる。彼は程鳳台と会うなり殴り、程鳳台が留学先で女性を捨てて帰国したと責めるがそれは誤解だった。その後、劇場に姜登宝(ジャン・ドンバオ)が訪れる。支配人が今日から夜は水雲楼が出演することになったと話すと、姜登宝は私に歯向かうとはと怒り「父に言いつけてやる」と言って去る。
(感想)梨園の王となれってカッコいい言葉。商細蕊にだけでなく皆に言ったのが良いと思った。杜洛城が出てきてなんかコメディっぽくなって面白かった!
第10話【裏切りのワルツ】ブロマンス度
水雲楼の舞台を観ながら程鳳台(チョン・フォンタイ)は義弟の范漣(ファン・リエン)に「普段商細蕊(シャン・シールイ)という男は女役らしい雰囲気などまるでない。だが舞台に上がれば女そのものだ。本番前、彼は黙想しているときに楊貴妃本人を憑依させていた」と話す。その後、程鳳台は曹(ツァオ)司令官の息子 曹貴修(ツァオ・グイシウ)師団長が重要な荷を没収したと知る。程鳳台は曹貴修に銃と10万元の小切手を渡し、荷を解放して貰おうとするが、彼は銃遊びを要求する。団員の頭にケーキを乗せ銃を撃つ勝負で二人は引き分けになり、荷を解放してくれる。この際「君と手を組みたいんだ。父が日本兵と話す姿を見た。父が過ちを犯すなら息子が正さねば」と曹貴修が話し出す。曹司令官が【我が軍で使う】と話していた物資を運んできた程鳳台は「今の話が事実なら私は敵に手を貸した罪人だ」と困惑する。
一方、程鳳台の妻 湘児(シャンアル)は友人から程鳳台が水雲楼に出資した話を聞いて驚く。 湘児はすぐさま劇場に訪れ、舞台の商細蕊を見て「美しいわね、女より女だわ」と言うが、その後「あんなふうに雛氏(すうし)を演じるなんてまともじゃないわ」と厳しい顔をする。
(感想)程鳳台は女役をする商細蕊に夢中の様子。本当に舞台の商細蕊は綺麗!奥さんはそろそろ商細蕊に嫉妬していくのかな?
第11話【侮辱】ブロマンス度
劇場の水くみ場で水雲楼の女役者が【程鳳台(チョン・フォンタイ)をものにする】と話すのを聞いた侍女は湘児(シャンアル)に報告し、湘児は怒って劇の途中で帰る。翌日、程家の裏庭で水雲楼の男役者 臘月紅(ラーユエホン)と程鳳台の妹 察察児(チャーチャーアル)が話している現場に遭遇した湘児。実は以前、察察児に飯代を施してもらった臘月紅がお礼のブローチを持って訪れたのだが、すぐさま湘児は商細蕊(シャン・シールイ)を家に呼びつける。「(水雲楼が)まさか賊の集まる薄汚い所だったとはね。目的は盗みなの?それとも誘拐?」湘児は蔑んで言う。臘月紅は否定しようとするが聞いてもらえず追い返され、商細蕊は彼の尻を叩き罰を与える。「何事だ」程鳳台が居宅に現れると「一カ月に一度帳簿を渡します。二旦那はご自宅で金の勘定を。賊の隠れ家には来ないでください。奥様がお怒りになる」商細蕊は程鳳台に出入り禁止を言い渡す。
その頃、姜栄寿(ジャン・ロンショウ)の甥の人気京劇役者 陳紉香(チェン・レンシャン)が東北から北平に帰ってくる。姜栄寿は陳紉香に【商細蕊と対決させる】と話す。同時にそれぞれ公演を行い客足が多い方が勝ちという対決だった。それを陳紉香から聞いた商細蕊は「受けて立つ」と答え、負けたほうは一年休演、丸刈りをするという条件も付けるのだった。
(感想)湘児怖かった…。陳紉香が登場!本当に負けた方はその条件するの…?でもどんな演劇になるか楽しみ。
第12話【秘伝の絶技】ブロマンス度
臘月紅(ラーユエホン)は町で姜登宝(ジャン・ドンバオ)の一行に出くわす。「何の挨拶もせず逃げようとするとは」と彼らは暴力をふるい臘月紅の服を脱がせ、背中に陳紉香(チェン・レンシャン)からの伝言を書く。騒ぎを聞き、商細蕊(シャン・シールイ)と水雲楼の団員たちが助けに行くと、臘月紅は柱に縛られ背中には【12月9日舞台で会わん】とあった。商細蕊たちは姜登宝の率いる降春班の楽屋に殴り込みに行く。姜登宝を同じように柱に縛り付け裸にし、商細蕊は彼の背中に「分かった」と返事を書く。
姜栄寿(ジャン・ロンショウ) 会長は対決に勝つため、陳紉香に姜家秘伝の絶技【仙人歩法(せんにんほほう)】を伝授することにする。一方、商細蕊は新演目【趙飛燕(ちょう・ひえん)】の舞い方に悩み廟に祈りに行く。その際、誰かから絵を贈られ、その絵を見て商細蕊は考えが浮かぶ。居宅の屋根の上に登り新たな技の練習を始め「太鼓の上で舞うつもりだ」と話す商細蕊に杜洛城(ドゥー・ルオチョン)は「君は天才だな」と感嘆する。
(感想)姜登宝は本当に嫌な感じ。商細蕊たちに反撃されて柱に縛られたときはスッキリした!太鼓の上での舞いが楽しみ。
第13話【不器用な感謝】ブロマンス度
隆春班に水雲楼の古参役者3人を引き抜かれてしまう。どこの一座も役者を貸してくれず、困る商細蕊(シャン・シールイ)。そんななか水雲楼に出入り禁止中の程鳳台(チョン・フォンタイ)が「私が契約した役者だ」と3人の有名な役者を連れてきてくれる。礼も言えないまま去っていく程鳳台。商細蕊は翌日紙袋に入れた食べ物を程鳳台に渡して去る。その後も食べ物を毎日程家に送り、車に乗った程鳳台に紙袋に入った焼き芋を投げる。程鳳台は隣の座席に商細蕊を座らせ「妻がきついことを言ったそうだな、すまなかった」と謝る。「いえ、奥様に毎日罵られても二旦那とは仲違いしたくない」「水雲楼に行っても?」「大歓迎です」こうして元通りの仲に戻る二人。
商細蕊はお勧めの店に程鳳台を連れていく。そこで客たちに姜栄寿(ジャン・ロンショウ)が【仙人歩法】を陳紉香(チェン・レンシャン)に伝授する話を聞く。商細蕊は「私にもある。楽しみにしてろ」と返し、新たな技の名を【玄女歩法(げんにょほほう)】と名付けるのだった。
(感想)すぐに商細蕊を助けてくれる程鳳台が素敵。出入り禁止が解けて良かった。
第14話【開祖の降臨】ブロマンス度
商細蕊(シャン・シールイ)と陳紉香(チェン・レンシャン)の対決の日が来る。姜栄寿(ジャン・ロンショウ)は水雲楼の劇を観に来る。太鼓の上でクジャクの羽を持って舞う商細蕊を見て観客は大喝采。姜栄寿は悔しそうに出て行く。杜洛城(ドゥー・ルオチョン)は商細蕊の舞いを見ながら「前途ある役者とは開祖に認められし者。今日はその開祖がここに降臨したぞ」と言い、程鳳台(チョン・フォンタイ)は満足げに拍手をする。
勝負は商細蕊が勝ち、陳紉香は商細蕊に丸刈りにされる。その後、居宅に大家が来て「安心して住むがいい。この建物と土地は全部商先生のものだ」と話しながら売買契約書を見せる。買主は商細蕊になっていた。程鳳台によるものだと気づいた商細蕊は「二旦那には一生かけても恩返しできない」とつぶやく。
一方、程鳳台は義弟の范漣(ファン・リエン)が絡子嶺(らくしれい)の匪賊に誘拐されたことを知り助けに向かうが、その道すがら匪賊に囲まれてしまう。
(感想)大きな太鼓が舞台映えしてその上で舞う商細蕊がとても存在感があって美しかった!陳紉香は少し地味だったかな?
第15話【揺るぎない抵抗】ブロマンス度
商細蕊(シャン・シールイ)は姜栄寿(ジャン・ロンショウ)会長に梨園会館に呼びつけられる。そこで姜登宝(ジャン・ドンバオ)に舞台衣装を「品がなく伝統を汚している」と責められ、商細蕊は「仏教絵画を参考に作った。仏教は京劇より歴史がある。正しい衣装です」と説明する。しかし姜会長は、身売り証文を廃し契約を採用した水雲楼に対しても祖への冒涜だと責め「祖師様の前で3度跪拝すれば今回は許す」と言う。商細蕊は「もしそうすれば自分を謀反者だと認めたことになる」と断り、姜会長は激怒する。皆が商細蕊を取り押さえようとし、抵抗する商細蕊とやり合いになり、姜会長は商細蕊に破門を言い渡す。
一方、程鳳台(チョン・フォンタイ)は絡子嶺の古大犁(グー・ダーリー)の弟に捕らえられる。弟は大親分である父親を手にかけた後ここを占領するため、范漣(ファン・リエン)を誘拐し程鳳台から武器を手に入れるのが目的だった。しかし姉の古大犁が帰ってきて「大親分の敵だ」と弟たちは一掃される。程鳳台と范漣は古大犁の前に連れていかれ、彼女は絡子嶺の掟は私が決め直すと言い「ここの通行料は2割増しにする」と宣言する。しかし程鳳台は同意をせず、銃を突きつけられる。
(感想) 姜会長親子はいちいち文句を言ってくる。商細蕊の言い分はもっともなのに破門にされてしまった。今後どうなるのかな…。 程鳳台のほうも銃を突きつけられても強気!
第16話【敗者の絆】ブロマンス度
梨園会館で商細蕊(シャン・シールイ)をかばった陳紉香(チェン・レンシャン)は追い出され、水雲楼の居宅を訪れる。「私は舞台の上で君は舞台の外で負け、双方散々な目に」陳紉香はうつむき商細蕊は彼の頭を撫でる。陳紉香は恋人のいる上海に行くと言い「一緒に上海へ行くか?」と商細蕊を誘う。商細蕊は楽しそうだと誘いを受ける。その後、商細蕊の希望で上海ではなく南京で途中下車する二人。京劇を外から盗み聞き、舟の上で食事をして過ごす。陳紉香は商細蕊に「京劇しかないとそれで侮辱されたときあまりにつらいぞ。いくつか趣味を持ち心を分けろ。そうすれば好きなものを失っても他のものを支えに生きていける」と話す。「他のものは愛せない」商細蕊はこう答えた後「食べ物は好きだ」と思い出したように言う。
一方、程鳳台(チョン・フォンタイ)は古大犁(グー・ダーリー)に気に入られ息子をもうけたいと迫られる。そのとき程鳳台の姉に頼まれた曹貴修(ツァオ・グイシウ)師団長が軍を率いて助けに来て、程鳳台や范漣(ファン・リエン)達は解放される。その後大雪で大砲が動かせない一行に古大犁は泊って行けと言う。今度は曹貴修を気に入ったのだった。
(感想)商細蕊と陳紉香の同じ京劇役者同士の友情も良い感じ。心を分けろって良い助言。古大犁…女だしそう来るかなと思ったらやっぱり(笑)程鳳台はカッコいいもんね(笑) でも次は曹貴修!?
第17話【清風明月に届く声】ブロマンス度
翌日、程鳳台(チョン・フォンタイ)たちは北平に帰り商細蕊(シャン・シールイ)の破門の件を知る。曹貴修(ツァオ・グイシウ)は「梨園の面倒事は私が解決してやる」と姜栄寿(ジャン・ロンショウ)の邸宅へ行く。すると杜洛城(ドゥー・ルオチョン)も駆けつけていて、彼はルソーの社会契約論の本を姜栄寿に見せ「力でなく契約に基づくべきだ」と商細蕊の件を責める。曹貴修は「この男に力はない、私にある」と言い、おびえる会長に銃を突きつけ「商細蕊は祖師を冒涜したというのか?」と聞き「してない」と答えさせる。
程鳳台の姉、美心(メイシン)は旦那である司令官が愛国者を装い陰で敵とつるんでると曹貴修が話していたことを知り「妙な疑いをかけるとは」と曹貴修を責める。後日、曹貴修は程鳳台に日本製の銃を見せ「私を信じるなら君に贈る証拠品だ」と言う。
一方、陳紉香(チェン・レンシャン)は南京で2番目の権力者 劉漢雲(リウ・ハンユン)に宴で崑(こん)曲を歌うよう頼まれる。実は前夜、舟の上で崑曲を歌っていた商細蕊の歌声を聞いた劉漢雲は陳紉香だと勘違いしたのだった。宴で陳紉香が歌うと劉漢雲は「その程度か?」と残念がる。
(感想) 杜洛城が戯曲作家らしく本で姜栄寿を説得しようとする姿が良かった。皆は「は??」という反応で(笑)宴でがっかりされちゃった陳紉香可哀想…。
第18話【結びつき】ブロマンス度
劉漢雲(リウ・ハンユン)に次はしっかり歌えよと言われた陳紉香(チェン・レンシャン)は、カーテンの裏から商細蕊(シャン・シールイ)に崑(こん)曲を歌ってもらう。結局バレてしまうが劉漢雲は商細蕊の歌声に満足し、食事の場で商細蕊を【義子にしたい】と提案する。商細蕊はとまどいつつも受け入れる。
その後、北平に一人戻った商細蕊から劉漢雲の義子になったことを聞いた団員たちは「水雲楼は無敵だ」と喜ぶが、程鳳台(チョン・フォンタイ)は険しい顔。「彼の行動に下心がないとは思えない。政治家は複雑で危険だ」「深く考えずに受け入れてしまった」商細蕊が言うと「今は電報も電話もある。なぜ私に相談してこなかった?」程鳳台は責めるように言い、黙る商細蕊。団員が【二旦那の親戚の兵が座長の敵を討つため姜家で大暴れした】と話すと商細蕊は「私のために?うれしいね、爽快だ」と程鳳台に向かって笑う。
ある日、商細蕊が杜洛城(ドゥー・ルオチョン)に南京で昆劇愛好家に会って病みつきになったと話していると安貝勒(アンベイレ)が訪れ、母の寿宴で昆劇を演じてほしいと頼んでくる。男役が候玉魁(ホウユークイ)と聞き商細蕊は必ず行くと答える。
(感想)南京の権力者の義子に(あっという間に)なった!この後ろ盾は今後効力を発揮するのかな?程鳳台の言うように危険な部分もあるのかな?
第19話【嫌疑】ブロマンス度
程鳳台(チョン・フォンタイ)は北平商会の鄭(ジョン)会長のもとに訪れ、匪賊に人を殺めさせたと引退を迫る。証拠はあるのかと聞く会長に「あなたが懇意にしてる絡子嶺の二親分だ」と大きな箱の中に閉じ込めていた男を見せる。会長は程鳳台を殺せと部下に命令するが、程鳳台は既に自分の部下に会長の甥に銃を向けさせていた。会長は諦め、自首してくると部屋から出て行く。
ある日、南京から戻ってきた曹(ツァオ)司令官は病気だと言って女医を連れていた。「木村先生は日本医科大学のお医者様だ」と妻 美心(メイシン)に説明し、美心は夫のそばに日本人がいたことに戸惑う。
寿宴の日。公演を行う商細蕊(シャン・シールイ)は準備をせず候(ホウ)先生の舞台を隠れて見ていた。その後、大奥様が候先生と商細蕊の二人が同じ舞台で演じるところを観たいと言い出し演目を指定する。その準備をする中、候先生がアヘンを吸い始め、商細蕊が咎める。
(感想)絡子嶺の古大犁の弟生きてたのね。北平商会の会長の差し金だったとは。曹司令官は本当に日本と通じているのかな?
第20話【夢の後先】ブロマンス度
商細蕊(シャン・シールイ)と侯玉魁(ホウ・ユークイ)は安(あん)王府の大奥様の前で名演技を
披露する。あと一曲どうだと候に言われ、商細蕊が【捜狐救狐(そうこきゅうこ)】を演じたいと言うと大奥様は顔色を変え取り乱す。実は40年前、皇帝の跡継ぎを育てたがその子を失ってしまい、皇嗣の養育を暗示した捜狐救狐は大奥様の心に暗い影を落とすことになったのだった。
商細蕊はこの大奥様の話を演目にしようと杜洛城(ドゥー・ルオチョン)に提案するが、でたらめなことは書けないと杜洛城は断り二人は喧嘩になる。一方、程鳳台(チョン・フォンタイ)は姉の美心(メイシン)から曹司令官のそばに日本人がいた話を聞き、本人に直接聞きに行く。「ある人があなたを親日家だと」こう言った程鳳台に「誰が言った?撃ち殺してやる。噂に振り回されるな」司令官は反論する。
数日後。程鳳台は「七坊ちゃん(杜洛城)を見ないがまだ喧嘩中か?」と商細蕊に聞く。「いや、家で台本を書いてる。あの男が私と離れるわけがない」飄々と答える商細蕊。程鳳台は【安王府の劇楼を我々に売ってくれる】話をし商細蕊は大喜びする。その後、水雲楼の劇場【第一楼】が開業される。杜洛城は潜龍記(せんりゅうき)を書き上げるがこの台本は妃が死んで皇帝が主役だった。女役の商細蕊は戸惑うが台本を読むと納得し、皇帝を演じると決める。
(感想)結局は商細蕊の望んだ通り台本を書いてる杜洛城(笑)程鳳台はいつの間にか劇楼の売買の手はずを整えてくれてるし、周りの男たちは商細蕊に尽くしてる(笑)
第21話【女役の不在】ブロマンス度
潜龍記の妃役を誰にするか悩む商細蕊(シャン・シールイ)。ある日、引退する原小荻(ユエン・シャオディー)先生の送別会が梨園会館で開かれることになり、商細蕊と程鳳台(チョン・フォンタイ)は参加する。変わり者の役者 四喜児(スーシーアル)が原先生と商先生の二人で【驚夢】を歌ってはと言い出し、商細蕊は酒に酔ったふりをして席を離れる。そのため原の弟子の女性、兪青(ユー・チン)が一幕演じることになり、商細蕊は兪青の歌声に聞きほれる。
しばらくすると原と兪青の歌う姿に嫉妬した原夫人が乗り込んでくる。商細蕊は助けに入り、商細蕊と兪青の二人で歌を歌う。その後、お礼を言う兪青に商細蕊は「潜龍記は間違いなく名作になりますよ」と妃役になることを説得し、彼女は引き受けることにする。送別会の帰り、范漣(ファン・リエン)は【四喜児の弟子の小周子(シャオチョウズ)の練習を聴いたが澄んだ声で見た目も良い】と話し、興味を持った商細蕊は小周子に会いに雲喜班へ行く。すると小周子の顔にはあざがあり「僕を助けてください」と土下座をしてくる。程鳳台は「私が何とかする。この子を雲喜班に置くのは惜しい」と言う。
(感想)妃役が決まって良かった。小周子のこと今後火種になりそうだけど…程鳳台はいつも何とかすると言ってくれる。(素敵)
第22話【己と戦え】ブロマンス度
ある日、絡子嶺(らくしれい)の匪賊が攻撃される。古大犁(グー・ダーリー)は曹貴修(ツァオ・グイシウ)の仕業だと思い彼の司令部へ行くが彼は攻撃を否定する。その後、程鳳台(チョン・フォンタイ)のもとに【古大犁に住まいを】と曹貴修が頼んでくる。軍営に置けばいいだろうと返す程鳳台に曹貴修は【古大犁が自分の子を妊娠している】ことを話し、程鳳台は大笑いする。程鳳台は古大犁の居所を用意する代わりに一肌脱いで欲しいと曹貴修に頼む。
古大犁は金持ちの夫人のふりをし四喜児(スーシーアル)の元へ行き「気晴らしに役者を家に置こうかと」とお金を渡し小周子(シャオチョウズ)を指名して1カ月の約束で連れ出す。小周子は水雲楼に連れて来られ、商細蕊(シャン・シールイ)に周香蕓(チョウ・シャンユン)と新たな名をもらう。四喜児の弟子が引き抜かれて来たと気に入らない団員達に商細蕊は「明朝、誰か周香蕓と一騎打ちしろ。芸で勝負だ」と言い放つ。翌朝、緊張で本来の実力を出せなかった周香蕓は相手の団員に負けてしまう。その後、商細蕊は周香蕓を食事に連れていく。申し訳なさそうな彼に「緊張はゆっくり治していくしかない」と話す商細蕊。周香蕓は「必ず恩返しを」と言う。
(感想)古大犁!!あの一夜で思い通りに妊娠した!(笑)小周子(周香蕓)は今後良い役者になるのかな?それにしてもすぐ程鳳台は小周子を何とかした。さすが。
第23話【運命共同体】ブロマンス度
商細蕊(シャン・シールイ)はわざと小周子(シャオチョウズ)をお店に置きざりにする。小周子は店主から食事代を請求されるが払えないため外で芸を売ってお金を得ることになる。緊張していた小周子だったがじきに堂々と歌えるようになる。
一方、南京の権力者で商細蕊の義父でもある劉漢雲(リウ・ハンユン)は【北平は武器密輸の中継地点で武器商人に正規軍が力を貸している】と報告を受けたため特命で北平に事実を調べに来ていた。絡子嶺の匪賊が通行人に追いはぎをしていたため攻撃したのも彼だった。劉漢雲により倉庫を全部押さえられた程鳳台(チョン・フォンタイ)は曹貴修(ツァオ・グイシウ)のもとに訪れ「隠し倉庫の武器をなんとか運び出せないか?」と相談する。「お手上げだから私のところに来たんだな」と言う彼に「私たちは運命共同体だぞ」と程鳳台は返す。その後、曹貴修は【武器のことは解決できるが助けがいる、劉漢雲に会わせてくれ】と程鳳台に言う。
翌日。商細蕊に招待された劉漢雲は新演目を観に来る。舞台で歌う小周子を見た范漣(ファン・リエン)や杜洛城(ドゥー・ルオチョン)は「細蕊さんくらいの歳には彼を超えた存在へと変貌を遂げてる可能性も」と噂する。水雲楼の団員達も「いつか追い抜かれますよ」と商細蕊に言い「私もそう思うよ。さすが私が見込んだだけある子だ」と商細蕊は微笑む。
(感想)商細蕊の義父の劉漢雲と程鳳台が敵対したら、なんか大変なことになりそう。舞台の周香蕓が可憐だった!
第24話【しがらみ】ブロマンス度
観劇中の劉漢雲(リウ・ハンユン)の元に曹貴修(ツァオ・グイシウ)がやって来る。「程の二旦那の銃は私がもらう予定でした。返していただきたい」「あの銃は内部抗争に使うのか?」劉漢雲は問い、曹貴修は「外敵との戦いに備えるためです」と答え、箱に入った日本軍の大尉の首を見せる。劉漢雲は君が愛国者なのは分かったと言い「私に何を望む?」と問う。曹貴修は「兵権を私に譲るよう父を説得してほしいのです」と頼む。
舞台が終わると四喜児(スーシーアル)が「卑怯な手で弟子を奪って」と怒って小周子(シャオチョウズ)を連れ戻しに来る。小周子は水雲楼に残りたいと懇願し、商細蕊(シャン・シールイ)は身請け証文の10倍の値段を払うと四喜児に提案するが拒否される。小周子は柱に自ら頭をぶつけ倒れ、四喜児に連れて行かれる。その後、商細蕊が小周子の元へ行くと水も与えられず放置され横になっていた。「お前には役者の才能がある。こんなところで死ぬな。私の技を全部教えてやる」商細蕊は励ます。
安王府の大奥様が亡くなった葬儀の場で劉漢雲は「お前の節回しの至る箇所に寧九郎(ニン・ジウラン)の趣を感じた」と商細蕊に言い、劉漢雲が寧九郎に会いたがっているのを感じた商細蕊は程鳳台(チョン・フォンタイ)に「私も会いたい、また共演できれば死んでもいい」と話す。「君に死なれては困る」と程鳳台は返し、劉漢雲が南京に帰る前に宴を開くよう頼まれているため【宴を名目にして寧九郎に出演を頼もう】と言う。
(感想)曹貴修が劉漢雲とうまく取引した!(首って怖い)四喜児は小周子の才能に気づいてるの?水雲楼に意地でも渡さなかった…。小周子の体が心配…。
第25話【達観】ブロマンス度
商細蕊(シャン・シールイ)と程鳳台(チョン・フォンタイ)は寧九郎(ニン・ジウラン)のもとへ行き、宴の招待状を見せて共演を頼む。寧九郎は劉漢雲(リウ・ハンユン)とは顔見知りだと話す。何十年も前、劉漢雲が宮中に上がったころ罷免されそうになり寧九郎の機転で助かったという出来事があったのだった。はじめは困惑していた寧九郎だったが「年の離れた友として誘われるなら引き受けよう」と共演を承諾する。
開演前の水雲楼の楽屋に原小荻(ユエン・シャオディー)の妻がやって来て兪青(ユー・チン)がいるから原小荻が毎日劇場に通うと文句を言って騒ぎ出す。原小荻が現れ「子弟関係以外の何ものでもない」と言い放ち、妻を連れて帰る。それを聞いていた兪青はショックを受け「私の芝居は喜劇に。もう歌えないわ」と商細蕊に話す。永遠に歌わないと頭を下げて謝る兪青に、商細蕊は「芝居が死んだらもう歌えない」と言って彼女の気持ちを受け入れ、公演は中止にすると皆に発表する。支配人である范漣(ファン・リエン)が大損害だと慌てる中、程鳳台は「商座長といれば稼げると信じている」と動じない。
劉漢雲の宴の日。寧九郎の登場に感激する劉漢雲。終演後、劉漢雲は「あのときなぜ助けてくれた?」と寧九郎に聞く。「役者に政は分からぬが芝居で謳われるのは大半が大義だ。何十年経ってもあのときの劉漢雲と変わらぬようだ。私の行いは正しかったらしい」と彼は答える。その後、劉漢雲は曹司令官と曹貴修(ツァオ・グイシウ)師団長に話があると連れ出す。
(感想)せっかくの潜龍記だったけど中止は仕方ない…。商細蕊も程鳳台も達観してる。
26話~49話(最終回)
(※クリックするとあらすじが表示されます)
第26話【烈火のごとく】ブロマンス度
劉漢雲(リウ・ハンユン)は【今すぐ兵権を譲れば南京で大官にする】と曹司令官に言う。激怒する司令官だったが劉漢雲にたしなめられ提案を承諾することになる。一方、宴に来ていた常之新(チャン・ジーシン)が范漣(ファン・リエン)に商細蕊(シャン・シールイ)のことを愚痴る。「あいつは程鳳台(チョン・フォンタイ)の疫病神になるぞ。義兄からあの男を遠ざけるんだ」それを聞いた商細蕊は「師姉を連れ去ったうえ私と程鳳台の仲を裂く気か」と激怒し常之新に殴りかかる。そこに程鳳台が慌てて止めに入るが商細蕊はなぜ邪魔をすると暴れ、程鳳台に噛みつく。その後「なぜ暴れた?」と程鳳台は聞くが商細蕊は答えず薬を渡す。
曹司令官は妻 美心(メイシン)に南京に行くことを伝える。私も一緒に行くと言う美心に「連れて行けない」と言い聞かす司令官。美心は泣きながら銃を取り「なぜ私を置いてくの、もういいわ」と銃の引き金をひく。しかし弾は入っていなかった。司令官は「まさかこの世にかくも熱い女子がいるとは」と美心を抱き寄せ「教えてやる、今回南京に向かうのは…」と耳打ちする。
劉漢雲が街で匪賊の処刑を執り行おうとする中、古大犁(グー・ダーリー)が銃を出すのを臘月紅(ラーユエホン)が気づき、銃だと叫び劉漢雲の命を救う。逃げる古大犁に曹貴修は早く北平から出ろと言う。劉漢雲は臘月紅に褒美を与えると言うと、臘月紅は「水雲楼を出てあなたに仕えたい」と懇願する。翌日、劉漢雲の命により小周子が水雲楼の居宅に連れられてくる。お礼を言いたいと言う商細蕊だったが劉漢雲はすでに臘月紅を連れて南京に発っていた。一方、常之新のお見舞いに行った程鳳台はそこで「商細蕊が私を殴った原因は君だ」と言われる。「君を彼から離そうとそんな話をしていたら本人に聞かれてた。彼はもう誰も信じないと思っていた。でも今は君を信じてる。商細蕊の心の中で君は家族同然の存在になってるのさ」程鳳台はそれを聞き「今知りました」と答える。
(感想)商細蕊と程鳳台のやり合いシーン楽しかった(笑)友情が深まってる感じ。臘月紅は今後出世していくのかな?
第27話【夫婦の形】ブロマンス度
商細蕊(シャン・シールイ)が小周子(シャオチョウズ)を弟子にする儀式をするなか、見守っていた程鳳台(チョン・フォンタイ)のもとに曽愛玉(ゾン・アイユー)が范漣(ファン・リエン)の子を出産しそうだと知らせが入る。范漣は杭州に行っていて不在の為、程鳳台が彼女の元に駆けつける。曽愛玉を病院に連れて行き無事出産となるが、病院にいる程鳳台を見かけた蒋夢萍(ジャン・モンピン)は誤解し、范湘児(ファン・シャンアル)に電話で知らせる。
范湘児は程鳳台に女と子がいると思いショックを受け、家に帰ってきた程鳳台を責め立てる。「手紙をよこす女もいる。春萱(チュンシュエン)とかね」と叫んだ彼女に動きを止める程鳳台。その名は実母の名だった。手紙はどこにあると聞くと范湘児は厨房で燃やしたと答える。燃えかすになった封筒と写真を見て「十数年捜してようやく来た手紙を燃やされるとは」と程鳳台は涙ぐみ家を出て行く。その後、程鳳台は水雲楼の居宅に行き、一番清潔だという部屋を用意してもらう。商細蕊は楽しそうに「なぜ喧嘩をしたんです?」と聞き、程鳳台は事の次第を話す。懐中時計を取り出し母の写真を見せた程鳳台に「私の写真を首飾りに?」商細蕊は言い「バカを言うな。私の母だ」程鳳台は言い返す。
(感想)知らなかったとはいえお母さんからの手紙燃やすの酷すぎる…。商細蕊の「私の写真を首飾りに?」ってセリフとそのあとのやり取り面白かった(笑)
第28話【腕の中の娘】ブロマンス度
水雲楼で世話になっている程鳳台(チョン・フォンタイ)のもとに范漣(ファン・リエン)がやってくる。范湘児(ファン・シャンアル)に曽愛玉(ゾン・アイユー)の子の父は自分だと話したが口裏を合わせていると思われたと范漣は言う。曽愛玉は産んだ子を程鳳台の娘として育てた方が幸せになると話し程鳳台に託して北平から発つ。程鳳台はその子を鳳乙(フォンイー)と名付け、水雲楼の居宅でかいがいしく育てる。鳳尾を見た商細蕊(シャン・シールイ)は子供が苦手だと言って逃げ、自分に子供はいらないと話す。「水雲楼は誰が継ぐ」程鳳台が聞くと商細蕊は小周子(シャオチョウズ)だと答える。その後、人力車は尻が痛いと言った程鳳台のために商細蕊は車を契約するが、程鳳台は断り「恩返しのつもりか?」と聞く。「二旦那が欲しがる物は何でもあげたい」商細蕊はこう答え、二人は笑顔で見つめ合う。
一方、范湘児は曽愛玉を調べ【女は二旦那と范漣を手玉に取った、二旦那の現金が尽きれば相手にされなくなる、そうしたら戻る】と義姉 美心(メイシン)に話す。
(感想) 程鳳台、赤ちゃんの世話に手こずっていたけど上手にこなしてた!予想外で素敵!商細蕊はイメージ通り?子供は苦手なのね(笑)
第29話【勝利への畏怖】ブロマンス度
梨園の最高峰を決める投票が行われる。最終選考に残ったのは商細蕊(シャン・シールイ)と復帰した寧九郎(ニン・ジウラン)、姜登宝(ジャン・ドンバオ)、四喜児(スーシーアル)の四人だった。【勝つのが怖い、寧先生は私の心の師だから衰えを受け入れられない】と商細蕊は程鳳台(チョン・フォンタイ)に話す。開票の結果トップは寧九郎と商細蕊の二人で3586票の同数だった。観客が騒ぎ出すなか、寧九郎の付き人がやって来て最後の一票を投じる。「寧先生のご意向です」その票は商細蕊だった。一票差で商細蕊が優勝する。
寧九郎は祝いに梨園の最高峰と書かれた大きな扁額を用意していて、水雲楼の居宅に扁額を届けに来る。商細蕊は寝ぼけていて夢うつつのまま寧九郎の話を聞く。【細蕊、お前は今の外の空と同じだ。どれほど分厚いレンガ越しでも最後には隙間を見つけ出し光を送ることが出来る。私にはどれだけお前が必要か、京劇にもお前が必要なんだよ】目が覚めた商細蕊は扁額が椅子に置かれているのに驚く。寧九郎が持ってきたと団員から聞き、寧九郎の話は夢じゃなかったと理解する。その後、程鳳台を呼び扁額の上に横にならせる。「私の宝は今全部この部屋にあります。祖師様、養父、寧先生の扁額と二旦那ですよ」こう言った商細蕊に程鳳台は動きを止め数秒後「感動した」と言う。
(感想)商細蕊に私の宝とまで言われるようになった程鳳台。友情度マックスで平和過ぎて今後が怖い気がする…。
第30話【最愛の妹】ブロマンス度
程鳳台(チョン・フォンタイ)は水雲楼の連続公演に妹の察察児(チャーチャーアル)を連れて来る。そんななか程鳳台を恨み脱獄した絡子嶺の匪賊の二親分が一人で個室にいた察察児を誘拐する。二親分が察察児を羽交い絞めにし銃を向けるなか、商細蕊(シャン・シールイ)は京劇姿のまま二親分に長棒を向け、程鳳台は説得を試みる。二親分の気をそらせた隙に商細蕊が銃を叩き落とし程鳳台は妹を助けだす。その後、程鳳台は銃で二親分を撃ち殺し、北平は危険なため察察児を香港の友人のもとへ送ることにする。ある日、母 春萱(チュンシュエン)の弟子だと言う女が程鳳台の元に訪れる。【師匠の引退後に私が名を継いだ、師匠は元気にしている】と彼女は話し、春萱の歌声の入ったレコードをくれ感激する程鳳台。
梨園の頂点にたった商細蕊に多くの広告依頼が来る。程鳳台のためにお金を稼ごうと考えた商細蕊は一つの依頼を受ける。広告の撮影の場で緊張でぎこちない商細蕊に程鳳台は寧先生と候先生の歌声のレコードを流し、その歌声にのせて商細蕊は自然にポーズをとり撮影がはかどる。最後に記念写真をすすめられた商細蕊は「二旦那一緒に撮りましょう」と誘い「私たちが出会った証しにもなる」と程鳳台はOKする。その後、上海の製綿工場で事故が起きたため范漣(ファン・リエン)が程鳳台に助けを求めに来る。范家のことには関われないと断る程鳳台だったが上海に向かうことにする。
(感想)二親分を撃ったけどこれって殺人にはならないのかな?(色々細工するんだろうからバレないのかな)商細蕊と程鳳台の記念写真が良い感じ。
第31話【わだかまり】ブロマンス度
水雲楼の帳簿を見た范湘児(ファン・シャンアル)は金食い虫だと気分を害し、水雲楼にやって来る。帳簿を商細蕊(シャン・シールイ)に見せても字が分からないため、范湘児は執事に字を教えさせる。そのうえ減量なさいと言い放つ。「水雲楼は自立すべきなのよ。なんでも二旦那に頼って」と范湘児は執事に愚痴る。字の教育に耐えられなくなった商細蕊は寧九郎(ニン・ジウラン)のところへ逃げる。上海の程鳳台(チョン・フォンタイ)を訪ねて奥様を何とかして貰うと話す商細蕊に寧九郎は【上海の梨園会館から届いた宴の招待状があるから代わりに出てくれ】と頼む。
商細蕊は上海に着き、迎えに来た知り合いの役者 林丹秋(リン・ダンチウ)と梨園会館に向かう。そこで上海の役者たちに舞台に立ってほしいと懇願され了承する。その後、商細蕊は程鳳台に会いに行く。「突然上海にやって来るなんて水雲楼でまた問題が起きたのか」こう笑う程鳳台に「写真を渡しに」と商細蕊は先日一緒に撮った写真を渡す。裏には【知音へ】と書かれていた。商細蕊は上海の役者たちと舞台に立つことを話し、数日部屋を借してもらう。そんななか林丹秋の妹が兄に役者をやめさせ故郷に帰らせようとしている話を聞いた商細蕊は「役者として芽が出てきたのに妹のために辞めるなんて」と程鳳台に話す。「何も不思議はない、役者業より妹の方が大事だ。妹を持たぬ君には分かるまい」こう言った程鳳台に「私にもいますよ」と商細蕊は実妹の存在を打ち明ける。「私は拾われ子ですし記憶もあいまいです」こう言う商細蕊に「実の両親に会いたいとは?」程鳳台は聞く。「顔さえ覚えていないし私を歓迎してくれない可能性もある」商細蕊は答える。
(感想)商細蕊は程鳳台に懐きまくってる(笑)上海にまで行くなんて。部屋も貸してもらって一緒に食事して肉も切ってもらってた(笑)
第32話【想起】ブロマンス度
林丹秋(リン・ダンチウ)の妹がしていた玉の欠片の首飾りを見て商細蕊(シャン・シールイ)は驚く。自分も同じ玉の欠片の首飾りを持っていたのだった。彼女を見た程鳳台(チョン・フォンタイ)も驚き、范漣(ファン・リエン)の子を産んだ曽愛玉(ゾン・アイユー)だと商細蕊に話す。その夜、商細蕊は幼い頃の夢を見る。割れた玉の二つの欠片をそれぞれ妹と自分で首飾りにしていたこと、芝居に見とれ自分が家族とはぐれてしまったことをはっきり思い出す。
翌日、商細蕊は林丹秋の家に向かい、林丹秋がいないなか家に入れてもらう。林丹秋に役者を辞めないよう説得してほしいと話しつつ曽愛玉の生い立ちを探る。彼女は小さい頃兄が芝居に見とれはぐれてしまった、それきり十数年も行方知らずだったと話す。商細蕊の記憶と同じだった。このことを程鳳台に話すと偶然が過ぎると彼は驚き、彼女が子供と引き換えに金を求めたのは林丹秋の借金を返すためだったと話す。翌日、商細蕊と程鳳台は林丹秋が借金をしていた高利貸しを見つけて話を聞く。高利貸しの男は曽愛玉が生き別れの兄を探していると知り、似たエピソードのあった林丹秋が話し合って兄妹と認め合ったのだと言う。商細蕊は上海を発とうとしていた林丹秋の元へ駆けつけ殴り倒す。【妹を騙し苦労させた、大金をどうやって稼いだか考えなかったのか?】怒鳴る商細蕊に林丹秋は【騙したつもりはない、幼い頃のことは覚えていないが師匠いわく私は文人の家の子で愛玉から聞いたお兄さんの話と全く同じでした】と弁解する。
(感想)前回、商細蕊の妹の話が出たからいつか妹が出るかな?と思っていたらすぐ出た!(笑)しかも曽愛玉って!!早く本当の兄が商細蕊って知ってほしいな。
第33話【戻らない日々】ブロマンス度
林丹秋(リン・ダンチウ)は【曽愛玉(ゾン・アイユー)のために真人間に生まれ変わって暮らそうと思ったが借金が多くて逃げられなかった、そのとき愛玉が家を売って借金を返してあげると言い、それで実の妹かに関わらず一生守り曹家を継いで恩を報いようと心に決めた】と商細蕊(シャン・シールイ)に話して泣いて詫びる。商細蕊はそんな彼に玉の首飾りを渡し妹を託し、自分が本当の兄だとは告げずに別れる。
ある日、商細蕊は自分を捜していたという女に、酒浸りで脚を怪我した陳紉香(チェン・レンシャン)のもとへ連れて行かれる。陳紉香は【上海の恋人に見捨てられた】と話す。彼女の家族が反対して駆け落ちしたが捕まって脚を殴打され空き地に捨てられたと。「脚を治して公演をしろ。世間で話題になれば恋人も気づき会いに来てくれるはずだ」商細蕊はこう提案し商細蕊と陳紉香の共演の舞台が行われる。数日後、陳紉香に手紙が届く。【今世ではご縁がないようです、お元気で】と二人が写った写真の裏に書かれていた。陳紉香は涙を流し、その後舞台で力なく歌い皆がざわつく。商細蕊はこの結果に落ち込み「陳先生は舞台で死ねてよかったのかも」と程鳳台(チョン・フォンタイ)に話す。そして「私が悲しいのは先は予測できず思いがけぬことで秘伝の技が途絶える点です。今日消えるのは仙人歩法。明日消えるのは私の玄女歩法と商家の棍法。梨園の優れた技がどれだけ消えていくか」嘆く商細蕊に「先は予測できない、人の心はさらに予測できない」程鳳台は慰める。
(感想)実の兄と告げなかった…。商細蕊って大人。本当に林丹秋が妹を守って恩に報いてくれたらいいけど…。陳紉香…恋愛でこんなふうになってしまうなんて。
第34話【変わりゆく世界】ブロマンス度
范湘児(ファン・シャンアル)は【鳳乙(フォンイー)は范漣(ファン・リエン)の子】だと水雲楼の皆が言っていたと報告を受ける。程鳳台(チョン・フォンタイ)が家に帰ってくると范湘児は機嫌を直す。そんななか鳳乙が愛おしくなった范漣は家に連れて帰ろうとし、商細蕊(シャン・シールイ)は顔色を変える。棒を持って追い返し、商細蕊は鳳乙を部屋に連れて行き世話をして可愛がる。
その後、程鳳台の稼業は拡大し商細蕊はさらなる人気役者になっていく。穏やかな日々が続く中、七七事変が起こり北平が日本軍に陥落する。京劇の一座はどこも赤字になり皆北平を離れていく。姜登宝(ジャン・ドンバオ)もいつ北平を離れるかと父 姜栄寿(ジャン・ロンショウ) に相談するが「我らの根城はもとより北平。どこへ行けと?」と父は答える。そんななか水雲楼の根城に日本兵がやってくる。程鳳台を見ると「曹司令官のご親族は我々の友人」と言い、商細蕊に【中日交流同好会に入会してほしい】と言ってくる。すでに梨園会があると商細蕊が答えると、日本兵は「それは過去の集まりだ」と言い放つ。寧九郎(ニン・ジウラン)のもとに中日交流同好会の会長に任命するという紙が届き「災いは避けられない。だが断る余地はあるはず」と寧九郎は言う。
一方【劉漢雲(リウ・ハンユン)が曹家の軍を吸収する】という報告の電話が曹貴修(ツァオ・グイシウ)に入る。私から兵権を奪う気か?と腹を立てる中、暗号文の電報が届く。曹貴修が暗号を解くとそれは【父の名】だった。
(感想)本当にここ数話穏やかだなと思ってた(笑)でも七七事変が起きてドラマがいっきに面白くなるかな?
第35話【北平(ほくへい)陥落の犠牲者】ブロマンス度
実は曹司令官は日本軍に寝返っておらず【私は日本軍の状況を探る。お前が立役者で私は裏方】と曹貴修(ツァオ・グイシウ)に話していたのだった。ある日、兪青(ユー・チン)が私財を売って金に換えていたのを知った商細蕊(シャン・シールイ)と程鳳台(チョン・フォンタイ)は彼女の元を訪れる。兪青は「私はもう役者の限界を迎えた」と言い、友人と新聞社を立ち上げるため北平を去ると話す。その後、商細蕊は兪青から買った髪飾りを一座の女子に配ろうと思っていると付き人の小来(シャオライ)に話す。そして一つを小来の髪につけてあげる。
そんなある夜、一座の皆で公演から帰る途中、小来が座長の衣装を第一楼に忘れてきたと一人で取りに戻る。途中、日本兵に襲われていた女子を助けた小来はその女子と共に日本兵に追いかけられてしまう。小来と女子は逃げて第一楼に隠れるが見つかってしまう。翌日、小来が根城に戻っていないことに皆が気づく。第一楼に探しに行くと小来は死んでいた。商細蕊は激高し敵を討ちに刀を持って日本軍本部へ向かう。道中それを見かけた范湘児(ファン・シャンアル)が「兵士を一人殺したら弟子も全員死刑になるわよ」と止めに入る。団員たちに体を掴まれ商細蕊は刀を地面に投げつける。その後、商細蕊は小来の遺体に一晩中付き添い、そばに置かれていた髪飾りを再度つけてあげる。「苦労ばかりかけた。謝るよ。お前に償いたい」小来との思い出を思い返し涙を流しながら話しかけるのだった。
(感想)小来…。商細蕊が髪飾りを付けたとき嫌な予感はした。でも急にこんなことになるなんて!!男…そういう商売のところに行けばいいだけじゃ?なんで一般女子を襲うの?こういう犯罪が一番許せない。怒りと悲しさでいっぱいになった回でした…。
第36話【虚構の生(せい)】ブロマンス度
商細蕊(シャン・シールイ)は亡くなった小来(シャオライ)を妻に迎えることにする。死後同じ墓に入れば小来が寂しくないと考えてのことだった。後日式を挙げるため立会人を寧九郎(ニン・ジウラン)に頼もうと彼のもとに訪れると彼は頭を丸め出家していた。梨園から離れることにした寧九郎に商細蕊は泣きすがる。寧九郎と斉王は斉王府を離れ、斉王府は日本軍に収用される。商細蕊は斉王府からの帰り、記者に以前上海の日本料理店で日本人の知り合いの雪之誠(シュエジーチョン)と食事をした際の写真をネタに恐喝され、名刺を渡されいつでも連絡をと言われる。
そんななか侯玉魁(ホウ・ユークイ)は日本軍に息子を投獄され京劇の公演を迫られる。侯玉魁の公演の日、京劇関係者が観劇に集まり、体はアヘンでボロボロで喉も限界のなか侯玉魁は力を振り絞って演じる。途中の休憩の際、日本兵が舞台に立ち、ここに集まる名優に向かって【日中文化共進同意書】に署名をしてほしいと言う。商細蕊のところに紙を持って来た日本兵に商細蕊は考えさせてくれと言うが、日本兵は無理強いし商細蕊は抵抗する。
(感想)小来を娶るって言った時予想外のことだったのですごく感動した。小来あの世で喜んでくれるかな?前回から不穏な雰囲気が漂い始めてきた。
第37話【命懸けの抵抗】ブロマンス度
署名に抵抗していた商細蕊(シャン・シールイ)の前に日本人の友人 雪之誠(シュエジーチョン)が「やめろ」と止め日本兵を去らせる。侯玉魁(ホウ・ユークイ)は第二幕でセリフを変え、日本兵に敵意をあらわにすると彼らに息子の足を撃たれてしまい、侯玉魁は血を吐き倒れる。二人とも命は助かったが侯玉魁のほうはもう長くなかった。商細蕊が「日本人には雪之誠のように良い奴もいるのに一部の兵士のように横暴で残虐な奴もいる」と嘆くと程鳳台(チョン・フォンタイ)は「考えが甘いな。戦争は善良な人も獣に変える」と諭す。その後、商細蕊は侯先生だけを矢面に立たせられないと言って公演を再開する。
程鳳台の屋敷に日本軍の坂田大佐が訪れる。水雲楼に投資していることを知っている、今日の公演に連れて行ってくださいと頼まれる。梨園会館で公演の準備中だった商細蕊は軍人の隣に程鳳台がいると知って驚く。その後、商細蕊は日本兵を挑発する演目を演じ、坂田大佐は「我々への抵抗をあおっている、危険人物だ」と激怒する。終演後、程鳳台は商細蕊のもとに怒鳴りこむ。「連中が禁じた異国人との戦いをわざと歌ったな。自ら標的になるとは」「何様のつもりだ」商細蕊も腹を立て程鳳台に殴りかかろうとして皆に止められる。
(感想)商細蕊が目を付けられてしまった。今後心配…。程鳳台の激怒っぷりも商細蕊を思うからこそだけど、穏やかな時とワイルドなときそれぞれカッコいい。
第38話【入り混じる真偽】ブロマンス度
梨園春鑑に商細蕊(シャン・シールイ)が上海の日本料理屋で雪之誠(シュエジーチョン)と会食した際の酌婦と情事があったという記事が載る。程鳳台(チョン・フォンタイ)が問いただすと「情事なんてでっちあげだ」と商細蕊はきっぱり否定する。その後、程鳳台は坂田大佐と会い、先日【自分の輸送路を使って物資を運び同行しろ】と頼まれた件に対して、日本軍の武器を運ぶことは国賊とみなされるなど理由を付けて報酬の値上げを要求する。
水雲楼の根城に商細蕊の義兄が訪れる。商細蕊の情事の記事を信じた彼は商細蕊を叩きのめそうとするが、程鳳台が「話し合えばいい」と止める。お見合いさせるべきだった、韓家の娘と結婚しろと要求する義兄に「小来がいます」と商細蕊は拒否する。その頃、姜登宝(ジャン・ドンバオ)は日本料理屋で日本人といる商細蕊の写真を友人から手に入れたため、父に見せ「これを利用して奴を追い込んでは?」と提案する。その後、侯玉魁(ホウ・ユークイ)が亡くなり、葬儀の場で姜栄寿(ジャン・ロンショウ)は商細蕊に【中日交流同好会の会長を引き受けてくれたら旧怨は全て水に流そう】と話しかけるが商細蕊は拒絶して去る。
(感想)日本料理屋でのこと…今後も問題になっていくのかな?程鳳台は坂田大佐に値上げ要求したり強気。
第39話【苦悶】ブロマンス度
商細蕊(シャン・シールイ)と雪之誠(シュエジーチョン)が日本料理屋で会食した際の写真の存在を新聞社社長から教えられる程鳳台(チョン・フォンタイ)。商細蕊が日本の着物を着て舞った写真もあった。明日新聞に載るが、私には拒否することが出来ないと社長は話し、程鳳台は商細蕊の元へ行き激怒する。雪之誠は本名を九条和馬といい日本軍九条少将の弟だった。程鳳台は会食の場にいた杜洛城(ドゥー・ルオチョン)にも怒るが、彼は雪之誠が九条和馬だと知っていたが本当に敵国軍人なら戦時中に付き合うものかと言い返し、程鳳台は呆れる。
そんななか商細蕊が公演中、観客が「こいつは日本の服を着て日本の舞いを踊った」と騒ぎ立て、商細蕊を引っ張り舞台の下に投げ落とす。体がボロボロになった商細蕊は義兄に手当をしてもらう。一方、坂田大佐に頼まれ日本軍の物資の運搬の同行をしていた程鳳台は絡子嶺の匪賊に襲われる。しかしこれは計画通りの芝居だった。程鳳台は国賊になりたくないため、古大犁(グー・ダーリー)に数日したらうちに身代金を要求しろと言う。しかし曹貴修(ツァオ・グイシウ)が【坂田は程鳳台を信用できる人間か試してるだけ】だと話し、日本軍の元に荷物を送り届けろと言う。
(感想)確かにこの時期に日本の着物着た商細蕊は安易だと思う…。商細蕊の体、喉とか大丈夫かな?
第40話【針の筵(むしろ)】ブロマンス度
商細蕊(シャン・シールイ)は耳鳴りがしていると言うが医者は原因は心の問題ではと診断する。商細蕊がなじみの食堂に行くと「愛国心は?」と皆が非難の目を向け、商細蕊は【全部誤解だ、応援してると言うならなぜ私を信じない?敵国の者にすり寄ったりするものか】と毅然と言い返す。その後、公演の最中、商細蕊は様子がおかしくなり、耳鳴りを感じ動きを止めてしまう。
一方、匪賊に解放された程鳳台(チョン・フォンタイ)は日本軍の物資を送り届けた後、坂田大佐の元へ訪れ小切手を受け取る。その後、水雲楼の根城にお土産を持っていく程鳳台。しかし商細蕊は杜洛城(ドゥー・ルオチョン)と酒場に出かけて自暴自棄になっていた。そこに程鳳台が現れ、皆を追い払う。耳が不自由になったと言う商細蕊に「嘘を言うな。医者が君は間欠的な耳鳴りだと言ってた。今は聞こえてる」と咎めると「それに何の意味が?舞台に上がると聞こえなくなります。神の意思です。私に役者を辞めろと言ってる」と商細蕊は言い返す。「役者を辞めたいならそうすればいい。水雲楼の出資者である私が認めよう。私は君が楽しく生きていてくれたらそれで十分だ」程鳳台は優しく返す。「御贔屓筋と知音は違います。それに私が違う生業ならこの出会いもない」「縁のある相手は天に定められている。いつかは必ず巡り合う運命なんだ」程鳳台は優しく語り掛ける。
(感想)商細蕊の耳が!本当に心の問題なら良いけど…。最後の程鳳台のセリフ、男同士で運命とか言ったりするの、やっぱりこのドラマは耽美小説原作なんだと改めて思う(笑)
第41話【芝居からの解放】ブロマンス度
商細蕊(シャン・シールイ)は「私は芝居しかできない。養父が私を買ったのは芝居の為。私が生きるのもやはり芝居の為。芝居なしで商細蕊の3文字には何も価値がない」と落ち込んで言うと「十分恩は返せたろう、今後は自分の人生を歩め」と程鳳台(チョン・フォンタイ)は返す。その後、程鳳台は団員たちに「今日から団長の前で芝居という言葉は使うな、座長の心身の健康が最優先だ」と注意する。翌日、范湘児(ファン・シャンアル)は「二旦那は昨夜どこに泊まった?」と従者に聞き、商細蕊の耳が聞こえなくなった為泊まって世話を…と報告を受ける。范湘児は水雲楼に朝鮮ニンジンや肉料理の差し入れをし、商細蕊はお礼に彼女の屋敷に行く。そこで「もし治らなければ普通の生活をすればいい」と励まされ、商細蕊は戸惑う。
その頃、坂田大佐は商細蕊の耳が聞こえなくなったと知り、中日戯曲同好会の会長を姜栄寿(ジャン・ロンショウ)にやらせることにし発表する。そんななか劇場に幽霊が出ると噂が出る。見に行った程鳳台は舞台にいた商細蕊を驚かすとびっくりした彼に殴られる。幽霊は商細蕊で夜中に歌っていたのだった。【ある子供が隣家の犬に驚いて話せなくなった。何も体に問題なかったが治らなかった。医者が犬を連れてきて再度刺激しろと提案してその通りにしたら治った】と留学時代聞いた話をする。程鳳台は精神面さえ克服すればまた舞台に戻れるというアドバイスをしたのだが、水雲楼の根城に戻った商細蕊は屋根の上から飛び降りようとする。「舞台から落ちて聞こえなくなったならもう一度落ちれば治るかも」そして飛び降りた商細蕊を助ける程鳳台。程鳳台の上に落ちた商細蕊は足を怪我する。程鳳台は商細蕊の足をマッサージして世話する。この出来事を聞いた范湘児はおかしくなった商細蕊に鳳乙(フォン・イー)を任せておけないと取り上げに行く。唯一の肉親だと言って商細蕊は涙ながらに説得するが返してもらえない。そこに程鳳台が来て「任せてくれ」と言って范湘児から鳳乙を抱き上げ商細蕊に渡す。
(感想)この回はちょっとギャグっぽいシーンがちらほら(笑)夜中に劇場で歌う商細蕊をお化けのふりして驚かした程鳳台の顔(ばぁ!とか言って)とか屋根から飛び降りた商細蕊の下になった程鳳台が地面に頭をぶつけたときの効果音とか(笑)
第42話【君のために】ブロマンス度
ある日、程鳳台(チョン・フォンタイ)は商細蕊(シャン・シールイ)を狩りに連れて行く。そこで匪賊に襲われた程鳳台は撃たれて馬から落ちる。商細蕊は必至になって匪賊に反撃すると、やめてと懇願した男は范漣(ファン・リエン)だった。程鳳台の作戦で商細蕊に刺激療法を行ったのだった。商細蕊はおかげで治り、舞台に立つ。そんななか臘月紅(ラーユエホン)が劇場に現れ商細蕊を銃で撃つ。劇場内は大混乱になり商細蕊は病院に運ばれる。手術し入院する商細蕊を程鳳台は泊まり込みで世話する。商細蕊を撃った弾は国民政府が特務で使うもので 親日派が狙われていた。姜登宝(ジャン・ドンバオ)が殺されたと聞き、商細蕊は自国民を襲うとはとショックを受ける。
その後、日本人を妻にした薛千山(シュエ・チエンシャン)宅に臘月紅が襲撃に来る。師姉が【どうかしてる。私の夫を殺すの?】と責め、薛千山と臘月紅が乱闘になる中、師姉が臘月紅を背後から撃つ。臘月紅の遺体を前に「我々を含む国賊を始末したら出世させると劉漢雲(リウ・ハンユン)が言ったんだ」と薛千山は商細蕊に話す。「国賊じゃない、必要ない死だ」商細蕊は言う。その後、商細蕊は程鳳台に「鳳乙(フォンイー)を連れて帰ってください」と頼む。「劉漢雲が心配か?」「それだけじゃない、考えたんです。鳳乙は伯父といたら父も母もいませんが程家に行けば父に母親代わりもいます」商細蕊は涙ぐみながら鳳乙を見送る。
(感想)程鳳台の作戦…そうかなと思った(笑)姜登宝が死んでびっくり。簡単に死んでいくのね…。 なんか日本軍だけでなく劉漢雲もきな臭くなってきた。
第43話【女役の不在】ブロマンス度
商細蕊(シャン・シールイ)は水雲楼の団員たちに高楼で発声練習をさせる。長らく男役ばかりが重視され女役は脇役だったが寧九郎(ニン・ジウラン)の登場が女役のあり方を変えた、人の心を掴めば梨園の王になれると商細蕊は皆に語る。そんななか四喜児(スーシーアル)が病気の為正気を失い街を徘徊していた。彼は商細蕊を寧九郎だと思い込み【皆私が毒を飲ませあんたの喉を痛めたと噂したがそんなわけない、知らないんだ、私がどれだけあんたを敬愛してるか】と心の内を明かすのだった。
商細蕊は程鳳台(チョン・フォンタイ)に芝居をいくつかフイルムに収めたいと話す。身の危険に遭い怖くなったのと【日本は京劇の文化を消す】と考えたためだった。その後、商細蕊は息子が亡くなり悲嘆に暮れている姜栄寿(ジャン・ロンショウ)のところへ向かい「仙人歩法を映像に残したい」と頼む。「あなたには恨みもあるが素晴らしい技をお持ちなのは確か。敬服しています」こう話す商細蕊に姜栄寿は嬉しそうに泣いて笑う。「我らは何を争い奪い合ってきたのか。だが遅かった20年ほどな。私はもう仙人歩法をこなせぬ。伝授してやるからお前が舞え」姜栄寿はこう話し、商細蕊は頭を下げ伝授してもらう。
一方、程鳳台のもとに曹貴修(ツァオ・グイシウ)から軍営に来いと手紙が来る。そこに察察児(チャーチャーアル)が現れ【日本の荷を運んでいるのね】と兄を責める。「私は愚かなまねはしない、事情がある」程鳳台は言い返すが察察児は「ごまかさないで」と怒りをぶつける。程鳳台が出発する当日、察察児は銃を自分の頭に当て「お願いよ、考え直して。国賊は悲惨な末路を。だから行かないで」と程鳳台を止める。その後、動じない程鳳台に銃を向ける。
(感想)姜栄寿と和解するシーンは感動的だった。本当になんであんなにやり合ってたのか…。ここに来て察察児が!!程鳳台は愚かな真似はしないと言ったけど信じられないのかな。
第44話【翻弄】ブロマンス度
察察児(チャーチャーアル)は銃を撃つが、程鳳台(チョン・フォンタイ)には当たらずそのまま程鳳台は車に乗り込んで行く。その頃、商細蕊(シャン・シールイ)のところに迷惑をかけたと雪之誠(シュエジーチョン)が謝罪に来る。あなたは九条家の人間だそうですね、今回の戦争に影響のある家だ、縁は今日で終わりにと商細蕊は言い放ち、雪之誠は悲しそうに涙を流す。そんななか商細蕊の義兄が【亡くなった四喜児(スーシーアル)の葬儀をお前と水雲楼に頼みたいと】言ってくる。日本軍から睨まれている友がいて、葬儀に紛れて北平から友を出したいのだと話し、商細蕊は了承する。
数日後、四喜児の棺を運ぶ道中、異臭がすると日本軍に止められる。実は義兄は商細蕊に内緒でペニシリンやモルヒネなどを入れていたのだった。なぜ内緒に、梨園全体を巻き添えに?と商細蕊は義兄を責める。梨園関係者が日本軍に賄賂を渡そうとするが日本軍は拒否し、切羽詰まった商細蕊は九条和馬(雪之誠)を出せと言う。雪之誠のおかげで棺を外へ運べるようになり「絶交と言ったのは私なのにあなたを頼りにしてしまった」とバツの悪い商細蕊。この場面を見ていた民衆が商細蕊を親日だと信じてしまう可能性が高いと雪之誠は話し「それは事実です。普通は役者が軍人など動かせません。交流がある証拠だ」と商細蕊は返す。
一方、程鳳台は曹貴修(ツァオ・グイシウ)に【留仙洞を通る際日本軍の荷ごと爆破する】という作戦を伝えられ、この作戦を万全に期すため九条に同行してくれと頼まれる。その後、程鳳台が家に帰ると察察児が失踪したと知らされる。
(感想)商細蕊は親日で国賊だと民衆に思われてしまったけど…今後どうなるか心配。察察児はどこに行ったのかな。
第45話【別々の道】ブロマンス度
商細蕊(シャン・シールイ)は程鳳台(チョン・フォンタイ)に「お嫁に行ったと思っては?」と察察児(チャーチャーアル) の件で励ます。程鳳台は「なぜ聞かない?私が国賊かどうか」と問うと「あり得ない」とあっさり商細蕊は答える。そんななか日本兵が捕まえた中に察察児らしき子がいると伝えられ二人は駆けつけるが違った。もう捜さないつもりだと涙を流す程鳳台。その後察察児は延安にいると分かるが察察児は戻りたがらず程鳳台と縁を切ると新聞に発表する。
程鳳台は商細蕊に「やりかけの用が済んだらここを離れる」と告げる。まず上海に戻りその後香港へ、イギリスに行くかも、と話す程鳳台に「お戻りは?」と商細蕊は聞く。「戦争が終わったら」と程鳳台は答えた後「私と一緒に上海へ。公演のつもりで」と商細蕊を誘う。商細蕊はしばらく考え込んだ後「いつかは別れの時が来る。上海で長居は無理だし、イギリスで公演しても馬の耳に念仏だ。二旦那は安心して極楽浄土へ」と答える。「君って奴は縁起の悪い」程鳳台が咎めると商細蕊は笑い出す。
その後、商細蕊は義兄の友の理想だという【誰もが飯や食に困らぬ国を作る】という大事の話に賛同し、装飾品などを売って作った大金を義兄に渡す。翌晩、商細蕊は程鳳台一人に特別に劇の一部を見せる。途中、商細蕊は劇を止め「腹が減った、一緒に夜食を」と程鳳台の手を取って外に出る。
(感想)商細蕊と程鳳台の別れの日が近づいてる様子…。寂しくなってきた…。義兄に渡したお金はちゃんと良いことに使われるんだよね?(←疑い深い)
第46話【通い合う心】ブロマンス度
程鳳台(チョン・フォンタイ)は肩を並べて歩く商細蕊(シャン・シールイ)に「君は自分の想像以上に人から愛されているんだ」と話す。「役者は最高です。舞台に立てばすぐに私を蔑む者たちを忘れられる」商細蕊がこう答えると「なら役者を続ければ幸せだな」と程鳳台は言う。
その後商細蕊は「一曲歌っても?」と歌い出し、程鳳台はそれを微笑みながら見つめる。
その後、程鳳台は絡子嶺の匪賊の古大犁(グー・ダーリー)のもとへ行く。彼女は味方を殺した日本兵に復讐をすると話し、翌日産んだ赤子を曹貴修(ツァオ・グイシウ)に渡してほしいと頼む。程鳳台は曹貴修に赤子を渡し留仙洞の作戦を話し合う。程鳳台が九条を導けたらいいが、出来なかったら私が留仙洞に追い込むと曹貴修は話す。程鳳台は「妻と子供に会うために私は生きたい」と話し、曹貴修は「私の爆弾は仲間を巻き添えになどしない」と安心させる。その後、程鳳台は体を張って九条たち日本軍を留仙洞に導く。日本軍と荷物が洞の中に入ったとき、隠れていた曹貴修が空に銃を撃ち合図する。これにより曹貴修の軍と日本軍の戦いになり、洞内で曹貴修の配下がマッチに火を付け、程鳳台に逃げるように言う。直後爆発が起こり、程鳳台は必死に外に走る。
(感想)留仙洞に導く前後の出来事はハラハラした。爆発が起きたけど…程鳳台逃げられたよね?
第47話【唯一無二の君】ブロマンス度
程鳳台(チョン・フォンタイ)の戻りが遅いと心配して待つ商細蕊(シャン・シールイ)のもとに程鳳台が重傷を負って戻ったと知らせが入る。程家で身動きせず眠る程鳳台。「あの男が日本軍を怒らせたせいで弟は協力を余儀なくされたの」と怒る美心(メイシン)。その後、駆けつけた商細蕊に、美心は外から棺を見せ【先ほど息を引き取ったの、あなたを梨園の最高峰にさせたのにあなたの《戦金山》が原因で軍に協力する羽目に、あなたの行いが弟を殺したのよ】と責める。商細蕊は跪いて大号泣し地面に突っ伏す。そこに蒋夢萍(ジャン・モンピン)が現れ「二旦那はきっと持ちこたえられる、まだ命はある」と教え、商細蕊は立ち上がる。棺に駆け寄り蓋を開けると中は空だった。「二旦那はどこだ」と商細蕊は発狂し駆け出し、その後水雲楼の団員たちに介抱される。
杜洛城(ドゥー・ルオチョン)に「仮に二旦那が死んだとしても君のせいじゃない」と慰められるが「香山で罪を償う」と商細蕊は歩き出す。皆が止めると商細蕊は噛みつき暴れ、団員は彼の顔を叩いて正気に戻そうとするが、心の傷の再発により発作が起き再度暴れ出す。その後、杜洛城が美心へ抗議をし、程家に商細蕊と共に訪れる。床(とこ)に横たわった程鳳台の姿を見ると商細蕊は涙ぐみながら跪き床に頭をつける。そして【人参を薬湯にして二旦那に飲ませる】と言い出し、范湘児(ファン・シャンアル)に作るよう頼み、商細蕊は程鳳台の眠る床の上に座りずっと寄り添う。薬湯を作ろうとしない范湘児。医者も「この状態では飲めません」と言うが、商細蕊は近くにあったお茶を程鳳台の口に流し喉をさすり飲ませることが出来る。「江湖の古い方法で死人にでも飲ませられる」と商細蕊が言うと「早く言って」と范湘児は薬湯を煎じに行く。
出版社で薛(シュエ)社長と杜洛城は【あの二人の絆がここまで深いとは】と話す。杜洛城が帰ると社長の日本人妻が現れ「日中文化交流会を行います」と言い、あなたにも協力してほしいと呼んでほしい5人の作家リストを渡す。社長はさりげなく断るが妻は上層部に報告したと言って作家を呼ぶことを迫る。
(感想)程鳳台思ったより重症だった…。棺は酷い…。薛社長…なんで日本人の妻を持ってたかなぁ…。なんかまた大変なこと起きそう…。
第48話【憂い】ブロマンス度
薛(シュエ)社長が杜洛城(ドゥー・ルオチョン)に日本軍が文化交流会に参加しろと言っていると伝えると、杜洛城は「誰が行くか」と断る。なら北平を出ろと助言する社長。一方、程鳳台(チョン・フォンタイ)につきっきりで世話をする商細蕊(シャン・シールイ)のもとに小周子(シャオチョウズ)が来る。商細蕊は小周子に水雲楼の印章を渡し【お前が水雲楼を管理しろ、私は余裕がない】と話す。
そんななか水雲楼の団員の一人が水雲楼から出ていくと騒ぎ出す。そこに小周子が戻り「違約金を払え」と言う。小周子は印章を見せ【師匠がくれた、師匠は一座を僕に託した】と皆に話すと、その団員は印章をよこせと殴りかかって来る。印章を奪われてしまうが小周子は商細蕊から教わった棍法で相手を叩きのめして印章を取り返す。団員たちは「あなたについていく」と口々に言う。
翌日、坂田大佐が程家に程鳳台の様子を見に来て「日本軍の病院で検査をさせろ」と言う。そんななか商細蕊はハサミを手に取り坂田大佐の背後から背中を突き刺す。坂田大佐の配下が商細蕊を取り押さえ、その後商細蕊は牢獄に入れられてしまう。軍部に帰った坂田大佐のもとに雪之誠(シュエジーチョン)が現れ、この程度の怪我で牢獄なんてと大佐を責め、商細蕊を解放しろと詰め寄る。大佐は「階級はこちらが上だ」と言い、雪之誠は「あなたは九条家の臣下だ」と言い返す。そこに程鳳台の検査結果の報告がくる。かろうじて助かっただけという報告に大佐は【私たちを欺いてないのか】と思い、約束通り薬を渡すことにする。
牢に入れられた商細蕊は程鳳台の薬の時間だ、程家に帰してくれと泣き叫ぶ。そこに雪之誠が来て「ここから必ず出します」と言う。
(感想)水雲楼のことより程鳳台のことで頭いっぱいの商細蕊。坂田大佐を刺した時は驚いた。こんなことして大丈夫なのかな…。次回で最終回!
第49話(最終話)【究極の絆】ブロマンス度
牢から出された商細蕊(シャン・シールイ)は坂田大佐に【程鳳台(チョン・フォンタイ)の薬を渡す代わりに和服を身にまとい歌舞伎を舞え】と言われる。素直に聞き入れようとする商細蕊だったが雪之誠(シュエジーチョン)が商細蕊をかばい、私が前線に行く、だから彼を巻き込まないでくれと頼む。坂田は了承し商細蕊は急いで程家に薬を持って行く。その後、まじない師に赤子を屋根の上にあげ父の名を49回叫ばせれば程鳳台の魂が戻って来ると言われ、商細蕊が私がやると言い屋根に上り歌を歌い続ける。夜になり、皆が【降りて、肺が持たない】と叫び、小周子も駆けつけるが商細蕊は降りずに歌い続ける。明け方、程鳳台は目を覚ます。皆が喜び駆け寄る中、商細蕊はうつろな表情で下に降り、程鳳台の元へは行かずに小周子に支えられながら水雲楼の根城に帰る。
数日後、程鳳台は杖をついて歩けるまで回復する。范湘児(ファン・シャンアル)は商細蕊が日本軍ともめて牢屋に入れられたが釈放されたと話をする。程鳳台は聞いてないぞと驚き、范湘児は香港行の切符を出して「商細蕊に渡して」と言う。そして「次に捕まったら牢では済まない、香港に連れて行きましょう」と提案するのだった。その後、商細蕊のもとに程鳳台から電話が来る。商細蕊の声を聞いた程鳳台は「酷い声だな」と言い「塩辛いものを食べて声が枯れました」と商細蕊は返し、泣きそうになるのをこらえる。程鳳台は歩くとめまいがすると話し、何日かして治ったら会いに行く、話したいことがあると言う。
鳳仙伝の初日に程鳳台が劇場に来て、楽屋で商細蕊と二人で対面する。【坂田はきっとまた君に難癖付けるだろう、私が急いで発つのは拘束を恐れてだ、香港は北平より安全なはず】と話し、香港行の切符をテーブルに置く。動きを止めた商細蕊に「来ないのか?」と程鳳台は聞く。その時、商細蕊の出番になり、程鳳台も出発だと部下に言われる。「二旦那お元気で」商細蕊は手を差し出し、程鳳台も手袋を外し二人は握手する。その後、程鳳台は涙ぐみながら歩いていく。出口から舞台上の商細蕊を見つめる程鳳台。商細蕊も程鳳台を見つめお互い微笑み合う。商細蕊の目元にも涙が浮かんでいた。車の中で今までの思い出を思い返し涙を流す程鳳台。駅のホームで程鳳台は商細蕊が来るのを待っていると商細蕊の姿が見え、程鳳台は微笑む。しかし一瞬目を離した隙に商細蕊の姿は幻のように消える。(終)
(感想)商細蕊には香港に行ってほしかったけど…でも水雲楼があるし無理だったかな…。(でも小周子に任せたし、香港行けないこともなかった気が)二人とも死ぬことない終わり方で良かったけど、こんなサヨナラなのね。悲しいと言うか寂しいな。本当に濃い友情だった。こんな素敵な関係になるなんて最初の頃は思わなかったくらい予想以上の友情になったのは感動だった!※もっときちんとした感想記事はこちら。
※全話視聴後のきちんとした感想記事はこちらです。
キャスト紹介と印象
程鳳台:ホアン・シャオミン(黄暁明)
北平一の豪商役です。めちゃくちゃカッコイイですね!私は彼のドラマは《泡沫の夏(2010年版)》を観て以来ですが、10年経っても若々しくて驚きます。女性にモテモテのお金持ち役が似合うホアン・シャオミンのブロマンスもの(原作は水如天儿という方がネットで連載していた耽美小説)ということでどんなだろうと思ってましたが…ブロマンス物も似合いますね。
商細蕊:イン・ジョン(尹正)
人気京劇役者。ちょっとふくよかな感じが逆にドラマには良いのかなとも思いました。親近感わくし、座長っぽさも感じます。目が大きいので京劇姿がとても似合っていますね。
陳紉香:タン・ジェンツー(檀健次)
第11話から登場!京劇協会会長の甥で人気京劇役者です。女役姿はクールな雰囲気。
コメント
柚子さんこんにちは
尹正の方でコメントしようか迷いましたがこちらにお邪魔します。
久々の黄暁明、私の中のthe 黄暁明です。
役柄は義侠心に満ち満ちたマフィアとか紅湖の人だけれど、紳士然としていて、
キザだけど茶目っ気もあって。
「新上海グランド」「ろうやぼう2」「太平輪」「ラスト上海」ほんとにカッコよかったです。
そして今回も今のところ期待を裏切らないthe黄暁明。
辛口で言ってしまえば何をやっても黄暁明なんですが、安定の色男で安心しました。
尹正は予習のつもりでbsの「オリジナルシン原生之罪」を見ていましたが面白くて
次を待ちきれずプライムビデオでも配信していたのでそちらで一気見してしまいました。
どちらの撮影が先だったのか、「君、花海棠の紅にあらず」ではちょっとふっくらしていますね。
あの時代の防寒着?生成色の服が詰め物してあるのかモコモコのせいもあるのでしょうか?
ウォレス・フオが同じ時代のドラマで同じ服を着ていてやはりモコモコでしたが顔はシャープだったのに
比べると尹正は顔もややふっくら。監督に痩せてと言われたということは役作りではない?
「オリジナルシン」では痩せていて表情も暗〜い雰囲気でしたが窪田正孝そっくりでビックリでした。
商細蕊は芸に一途で達観しているようなのに師姉?の事になると駄々っ子みたいで面白い。
程鳳台も商細蕊も母というものに対する共通な思いがあるのでしょうか。
この後檀健次がどう絡んでくるのか…想像できませんが楽しみです。
ぎわっちさんこんばんは。ホアンシャオミンの色々観てらっしゃいますね!さすがです。本当に彼はカッコいいですね。私は40代以降の俳優さんでここまでカッコいいと思うのは彼だけかもしれません。危険な魅力も感じるので惹かれるのかもしれません。(本当はもう少し若い好青年が好みではあるのですが笑)
オリジナルシン面白かったですか!見る機会あったら観たいです。インジョン、あの防寒具のせいもありますがふっくらして見えますよね。あの衣装はよっぽど細くない限り太く見えそうです…。インジョンは太りやすい体質らしいです。記事でちらっと見ました。《君、花海棠の紅にあらず》で美味しいもの食べて太っていったのかな?前回あたりでケーキほおばってましたね。
タンジェンツー。中国のサイトでこのドラマの俳優で3番表記だったのですごい出番が多いのかと思ってたんですが…今のところ出てきませんね。役柄一覧では3番表記でなく真ん中あたりだったので、そこまで出番は多くない可能性も…。早く出てこないかな~と思って観てます。
この《君、花海棠の紅にあらず》はとりあえず数話観てみようかなくらいの気持ちでしたが、ホアンシャオミンのカッコよさもあり今は一番楽しみに見ています。